■1.4東京ドームを前に、とくに何もせず、普段通りの生活をしています
——さて、田口さん。いよいよ1.4東京ドーム決戦が目前ですね。
田口 ……ハイ。そうですね。う〜ん。いや、たしかにそうなんですけども……そうですねえ。
——あら、なんか非常に口が重そうですけど。
田口 あの〜、(ケニー・)オメガはね。オメガ対策だけはしようがないんですよ……。
——ああ、たしかに田口さんくらいですね。ドーム前に、対戦相手との前哨戦がなかったのは。
田口 ハイ。前哨戦がまったくないですし、今回は相手がどういうスタイルで来るかもわからない。オメガの過去の映像を観て、ヘタに対策を立てたりすると、これまでと違うオメガだったときに、対応を誤る可能性がありますので。
——おっしゃる通りです。
田口 ……で! 結論としては何も対策はしていないと(笑)。1.4を前に、とくに何もせず、普段通りの生活をしています(キッパリ)。
——ドーム決戦前なのに、極めて普段通りの毎日でしたか(笑)。
田口 ええ。ドームのリングで、目の前に立ったオメガに、あくまで自然体で向き合うということですね。
——ただ、オーマイ&ガーファンクル効果で、自然体で挑んでも問題ないほどの、“追い風”が吹いていると思うんですけど。
田口 フフフ! ま、そうですね。たしかに風が吹いている感はありますね。「風になっている感」がありますから(笑)。
——「風になれ」を越えて、「風になっている」状態でしたか。
■「ふざける権利を手にするために」と言ってたんですけど。「こんなにふざけてもいいのかな?」と
田口 おかげさまで、オーマイ&ガーファンクル。いまは完全にバブル状態ですよね。Tシャツも好調みたいですし、今度はなんとパーカーも出るみたいですし……。
——凄い! Tシャツはともかく、パーカーは相当なレベルじゃないと出ないですからね。
田口 ええ。人気選手の証である、あのパーカーがね(ニヤリ)。トップの3人、棚橋(弘至)、オカダ(・カズチカ)、中邑(真輔)の他は、BULLET CLUBとかぐらいしか出てないですから。……だからこそ、バブルが弾けて終わらないようにしないと。
——ただ、いまの田口さんは、チャンピオンになったことも大きいですけど、いちレスラーとしてドンドン自由になってる感じがしますね。
田口 ま、9月に神戸でクッシーのIWGPジュニアベルトに挑戦する前に「ふざける権利を手にするためにベルトを取る」と言ってたんですけどね。でも、いまでは「こんなにふざけてもいいのかな?」というぐらいの(苦笑)。ま、ふざけてはいないんですけど、楽しく、自分を開放して、より自由にね。
——そのKUSHIDA選手とは、試合前に、強烈なダメ出しをされて。あそこで火が付いた印象もあったんですが?
田口 そうですね。クッシーには、「何ィ? コノヤロー!」という気持ちが出てきましたし。あそこで、ただ何もなく、スルッと挑戦してベルトを獲っていたら、こうなってないでしょう。試合の前に、寝かせていたというか、忘れていた“アンクルホールド”も使うようになりましたし。すべてはクッシーのおかげだなと。クッシーさまさまです……(しみじみと)。
——しかも、あの感じは田口さん本来の“素”だと思うんですが。
田口 いやいや、ホントの自分と、リング上の自分と、コメントの自分が3人いるような感じですね。もうね、演じるのがホントに大変ですよ!
——ハハハハ!
田口 ま、頭に思い浮かんだことを次から次へと言ってしまって。それで、こういう感じになってますけど。……というか、ぶっちゃけ“素”ですね(笑)。
——そうですよね。タイプは違いますけど、中邑真輔選手がクネクネし初めて、「イヤァオ」で覚醒し始めた感じと似ているような。
田口 フフフ。そうです。あの模倣ですね。中邑プロのあの感じはうらやましかったですから。「あんなに自由にやっていいんだ〜!」と。非常に楽しそうだったんで。これも中邑真輔さまさまです。
■あの一連のコメントとか、いろいろなことは家での会話から生まれているんですよね
——なるほど。あと、そもそも「オーマイ&ガーファンクル」はそもそも、どこから生まれてきたんですか?
田口 ……じつはですね。あの一連のコメントとか、いろいろなことは家での会話から生まれているんですね。妻との会話の中で。
——妻との会話が元ネタ!
田口 ええ。家で、何か衝撃的な話を聞いたときに、「ちょっと、それはオーマイ・ガー……」と言いかけて、そこで「&ガーファンクル」というのが、突然浮かんでしまったんですね。
——あと最初、「オーマイ&ガーファンクル」の中に「アンクル」が入っているというのが、なかなか理解されなかったと思うんですけど。
田口 ええ。あと「ファンクル」の中に、「ファンキー」もじつは入っているというね。
——「ファンクル」の中に、「ファンキー」が!
田口 ええ。意外と深いんですよ(ニヤリ)。
——あと、技名も正式に……。
田口 ハイ。あれは永田(裕志)さんが、後楽園の実況席で命名してくれたんですけど、このたびアンクルホールドが「オーマイ&ガーアンクル」になりました。
——相手のケニー・オメガは、今回がBULLETとして、黒いキャラとして第1弾の試合ですが、“素”がベースになってる田口さん的には、自信がある?
田口 ええ。ケニーは新日本プロレス所属となって、BULLET CLUB入りして最初の試合。一見、五分五分に見えるかもしれないですね。ただ、なんの根拠もないですけど、勢いはボクが上回っているんじゃないかと。
——支持率でも、田口さん優勢じゃないですか?
田口 いや〜。黒いケニーはカッコイイですからね。大阪で向かい合ったときも内心「カッコイイなあ〜」と思ってましたから。……ただし、ケニーはいままでは、楽しい人のイメージだったじゃないですか? いまは、会見の様子とか見ても、本来の自分を押し込めている感じがありますから、BULLETという新しい殻をかぶったというか。逆にボクは、殻をかぶっていたモノを開放した状態なんで。これは、真逆の闘いですよね。
——一方の田口さんは、「ありのまま」の状態というか。
田口 フフフ。「ありのまま」ですから。「何も怖くない」というか「少しも寒くはない」というか(ニヤリ)。
——なるほど(笑)。
田口 ま、イッテンヨンは、自分にとって、ふざけ始めというかね。“ふざけ詣のイッテンヨン”というか。
——ふざけ詣のイッテンヨン!!(笑)。
田口 お客さんに楽しんでもらえる前に、自分も楽しんで試合をしたいなと。
——名古屋で出された、あのケニーの大技も気になりますけど。
田口 ええ。厳しい試合にはなるとは思いますけど。ああいう技も経験しておくと違いますし。やっぱり“経験”しておくことで、アカ抜けると言いますかね。ひとつ上の男になれますんで。
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