4月4日(金)、新日本プロレス事務所にて4月6日(日)の両国国技館大会で行われるIWGPインターコンチネンタル選手権試合の調印式が開かれ、王者・棚橋弘至選手と挑戦者・中邑真輔選手が出席した。
中邑選手は、「心の状態は物凄くいい」「憑き物が取れたように風通しのいい状態」と自身のコンディションを分析。その上で「『勝ったらどうだ』とか『負けたらどうだ』とか、一切考えずに瞬間瞬間を楽しみたい」と、自然体で意気込みを語った。
一方の棚橋選手は、「俺はチャンピオンですから。新日本の中心、エースですから。太陽の輝きで『中邑、オマエはただの俺の影にすぎない』。そういうのを両国で証明します」と語り、IC王座2度目の防衛、そして対中邑戦5連勝に自信を見せた。
【立会人】菅林直樹会長
■両選手のコメントと質疑応答
中邑「『NEW JAPAN CUP』を幸運にも勝ち取ることができて、かつ(挑戦するベルトに)インターコンチネンタルを指名させていただきました。まあ、指名した理由は多々あります。ひとつだけではない。いろんな状況、要因、すべてを総体的に把握して、かつ瞬間的に決めました。いま、タイトルマッチを2日前? 1日前!? まあ、いいや。前にして、いまの心境は非常に、心の状態は物凄くいいです。自分自身としては、憑き物が取れたように風通しのいい状態になっております。まあ、試合になればある程度の緊張感だとか、体の硬さというのは出てくるんでしょうけども、ここまで今日の天気のように晴れやかに臨めるというのは、コンディションも含めて『ちょっと調子いいじゃねぇの』という。ま、試合に関しては、『勝ったらどうだ』とか『負けたらどうだ』とか、一切考えずに瞬間瞬間を楽しみたいと思っております」
棚橋「インターコンチネンタル王者の棚橋弘至です。(1月4日)東京ドームでこのベルトを獲って、(2月9日)広島でリベンジマッチを下して、『さあ、これからインターコンチネンタル、棚橋の色をつけて、独自路線を歩んでいきたい』という中での、また再び中邑真輔戦なので、ここは是が非でも負けられないというところが本音です。『NEW JAPAN CUP』トーナメント、試合を見ていました。ある程度、『中邑が実力的に上がってくるんじゃないか?』っていうのは予想していて。まあ、順当に優勝と。その闘いの中で、特に決勝の(バッドラック・)ファレ戦なんかは、ゾクゾクとするような神がかった展開もあったし、熱狂もあったし、そういった部分で『やはり中邑は新日本プロレスにとって主要人物なんだな』というのは強く思いましたけど、なんていっても俺はいまチャンピオンですから。新日本の中心、エースですから。太陽の輝きで『中邑、オマエはただの俺の影にすぎない』。そういうのを両国で証明します」
——棚橋選手、いまの中邑選手をどう見ていますか?
棚橋「タイトルマッチになると、やはり構える部分はあるんで、普段の自由度が高い『もう狂ってるんじゃないか!?』っていうぐらいの挑戦者であって欲しい。『挑戦者っていうのは自由になんでもできる』っていう捉え方もできるし。そういった挑戦者を迎え撃つ俺っていのうが、一番魅力的だと思ってます。普段、見せないような、出さない部分も出ると思うし。期待しています」
——中邑選手、いまの棚橋選手をどう見ていますか?
中邑「いまの自分の感覚的には、余計な情報は極力入れないようにしようと思っております。当日のコンディション、当日のインプレッションでしょうか?そういうもので考えるというのではなく、感触によって自分のリアクションを取っていきたいなとは思ってますね。なので、あと1日ありますけど、極力、悪い意味で考えないようにしておきたいなというのが自分のいまの本音ですね。それぐらい、ちょっといまはフラットな感じにしておきたいです」
——中邑選手は棚橋選手に4連敗中、棚橋選手はIC王者としてまだ何もできていない。そういう意味で今回は双方にとって非常にリスキーな闘いだと思いますが?
中邑「後先考えればリスキーでしょうね。特に先を。だから、それもちょっとどっかに置いといて、試合に臨もうと思っているので。リスクすらも・・・まあ、試合が終わってから考えることであって。いまからそれを心配したとしても、特に試合にいい影響は及ぼさないと思いますので、考えません」
棚橋「4月2日に井上(亘)選手の引退記念大会があって、そういう大会を経て、やはり選手生命っていうのは有限だと。限りある時間の中で、俺たち闘ってますんでね。お互いに1分1秒とキャリアを重ねて、年を重ねてますんで。一番いい状態のコンディションを保てる状態であって、かつ何回も試合できるというのは、ホントによろこばないといけないだろうし。それを見せれるというのを、このあいだの大会で感じたし。リスクという部分でお互いデカいですけど、タイトルマッチはやっぱり見る人をひきつけるためにも、いろんなものを上乗せして、『懸けて懸けて全部懸けるんだ』っていう意気込みをいろんなトコで伝えてきたから、男に二言はないです」
——中邑選手は、『NEW JAPAN CUP』初制覇が自分の刺激になったと感じていますか?
中邑「特に言えば、決勝戦で得た感覚が、自分の期待以上のものというか、期待外からの感覚だったので、その感覚の中で、なんだろうな〜?・・・ハイテンションじゃないな〜・・・。なんかこう『まだまだ可能性があるぜ』っていうものが、自分の中で物凄く体感できたという部分があるので。その感覚を忘れないようにっていうか、『いいもの得たぜ』っていう感覚を、いま非常に『大事に持っていたいな』という感じがあるんで。だから、その『NEW JAPAN CUP』で優勝したからこその、いまのこの会見でもあるだろうし、次のタイトルマッチでもあるだろうし。それが勢いになっているということは、事実だと思います」
——ここで棚橋選手からひと言。
棚橋「4月以降、海外戦略が始まりますんで。台湾にはこのインターコンチのベルトを持って、プロモーションで行ってますし。『俺がチャンピオンなんだ』ってさんざん言いふらしてきたんで(笑)。もう1度ベルトを台湾に持って帰って、そしてカナダ、アメリカ、見せつけてやって行きたいと思います」
——中邑選手は海外戦略についてどう思っていますか?
中邑「インターコンチを、2013年ですか? さんざん防衛して中で、先日オーストラリアへ行ってきましたけど、向こうのリアクションというか、感じ方の違いが出てきていると。だから、『2013年の防衛戦がいまごろ効いてきてるな』というのがあって。まあ、海外戦略については、インターコンチネンタルといえば、『まさに!』と。持っていれば、そういうチャンスは非常に増えていくんだろうなとは思ってますね。やっぱり違う環境下で、違う文化圏の中で試合をするっていうことは、非常に楽しいし、得るものが大きい。自分の経験にもなる。それも(目的の)ひとつという感じですね。それだけのためじゃないですけど」
■『INVASION ATTACK 2014』
4月6日(日)16:00〜
東京・両国国技館
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【写真:山本正二】