2月23日、よしもと幕張イオンモール劇場にて、中邑真輔の初となるセルフプロデュースライブ『幕張BOMAYE』が開催された。
このイベント、何をするか内容の告知がないにも関わらず、300席がソールドアウトの異常人気。中邑は「なんということでしょう…!」と戸惑いながらも、「今日は、とにかく90分しゃべります」とキッパリ宣言。
しかし舞台上が完全に一人だけという状態に、「なんだろ、この緊張感は? プロレスでもここまで緊張することはない。…手が冷たいです」と珍しく動揺を隠さない中邑。だが一人語りで時事ネタなども入れ、ステージを進めていく。
ここで、「最近、知り合った」「自分もヘビーローテーションで聴いている」というロックバンド・おとぎ話の有馬和樹さんが “助っ人”として登場。有馬さんが、中邑もお気に入りだという自曲『告白JAM』をギター弾き語りを披露。このあいだに中邑は水分補給。
この後、ファンからの質問に答える『BOMAYE問答』のコーナーでは、姿が見えない“天の声”から、「職場の人間関係」、「女子中学生のテストの悩み」「YOSHI-HASHIさんがIWGPタイトルを獲る方法」などについて、次々と独自の中邑理論を展開しながら返答。
しかしどうにも間や反応がおかしい“天の声”に苛立った中邑が「天の声さん、出てきてください」と呼び出すと、ここでCHAOSの後輩・YOSHI-HASHIが登場。
だが、やけにリラックスしたYOSHI-HASHIに、脱力する中邑「オマエからは覇気を感じない」「もっと自分を演出したほうがいい」として、「今日はYOSHI-HASHIのプロフィールを作り直す」と現在のプロフィールを徹底的にダメ出し。
さらに「本日書いた」という巨大なYOSHI-HASHIアンケートボードが登場。好きな食べ物、学生時代のあだ名、人生のモテキ、好きな映画&テレビ番組、宝物、休みの日の過ごし方、などについての項目を続々と発表。
しかし、嫌いな女性のタイプを「きたない人」。今後やってみたいことを「一日交番で働きたい」など、“謎の答え”を平然と連発するYOSHI-HASHIの天然ぶりに、中邑はバカ負け。だが、この2人のやりとりに場内は爆笑の連続!!
「全体的に自己主張がない! 好きなマンガとテレビ番組以外は!」と一刀両断する中邑は「もっとワイルドに変えていこう!」と助言。しかしYOSHI-HASHIは「悪い」イメージのキャッチフレーズを考え抜いた末に、「…当たり屋とかですかね?」と返答する始末。
イベントは終盤となり、もう一度、有馬さんを呼び込む中邑。有馬さんが自分の10代の頃のルーツを唄った歌であり、「中邑さんに捧げる」と自曲『ロックンロール』をギター1本でシッカリ歌い上げると、会場からは大拍手が沸き起こった。
じつは、この日の翌日が誕生日の中邑。最後に「用意してあったみたいです…!」と、ケーキを持って再登場したYOSHI-HASHI。有馬さんの伴奏で、YOSHI-HASHIが唄う「ハッピー・バースデー」の中、34歳の誕生日を1日早く祝福した。
最後にマイクを握った中邑は、「いまは自分自身を洗い直したい気持ち。まだまだやり足りない。もっと、リング上でもたぎりたい!」「まだまだこんなもんじゃない。吐き出したりてない。次回があれば、必ず……」とイベントの次回開催も匂わせた。
そして、「一回しか言わないですよ」「どう〜しよっかな〜」と振りながら、「……イヤァオ!!」とひと吠え!! 初のセルフプロデュースライブをキッチリ締めくくった。
撮影/山本正二