2月21日(金)、都内にあるプロレスリング・ノアの事務所にて、明日の2月22日にディファ有明大会で行なわれるGHCヘビー級選手権試合の調印式が行なわれた。調印式にはGHCヘビー級王者として新日本プロレスの永田裕志と、挑戦者であるノアのKENTAが出席。調印後はそれぞれ意気込みを述べた。
■永田裕志&KENTAのコメント
──『明日までに気持ちを持って行くのは難しい』と一部報道で言っていましたが、現在のお気持ちはいかがでしょうか?
KENTA 「いや、気持ちは完全に入りました。最初とはまた違う意味合いを持つ一戦になったと思いますんで、絶対にさらに落とせない試合になりましたんで、とにかく全力を尽くして、いい大会にしたいと思います」
──ベルトを落として約2カ月ですが、KENTA選手自身いろいろ経験されました。当時と変わった点があれば教えてください。
KENTA 「こんなに早くまた挑戦できるとは思ってなかったし、こういうチャンスが来て嬉しく思ってます。前回と違う点というよりも、この一戦はホントに自分自身がどうとかっていうよりも、必ずノアにベルトを取り返さないといけない試合になったと思ってますんで、とにかくいい試合して、来てくれた人、観てくれている人、全国のプロレスリング・ノアファンに少しでもポジティブな気持ちになってもらえるような試合にしたいと思っています」
──永田選手、今のKENTA選手のコメントを受けて、いかがでしょうか?
永田 「チャレンジャーも相当な覚悟で明日の試合に臨んでくるようですし、それはこちらも願ってもないことで、明日のタイトルマッチはこのディファ有明という会場が吹っ飛ぶようなとてつもない試合をして、会場のファンを熱狂の渦に巻き込みたいと思います。ただ、試合の結果だけはハッピーエンドに終わらないことになると思います。
間違いなく明日はとてつもない闘いになるでしょう。ただ、結果的にはノアファンには泣いてもらうことになると思います。いや、もしかしたらボクの勝利をノアファンが喜ぶことになるかもしれない。そういうファンの認識というか意識も、意識改革ということでやっていきたいと思います」
──ベルトを奪取直後と今とで心境に変化があればお聞かせ願いますでしょうか?
永田 「2月8日、あの大雪の中、GHCヘビーのベルトを奪取しましたが、世の中の反響というものがボクが思った以上にもの凄いものが来てましたね。それは世間的なニュースのうえでも、プロレスファンの……まあ新日本ファンからすれば喜びだろうし、ノアファンからすれば相当な悲しみだったろうし。ただ、その試合から2週間でタイトルマッチが組まれたということは、やっぱりノアは真剣にベルト奪回に来てるなと。よく言えばマジに取り返しに来てる。ちょっと挑発的に言わせてもらえば、焦ってるなというような感想を受けます。だからこそ、その中で必ず防衛しなきゃいけないなと思っています」
──最後に明日の大会への意気込みをお願いします。
KENTA 「まあ、さっきも言いましたけど、とにかくポジティブな明るい、少しでも前向きな気持ちになる帰り道になれるような試合をしたいと思うし、それにするには自分がベルトを取るということが一番だと思っていますんで、とにかくこのベルトをしっかり取り返して、あとはいい試合して、いい大会にして、来てくれた人に帰ってもらいたいというふうに思っています」
永田 「さっきも言いましたけど、とにかくこのディファ有明がぶっ壊れるような試合が、KENTA選手とならばできると確信しておりますので、そういう試合をして、最後は勝ちにいきたいです」
──お二方にお聞きしたいんですけど、過去2回やって1勝1敗で決着戦という話も出ていますが、そのへんはいかがでしょう?
KENTA 「まあ、1勝1敗で来ましたんで、とにかく勝ちたいですね。永田さんというのは団体は違えどボクは特別な選手だと思っていますし、12月にやって、それからここまでの間にボク自身もいろいろなことがありましたんで、この試合は当たり前ですけど勝ちたいと思います」
永田 「2月8日の試合後、KENTA選手と面と向かって1勝1敗と自分で言ったのは、あまりにも年末の試合で負けたイメージが大きくて、なんかボクが負けっぱなしのイメージがあったので、そこはあえて過去を引っ張り出してきて強がりのつもりで1勝1敗と言わせてもらいました。まあ、決着戦というふうに思われるかもしれませんが、レスラーとしてまだやっていこうとしている中で、これは一つの通過点だと思っています。ここでどちらかに優劣がつくでしょうけど、その結果を受けてまた先にポジティブに進んでいければ、前向きに進んでいければいいと思います。とにかく後世に残るとてつもない試合を明日はしなきゃいけない。そういう使命感に燃えております」
──永田選手にお聞きしたいんですけど、ノアのほうに不幸がありましたが、改めてその雰囲気の中で試合をすることについてはいかがでしょうか?
永田 「まあ、そういうご不幸がありましたけども、そういうマイナスのことをプラスに持って行くような意味合いで、先ほどから『ディファ有明をぶっ飛ばせ』というテーマのもとに、とてつもない試合をやりたいと。やって……俺の口からこういうことを言うのはあれなんだけど、『永田がGHCのベルトを持っているノアって、すんげえおもしれえんだぜ』って、世間に届けられればいいと。そういう意味でネガティブではなくポジティブに前向きなコメントを発しているわけで……そんなところです。うまくは言えませんけど」
──KENTAさんはGHCのベルトに対する思いはいかがでしょうか?
KENTA 「やはり、ノアの頂にあるベルトだと思っているというか、実際にそうですし、やっぱり去年はそれを持つことで先頭に立ってやってきたつもりでいますし、先頭でしか見えないものとかたくさん経験してきたんで、早くまた自分が先頭に立つことでノアを引っ張っていきたいという気持ちでいます。失ってみて、恋しくなる部分はありましたんで、まあ明日は『ディファ有明をぶっ飛ばす』というのがテーマだそうなんで、とにかくそういう試合をしたいと思います」