3月10日、スターダムの後楽園ホール大会『CINDERELLA TOURNAMENT 2024』にて、これまで9度の防衛に成功し”V10”に王手をかけた第2代STRONG女子王者ジュリアが、CMLL世界女子王座&CMLL世界女子タッグ王座の”二冠王”ステファニー・バッケルを挑戦者に迎えた。
先制攻撃を仕掛けたのはバッケル。バックを取りレッグロール丸め込む。ジュリアはカウント2ではね返し、すぐさま丸め込みで仕返しに出るが、これはバッケルがロープへ逃れる。
両者は一旦間合いを取り離れるが、すぐにヒートアップ。ジュリアはショルダータックルで吹き飛ばす。素早いロープワークからジュリアを捕まえ、バッケルはバックブリーカーで迎撃。
負けじとジュリアは立ち上がり叫び声を上げながら強烈なフロントキックで叩き込む。さらにリストクラッチ式ノーザンライト・スープレックスで投げ飛ばし、王者は余裕シャクシャクの表情を見せる。
バッケルも反撃を見せる。コーナーへのハンマースローからジュリアを足をセカンドロープに固定し、ドラゴンスクリューを炸裂させ、串刺しのダブル・ニーストライクをお見舞い。
ここからバッケルの猛攻が始まる。首4の字で捕獲すると、身体を反転させそのままジュリアの額を何度もマットに打ち付ける。さらにギロチンドロップを投下し、ロープ際でタランチュラ式腕十字固めで締め上げる。
戦場は場外へと移る。バッケルはジュリアの髪を掴み鉄柱へ打ちつける。そこからバッケルは助走をつけ蹴り上げようとするが、ジュリアが脚を払いバッケルはエプロンに顔面を強打。エプロン上に倒れ込むバッケル、そこへジュリアはニーリフトを連発させ、断崖式のネックブリーカーを敢行。
戦場をリング上に戻すと、試合はさらにヒートアップ。頭突き合戦を展開し、スープレックスの応酬。両者一進一退の攻防を見せる。
目まぐるしい展開だが一歩リードしたのはバッケル。スーパーキックを連発でヒットさせ、強烈なドロップキックで撃ち抜くと、トップロープに上り飛び技を狙う。しかしジュリアは蘇生し、雪崩式ダブルアームスープレックスで投げ飛ばす。
バッケルはかろうじてカウント2でキックアウトするも、ジュリアはすぐに腕を捕り三角締めに持ち込む。さらに変形腕固めに移行し、腕を捻り上げていくが、バッケルは耐えながら逃れてロープブレイク。
勝機を掴んだジュリアはフィニッシュを予告し、グロリアスドライバーで脳天から突き刺すも、これをバッケルがカウント2.9でキックアウト。
今度こそ仕留めようとジュリアは再度フィニッシュを予告。再度グロリアスドライバーを狙おうと肩に担いだが、バッケルは巧みな身のこなしで切り抜け、カウンターでDDT炸裂させる。そのままジュリアを丸め込み、エビ固めで電光石火の3カウント奪取。
バッケルが衝撃のSTRONG女子王座戴冠を果たし、CMLL女子二冠と合わせて”女子三冠王”が誕生した。
試合後、納得のいかないジュリアは勝ち名乗り受けるバッケルに食って掛かるが、これをバッケルはベルトショットで返り討ち。
さらに新王者・バッケルはマイクを持ち「イマカラ、ワタシハ、ストロングチャンピオン!」と日本語で堂々とアピールを行った。
■STRONG女子“新王者”ステファニー・バッケルのコメント
――タイトル奪取おめでとうございます。STRONG女子の新王者となったが、ジュリア戦はどうでした?
バッケル「今日私が歴史を作った。なぜならば、このニュージャパンの女子のベルトを手にした最初のラテンアメリカンになったから。しかもここ日本でね。これってひとつの夢でもあるし、新しく塗り替えられた歴史でもあるの」
――CMLL世界女子、CMLL世界女子タッグと併せ、三冠王になったが。
バッケル「三冠王ね。私の強さを証明できたと思う。STRONG女子のベルトを取れてとてもうれしい。私がとってもすばらしいルチャドーラだと証明できたんじゃないかな」
――STRONG女子奪取の意味について。
バッケル「とっても重要な意味があると思うわ。歴史を作ったわけだし、この瞬間がとてもうれしい。このベルトが強さの象徴。このベルトに私のスピリット、私の情熱を注ぎこみたい。100%ね」
――初防衛戦には、誰を挑戦者として迎えたい? スターダムから? それともアメリカ、メキシコなど?
バッケル「そうね、誰でもOKよ。グラシアス、アリガトゴザイマス」