1月23日に東京スカイツリータウン・ソラマチ9Fスペース634 ANNEXで行なわれた、新日本プロレスリング株式会社と株式会社ブシロードの戦略発表会。
新日本プロレスの菅林直樹社長からは、英語版オフィシャルサイト開設の発表があった。また、今後の世界戦略の展望も明かされ、IWGPインターコンチネンタル王者の中邑真輔選手も世界規模での活躍に意欲を見せた。
※司会進行:清野茂樹アナウンサー
■両者のコメントと質疑応答
菅林「新日本プロレスとしましては、国内だけではなく、海外展開にも打って出ます。今年は“海外展開元年”として、本格進出するための足場固めと位置づけ、その第1としまして4月にはオフィシャルサイトの英語版を開設いたします。今までは東京ドーム大会等の特設サイトで英語版を展開していましたが、今回は全大会の試合結果はもちろんのこと、選手のプロフィールやニュースも随時世界へお届けします。英語サイト開設と同時にネットPPV放映回数も昨年より増やし、オフィシャルサイトを窓口にさらに海外のファンの方でもご視聴しやすい環境を整えてまいります。さらには、中国語、スペイン語版サイトも鋭意制作中ですので、ご期待下さい。そして、ここに来て頂いております中邑真輔選手のIWGPインターコンチネンタルのタイトルの防衛戦もぜひ海外で行なって、IWGPヘビー級タイトルとは違った価値観のベルトを構築して行きたいと思っています」
——海外に向け、いろいろと発信するということですね?
菅林「そうですね。いきなりその国へ行って試合をするのではなく、映像で見ていただき、人気が上がったところで選手を送り込んで試合をする。必勝パターンを作って行きたいと思います」
——中邑選手としても、海外での防衛戦をどんどんして行きたいですか?
菅林「そうですね。むちゃくちゃアウェーになりますし、特に海外だと勝手も違いますし、自分的にはいい刺激になりますね。だから、いままで行った国でも、行ったことのない国でも、どんどんプロレスで、このベルトで防衛戦をして行きたいなとは思ってますね」
——IWGPヘビーとは違うインターコンチの世界観とは?
中邑「ま、インターコンチネンタルって、大陸間って意味でしょうけど。そういう意味では、それこそ6大陸はムリでも5大陸ぐらいは回って防衛戦ができるぐらいの。いまのIWGPヘビーとは違う、もっと自由度の利く、かつまた違う価値のあるものにして行きたいと思いますね」
——つまり、新日本プロレスのほうから出て行くということですか?
菅林「そうですね。実際、私のほうにはいろんな国から『ぜひ防衛戦を行なってくれ』というリクエストが来てますので。メキシコはもちろんのこと、中南米とか、ヨーロッパだとイギリス、イタリアとか。去年行った台湾なんかでも、ぜひやってみたいと思います。まあ、中邑選手はどこに行ってもその土地のレスラーに対応できると思うので、安心しています」
中邑「プロレスラーをやっていると、いろんな国に行けるんです。菅林社長もそうですけど、たとえばブラジルのアマゾンだとか、北朝鮮だとか、行ったことありますね。そういうプロレスが根付いてないところでやるのも、面白いかなと思いますね」
——菅林社長、「プロレス未開の地に乗り込んで行きたい」というチャンピオンの発言を聞いてどうですか?
菅林「ちょっと、アマゾンという言葉にはドキッとして(笑)。『大変だったな』という思い出しかないですけど(笑)。『ちょっと中邑とベルトを持って世界を回ってみたいな』というのも(ある)。経営者でありますけど、いちプロレスファンに戻ったような気持ちも少しありますね。やりたいです」
中邑「Facebookのアカウントのほうに、世界中からコンタクトがありました。たとえばベラルーシからもありましたし、インドからもありましたね。たとえばメキシコだと、CMLLが南米全域にテレビ中継をやってるんで、メキシコで試合をしてそこから広がって行くというのも面白いかもしれない」
——そういう意味では、IWGPのもともとの成り立ちに近い発想ですね?
菅林「そうですね。このベルトはニューヨークの大会で生まれましたから。もともとそういう性格を持っていると思います」
——中邑選手、具体的に闘ってみたい選手はいますか?
中邑「世界中どこに行っても、踊りと歌と相撲だけはあるじゃないですか?だから、プロレスの枠に限らず、モンゴル相撲だとか、ヒンドゥーレスリングだとか、そういった相手を見つけて闘うのも、僕の中ではアリだと思っています」
【写真:山本正二】
- 2013.1.23
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