8月22日(水)、都内にある新宿FACEにて開催されたKAIENTAI-DOJOの『CLUB-K SUPER in 新宿FACE』に新日本プロレスのタイチが参戦。新日本のリングでは鈴木軍として共に闘っているTAKAみちのくとの「敗者鈴木軍追放マッチ」を闘った。
G1の真っ只中、TAKAが今大会での「TAKAみちのく20周年への道」の相手を考えていたところ、Twitter上でタイチが名乗り。TAKAとタイチのTwitter上でのやり取りから、遂に敗者鈴木軍追放マッチという事態にまで発展してしまった。果たして、鈴木軍から追放されるのは?
ゴングが鳴ると、TAKAに手を差し出すタイチ。ここはTAKAとガッチリと握手を交わしたものの、なかなか組み合おうとしない。そして、隙を突いてサミングで先制攻撃だ。さらにタイチは再び手を差し出すと今度はストンピングのだまし討ち。しかし、TAKAに読まれ、お互いに足を抱え合う状況となってしまう。続くTAKAのサミング攻撃を防ぐと、場外に逃亡。なかなかリングに入らないタイチに「タイチは帰れ!」コールが発生する。
ようやくリングに戻るとTAKAのストンピングを食らい、場外に連れだされていたぶられたタイチ。しかし、TAKAのトップロープからの攻撃もゴロゴロと転がり、またも場外へと逃げ出してしまう。そして、これを追いかけてきたTAKAにイス攻撃だ。これで主導権を握ったタイチはリングに戻って、TAKAにストンピングとチョップ、キックをお見舞いしていく。
さらにチョーク攻撃を見せたタイチ。TAKAをコーナーに振ると、「アックスボンバー!」と叫んで串刺し式のアックスボンバーだ。だが、すぐさまTAKAによる「アックスボンバー!」と叫び声付きの串刺しのヒザ蹴りを食らったタイチ。リング中央でジャストフェースロックによって捕獲されてしまう。
ここをなんとか逃れたタイチはサミング攻撃から顔面を蹴り上げ、さらにはトラースキックを2発叩きこむ。TAKAのスーパーキックからの反撃を食らったものの、アックスボンバーからライガーボムと続けて、TAKAを追い込んでいく。ここはカウント2で返されたが、TAKAの回転エビ固めをレフェリーを巻き込むような形で防御。レフェリーが悶絶している隙に急所蹴りから牧クラッチだ。しかし、レフェリーは倒れていて3カウントが入らない。
そんな状況の中、TAKAとエルボー合戦を始めたタイチ。左右のエルボーを叩き込んでグロッキー気味のTAKAをブラック・メフィストで叩きつける。しかし、タイチはなぜか押さえ込みにいかない。この間に復活したTAKAにみちのくドライバーで叩きつけられてしまった。だが、押さえ込みにいこうとせず、両者ノックダウン状態となってしまった。なんとかカウント9で立ち上がった両者は今度はヒザを付いてエルボーとチョップ合戦だ。
次第にヒートアップした両者は再び立ち上がってストンピングとエルボー合戦。ところが、タイチはうまくTAKAの足をキャッチすると、その足をレフェリーに向かってぶつける。これがレフェリーの股間に炸裂。悶絶するレフェリーをよそに、タイチとTAKAは互いに急所攻撃をし合い、揃って悶絶状態となってしまった。
と、ここにあまりの試合の酷さを見かねたのか、鈴木軍の“ボス”鈴木みのるが登場。「おまえら何やってんの? 俺の知らないところで何やってんだ? 追放? 知らねえよ。なに勝手にやってんだ?」と鈴木。「何も生み出さねえよ、こんな試合?。おまえもおまえもどっちも欠けたら困るんだよ。TAKAとタイチが誘ってくれたから鈴木軍って始まったんだろ? もういいよゴング鳴らせよ。俺が預かるよ。文句ある奴はいるかもしれないけど、いいよな?」と強制的に試合終了のゴングを鳴らさせてしまった。
さらに鈴木は「TAKAみちのく、タイチあっての鈴木軍。この秋から新しいメンバーも来るんだよ。これからまだまだ行くんだろ? もういいじゃねえか。おまえらの痴話喧嘩なんか見たくねよ。また、この間みたいに一緒にやろうぜ。勝負はいつかつければいい。その代わり、俺の目の前でやれ。その時までお預けだ。いいな?」と言うと、タイチとTAKAに和解の握手をかわすよう支持した。ファンが拍手する中、両者は握手……と、思いきや、鈴木が目を離した隙に、お互いに急所にキック! またも両者が悶絶している様を見た鈴木は、「もういいよ……」と呆れ顔で引き上げていったのだった。
■8月22日(水) KAIENTAI-DOJO『CLUB-K SUPER in 新宿FACE』 東京・新宿FACE
〔TAKAみちのく20周年への道 番外編〜負けたら鈴木軍追放マッチ〜〕
▲ TAKAみちのく〈KAIENTAI-DOJO〉 (16分49秒 鈴木軍ボス預かり) タイチ〈新日本プロレス〉 ▲
※両者・レフェリー、皆金的でダウンのところに鈴木みのる登場。ボス預かりのため、無効試合。
■両選手のコメント
タイチ 「試合中、俺の技が完璧に決まってさ、カバーすれば100パー決まっていたと思う。けどさ、あいつの伸びた顔を見たら、このままカバーして、俺が3カウントを取ったら、こいつとはもう組めなくなんのかなって、ちょっと頭の中よぎった。カバーにいく体が動かなかった。やっぱり、俺はあんだけ言っといて情けねえかもしれないけど、くだらねえかもしれないけど、今日ヨシダと7年ぶりにやってみて、こいつとはやるより、こいつとは組むほうが面白いと思いました」
※鈴木が通りかかる。それを山下義也とリッキー・フジが追いかける
鈴木「他にもいるしな」
山下「鈴木さん、俺どうすか!」
リッキー「俺は? 俺は?」
TAKA「鈴木軍はな、誰でも入れるようなチームじゃねえぞ! おい、鈴木軍は簡単に入れねえぞ!(山下たちに向かって)うるせえ! 俺は1年半、マキというパートナーとやってきてよ、俺たちまだやり残したことがあんだよ。まあ、最後にこんなことになったけどよ、やるべき時が来たらよ、ボス立ち会いのもとでどっちが強いか決めようぜ、マキ!」
タイチ「ああ」
TAKA「ボスの預かりだ。俺たちは鈴木軍を続けてえんだ。べつにマキのことを嫌いなわけでもねえ。俺らはまだまだ鈴木軍としてやりてえんだ。マキはメキシコに行くかもしんねえ。いつ帰ってくるか知らねえけどよ、それまで俺は鈴木軍をボスと一緒に盛り上げて、守り続けるからよ。マキがメキシコからいつ帰ってくるかわかんねえよ。10年、20年かもしんねえ。長く向こうにいて帰ってきた時よ、また改めてどっちが強いか決めればいい。俺はマキとどうしても勲章が獲りてえ。大きくなって帰って来い。いつまでも待ってっからよ。今日はボス預かりだ。でも、結果的に俺はボスに感謝したい。心の中では誰かに止めてもらいたかったかもしんない。本心でマキとやりたかったわけじゃねえし。まあ、俺がちっちゃかったから子供みたいにこんなことになったけどよ。まあ、ボスに感謝したいと思います。鈴木軍の絆はこれで深まったんじゃないかなと思います。いつまでも待ってっからな」
タイチ「俺とヨシダ、考えてることは同じだったみたい。まあ、試合やって、こんな感じになっちまったけど。グダグダ言う奴もいるかもしれない。俺は9月からメキシコに行く。いつ帰ってくるかわかんねえけど、帰ってきても俺の居場所があるんだと思った。9月から気持ち切り替えて、あっち行って、メキシコでトップ取って、また帰ってくるわ。じゃあな」
撮影/山本正二