8月18日(土)、都内・日本武道館で開催されたDDTの『武道館ピーターパン〜DDTの15周年、ドーンと見せます超豪華4時間SP!〜』に新日本プロレスの真壁刀義が参戦。帝京大学プロレス研究会の後輩であるHARASHIMAとのタッグで、石川修司&伊東竜二とのスペシャルハードコアタッグマッチを闘った。
有刺鉄線バットを持って入場してきた真壁。パートナーのHARASHIMAも同様に有刺鉄線バット、そして首には真壁と同じくチェーンを巻いている。HARASHIMAが入場してきたところで、石川&伊東は奇襲。しかし、真壁はこれを蹴散らし、伊東とのイスチャンバラに挑む。イスは弾かれたもののジョルダータックルをかました真壁は場外で伊東と乱闘。ところが、HARASHIMAをいたぶっていた石川の加勢を食らい、テーブルの上にセットされ、伊東のスプラッシュをテーブルの上で被弾してしまった。
これで劣勢に陥った真壁組。真壁が伊東のイス攻撃を食らっている間に、HARASHIMAは石川に有刺鉄線バットによる攻撃で大流血に追い込まれる。さらに伊東のイス攻撃の餌食になるHARASHIMA。イスが曲がる程殴られてしまう。
しかし、意地のドロップキックで石川を撃退すると真壁にタッチ。代わった真壁は有刺鉄線バットで石川を殴り倒し、串刺しラリアット、コーナーでのパンチ攻撃で試合の流れを変えていく。ジャーマンで投げられないならばすぐさまラリアットで追撃。自分より体格で勝る石川をエルボーで追い込んでいく。
だが、石川のカンヌキからの頭突きで悶絶した真壁。代わったHARASHIMAも再び伊東の巧妙なイス攻撃でダウンしてしまう。HARASHIMAはイスの山の上にノーザンライトスープレックスで叩きつけられ、さらに伊東のタランチュラの餌食に。だが、これは真壁が場外から救出。真壁はエプロンからテーブルを取り出すと、その上に伊東をセット。そこにHARASHIMAがスワンダイブ式のボディプレスを発射だ。怒りのHARASHIMAはテーブルの破片で伊東と石川を殴り倒し、さらにリングに戻るとミサイルキックを伊東に食らわす。
そして、タッチを受けた真壁も伊東にパワーボム。HARASHIMAが石川を場外に追いやっている間に真壁はコーナーに登ってキングコングニーの体勢に入る。しかし、石川の妨害を受けた真壁。その間に伊東が縦に並べたイスの上に雪崩式のブレーンバスターで叩きつけられてしまう。続けて石川のスプラッシュマウンテン、伊東のドラゴンスプラッシュを食らった真壁。絶体絶命の大ピンチだ。
しかし、ここからが真壁の底力の見せ所。石川のパワーボムをショルダースルーで返すと、チェーンを腕に巻いてラリアット。代わったHARASHIMAもキック攻撃で石川を追い込んでいく。伊東と石川のトレイン攻撃に追い込まれながらも、真壁の救出で挽回。真壁がコーナーに登った伊東をスパイダージャーマンで投げ飛ばすせば、HARASHIMAも石川の頭突きを食らいながらもカウンターのハイキックで反撃だ。さらにHARASHIMAはイスで脳天を3発連続でぶち抜くと、石川の首にイスが引っかかった状態のまま、スワンダイブ式の蒼魔刀! 石川の顔面をぶち抜き、HARASHIMAが3カウントを獲った。
試合後、マイクを持った真壁。「おい、武道館! 面白かっただろ、おい! HARASHIMA、頑張ったじゃねえかよ!」と後輩を称える。HARASHIMAも、「ちょっと血が出ちゃったけど、これぐらい全然大丈夫さ〜! 真壁先輩とまたタッグを組んでやるさ〜! その時ももちろん勝ってやるさ〜! なんでかって? それは鍛えてるからだ〜!」と決め台詞を絶叫して、締めくくった。
■8月18日(土)DDTプロレスリング
『武道館ピーターパン〜DDTの15周年、ドーンと見せます超豪華4時間SP!〜』 東京・日本武道館
〔スペシャルハードコアタッグマッチ〕60分1本勝負
◯ HARASHIMA〈DDTプロレスリング〉&真壁刀義〈新日本プロレス〉 (14分36秒 蒼魔刀→体固め) 伊東竜二〈大日本プロレス〉&石川修司〈ユニオンプロレス〉 ×
■真壁刀義&HARASHIMAのコメント
真壁「あのデクノボー、石川やるな、あいつな、十分だよ。あと、スペシャリスト、伊東? 言うことねえな! いいんじゃねえの、デスマッチはデスマッチのスペシャリストが揃って」
HARASHIMA「先輩、ありがごとうございました!」
真壁「何コノヤロー! 今、俺のコメント中だ、邪魔すんな!(笑)。昔からこいつそうなんだよ、まあ、HARASHIMA、まあこんなもんだな」
HARASHIMA「はい。さすが先輩。心強かったです」
真壁「何言ってんだよ(笑)。最高だよ。この武道館で、HARASHIMAが決めて、俺も見せるところ見せれたし。言うことねえな。しかも、敵が今言った通り、石川、伊東、スペシャリストじゃねえか。もったいねえ。あいつら燻っていたらもったいねえ。いいじゃねえの。どんどん俺呼べよ。すげえ試合してやるからよ。そうしたら、あいつらだって、周りがほっとかねえだろう。敵ながら天晴れだって話だよ。そもそも俺が敵のことを褒めることはねえだろう? なあ? だから本物だ。おもしれえじゃねえの。やっぱり、プロレスって、夢持ってねえと、夢を持った人間がプロレスを見せねえとプロレスの本当の意味は伝わんねえ(記者に)なんかねえのかよ?」
──久々にああいう形式というか……。
真壁「(ゆずポンが通りかかって)ゆずポン? ゆずポン? おめえの話はどうだっていいんだよ! ゆずポンのほうが気になんだよ。ただよ、確かに新日本プロレスの中では俺が一番こういうハードコアは成績を残しているよ。ただよ、ここの団体の奴ら、周りがスペシャリストだろ? キャリアなんか関係ねえんだよ。だから、正直言うと、ここまで俺の名前がプロレスの世界で広まっていて、ここで負けることは許されないなって思ったよ。だからこそ、HARASHIMAをタッグパートナーを選んだというのが正直なところあんだよ。だからこそ、負けられんねえからこそ、こいつを選んで、こいつに託したっていうのはあるよな。ここの付き合いがなげえからよ。おまえとは違うんだよ。わかったか?」
──プロレスの夢が先輩後輩のタッグチームとして実現しましたね。
真壁「その通りだよ。だってよ、こいつと俺、学生プロレス出身だぜ? 俺がこの世界に入った時はご法度だよ。タブーだよ。いつかこいつら見返してやろう、こいつら食ってやろうって、それが今現実になったろう? 元学生プロレスラー二人がこんなに武道館を震わせてんだぜ、チ○コギンギンでよ。今のいらない?」
HARASHIMA「先輩!(笑)」
真壁「俺はいつもシモネタ止められてるから。だから、今日は学生プロレスの先輩後輩というのもあるし、このプロレスのプロの世界に入って、こいつがどの程度の臭い飯食ってきたか? そしてこの俺も食ってきた。その雑草の奴らがよ、この武道館いっぱいの客を興奮させるか? それがプロだよ。あとはHARASHIMAに聞いてくれ。HARASHIMA、センキュー! 男は流血が似合ってたら大したもんだよ」
HARASHIMA「先輩と組んで興奮しすぎて出過ぎちゃいました(笑)。試合形式が試合形式なんでただでは済まないと思っていたんですけど。何が起こるかわからないですね。でも、リングに立つとこれぐらい全然大丈夫です。なんでかって? 鍛えるてるからだ(笑)。先輩、ちょっと行っちゃったんですけど、言いたいことがあったんですよ。先輩、改まって言うのは恥ずかしいし、言いたくなかったけど、今日は言うよ。サンキューな! 僕から言うことは武道館大会というスペシャルな大会でスペシャルなパートナーとして指名してくれて、本当に感謝しています。まあ、これから先、何があるかわかんないけど、今日組んだこと、試合したこと、凄い財産だと思って、プロレスをガンガンやっていきたいと思います。ありがとうございました」
撮影/山本正二