ついに開幕する“真夏の最強決定戦”『G1 CLIMAX22』!! 今回は、携帯&スマホサイトの独占企画として、2009年覇者の“暴走キングコング”真壁刀義に独占インタビュー!! Bブロックにエントリーされている8人の対戦相手を片っ端から、一刀両断!!
■アーチャーはまだ全体的にかなり荒削りなんだよな?
真壁 オイ、今日は何が聞きてえんだ?
——いよいよ開幕する『G1 CLIMAX』についてお聞きしたいんですが、まずは真壁さんにとって『G1』とは?
真壁 まあ、これは勘違いして欲しくねえんだけど……俺としては次へのステップってところだな。
——次へのステップ、ですか?
真壁 オウ。ただ、そう言えるのは俺が過去に『G1』を獲ってるからなんだよ。G1のレベルが高いっていうのは百も承知だ。だけど、一度獲ったこの俺様にしてみれば、それは通過点でしか無い。でも、今回の『G1』に関しては、俺がもう一度天下を獲るという意味において、是が非でも優勝しなきゃいけねえもんだと思ってるぜ?
——それは7.1両国大会での棚橋弘至選手とのIWGPヘビー級タイトルマッチの結果を踏まえて?
真壁 そういうことだ。ここから仕切り直しだな。
——真壁さんは『G1』には9回目の参戦になりますが、印象的な大会というと?
真壁 そうだな、まずはアキレス腱を切った時の『G1』だな。俺のウダツが上がらねえ頃の『G1』な。
——2005年ですね。第2戦の中邑戦でアキレス腱を切断して、その後のリーグ戦は負傷欠場して。
真壁 アレがあったからこそ、俺もその後に色々と吹っ切ることが出来たからな。あとはやっぱり09年、天下を獲った時の『G1』その二つは俺のレスラー人生の中でもターニングポイントだな。
——そのくらい、『G1』は真壁さんにとって大きなシリーズなわけですね。さて、真壁さんが組み込まれたBブロックの選手について一人ずつお聞きしたいんですが、まず開幕戦の8.1後楽園ではランス・アーチャーと対戦します。昨年の開幕戦でも対戦して、その時は足元をすくわれた形になったわけですが。
真壁 アーチャーか……アイツは手が合うようで合わないというか、つかみどころがねえんだよ。同じバカデケエにしろ、バーナードとは違うっていうかさ?
——それはどのあたりが?
真壁 アーチャーはまだ全体的にかなり荒削りなんだよな。そういった部分では手を焼く部分があるし、何をしでかしてくるか分からねえっていうかさ。
——それはアーチャーのいい部分なんですかね?
真壁 そうだな、こっちにしてみりゃやりにくいしな。あとはやっぱりデカいぶん、チョークスラムなんかは怖い部分もある。まあ、でもスタートダッシュとしては絶対に落とせないところだな。
——こういうキツいリーグ戦になると、スタミナ配分を考えたりしませんか?
真壁 いや! こと『G1』に関しては、最初からフルスロットルで突っ走るしかねえんだよ。そもそも、どっかで息抜き出来るような相手もいねえし、あっちゃいけねえリーグ戦だと思ってるからな。
——なるほど。続いて8.3後楽園大会ではMVPと……?
真壁 (さえぎって)あ〜、メンドくせえなあ。メンドくせえ、メンドくせえ!
——そんなにメンドくさいですか(笑)。
真壁 やってる側からすると、外国人レスラーっていうのは感情移入がしづれえんだよ。「コイツ、技効いてんのか?」って感じだし、勝負どころも考えないといけねえしな。
——MVPは日本向けというか、テクニシャンというか。
真壁 オウ、外国人にしちゃ珍しくグラウンド技なんかもよく出してくるしな。あとは馬力もあるし、黒人特有のバネもある。まあ、一筋縄じゃいかねえ相手ではあるな。
——真壁さんは外国人に苦手意識はあります?
真壁 いや、そういうのはねえな。ただ、バーナードみたいに感情を出すヤツは動きも読みやすいんだけど、ポーカーフェースを決められるとキツいな。でも、そういう相手だからこそ、試合を盛り上げるのもプロの務めだからよ。MVPも観客も、いろんな意味でネジふせてえよな。
■天山は普段はお人好しなのに、勝負になると“鬼”に変わるんだよ
——そして8.4名古屋大会では天山広吉戦。真壁さんは天山選手を高く評価してますよね?
真壁 ウン、そもそも俺、第三世代のヤツらは、天山以外は認めて無えからよ?
——その天山選手と、小島聡選手や永田裕志選手の違いというと?
真壁 見たらわかんじゃん? そいつらと天山の試合を比べりゃあ違いは分かる。だから、会場人気も天山は高いしな。アイツが第三世代のトップなんだよ。あと、天山は二面性も持ってんだよな。
——どんな二面性ですか?
真壁 天山は普段はお人好しなのに、勝負になると“鬼”に変わるんだよ。そのスイッチが入った時に怖さを感じるな。レスラーの爆発力っていうかさ。
——天山選手はここ最近こそタッグ戦線が主戦場ですが、実はG1参加回数と優勝回数は一番なんですよね。
真壁 そうなんだよ。で、観客までネジ伏せる、要は味方につけるだろ? そこはやっぱり認めざるを得ないよな。
——元GBH対決という側面もありますね。
真壁 いやいや、『G1』に関してはそういうのは関係ねえよ。元とかどうとかさ。チーム云々じゃなく、個人闘争だろ? 『G1』は今を生きる闘いだからな。俺にしてみりゃ、出場選手として納得いかねえヤツもいるしよ。そいつらを力で分からせてやるよ。
——そういう意味では、8.5大阪大会で当たる新世代の内藤哲也選手との一戦も要注目というか。
真壁 内藤? これも一言だ。ネジ伏せてやるよ!
——一際、感情がこもってますね。『G1』での対戦成績は10年が内藤選手、11年は真壁さんが勝利してますが、内藤選手の認める部分というと?
真壁 いや、俺にはアイツに観客がワーキャー言ってる意味が分からねえ!! 「コイツのプロレスの何がスゲーの?」っていうかさ。内藤にはレスラーとしての重さを感じねえんだよ。薄っぺれえんだよな。
——それは真壁さんがよくいう“生き様”の部分で?
真壁 オウ! あのよ、「生き様、生き様」って軽く言ってるように思われるかもしれねえけど、アイツに対しては「オメーの生き様、薄っぺれえな」って堂々と言えるもんな。「どういうところが?」って言われたら、「オメー、ホントに分かってねえな」って言えるしよ(笑)。
——内藤選手には辛口ですね……。
真壁 まあ、アイツも若さゆえの爆発力みたいなのはあると思うぜ? でも、それだけ。それ以外は何も感じねえよ。“無糖”の缶コーヒーを蹴り飛ばすくらいのレスリングをしねえと、このままアイツは埋もれるだけだろ。“無糖”な、“無糖”……(ニヤリ)。
——まるで内藤選手のスタイルを誰かのコピーと言わんばかりですね……。
真壁 だから、ヤツにとって今度の『G1』は、そういうのを含めての闘いなんじゃねえか? ところがどっこい、そんなのは俺がネジふせてやるけどな!
- 2012.8.2
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