6月9日(金) 東京・両国国技館にて行われる『ALL TOGETHER AGAIN 元気があれば何でもできる!』の開催目前! この日のメインイベントで宮原健斗選手(全日本)、清宮海斗選手(ノア)と越境トリオを結成する新日本プロレスの棚橋弘至選手に直撃インタビュー!
聞き手/市川亨
撮影/タイコウクニヨシ
■『ALL TOGETHER AGAIN 元気があれば何でもできる!』
6月9日(金) 開場16:30 / 試合開始18:00 ※第0試合は、17:30開始予定
主催:ALL TOGETHER AGAIN実行委員会
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■自分のために頑張るよりもファンのため、応援してくれる人のために頑張る方が力が出るというのが、『ALL TOGETHER』のコンセプトに近い感じがしますね。
――前回の『ALL TOGETHER』から11年が経ちましたが、今回も新日本を代表する立場で大会に臨むことについてはどのような思いがありますか?
棚橋 特に意識はしてないですね。(大会を)「なんのためにやるか?」っていう方に重きを置いているというか。ただ、いまの新日本の状況を見たときに、オカダ(・カズチカ)と清宮(海斗)選手が敵対関係にあって、本隊というか正規軍側に内藤(哲也)もいないし、どんどんと上がって来ている若い世代も反体制側にいたりとか、そういうなかで消去法で棚橋なんじゃないかと(苦笑)。
――ただ、いろいろな状況に左右されない存在感があるからこそ、“顔”として選ばれたという見方もできると思います。
棚橋 (大会趣旨の)「誰かのために何かをする」というのが、僕のプロレス観に近いというか。自分のために頑張るよりもファンのため、応援してくれる人のために頑張る方が力が出るというのが、『ALL TOGETHER』のコンセプトに近い感じがしますね。前回はやはり、東北の方の悲惨なニュースがとてもセンセーショナルでしたけど、被災地以外のところは比較的、元気だったのでプロレスファンがエネルギーを送り、募金活動もしてっていう。でも今回は世界的に、日本も全国的にダメージがあるっていう状況の違いは感じますね。
――過去2回の大会でもメインに出場している棚橋選手だからこそ、より『ALL TOGETHER』の意義、意味というものを伝えられるのかなという気もします。
棚橋 コロナ禍になって3年が経ちましたけど、試合ができない時期もあって、無観客の時期があり、ファンの方が声援を送れずに拍手のみという時期もあった。そういった部分でレスラーもそうですけど、ファンの方も思い切り楽しめない時期があったので、再スタートという部分が大きいんじゃないかなと。声を出して応援して、コロナ禍以前のプロレスの形にようやく戻ったっていうのを足並み揃えて用意ドンじゃないですけど。
――最近、各団体でも声援がOKになっているなかで、あらためてコロナ禍以前の状況に戻ったことを広く印象づけるものにしたいと。
棚橋 またプロレスをここから盛り上げていきましょうっていう。ファンの方にあらためてプロレスは声を出して楽しんでもらえるものだっていうのを(感じてもらいたい)。
■(宮原、清宮とのトリオは)事前の作戦としてチームワークももちろん大事なので、10あるとしたらみんなが3割3分3厘を打てるように。
――試合に目を向けるとパートナーの清宮選手とは今回が初タッグになりますが、どのような印象ですか?
棚橋 本当にベーシックなスタイル。それでカッコいいし、身体もいいし、エースの条件を揃えているなって。
――団体を引っ張っていくための要素を兼ね備えている選手だと。
棚橋 エースっていう概念は僕が持ち込んだんですけど(笑)、そこにいくつかの条件があるとしたら、それをすべてクリアしていますね。それは宮原君も然り。
――今大会に向けて宮原選手に話を聞いた際、「すべての面で棚橋さんを上回っている」という言葉もあったんですが、その発言についてはどう思われますか?
棚橋 ハハハ。チャンピオン戦線に絡んで、試合の充実度っていうのがレスラーの自信につながってくるので、本心だと思いますよ。僕も(IWGPヘビー級王座)V11とかやっている頃だったら、そういうことを言っていただろうし。
――昨年4月の後楽園還暦祭で宮原選手とタッグを組んだ際に、「元気で負けた」とおっしゃっていましたけど、棚橋選手にそう思わせるレスラーもそうそういないと思います。
棚橋 疲れない男なのでエネルギー量においても頂点に立たないといけないのに、なんか横にいて、「コイツ、元気だな」って(笑)。
――素直な感想としてそう思ったと(笑)。
棚橋 太陽のつもりでいたんですけど、(手を上げながら)太陽が上がってきちゃって。
――横からもう一つの太陽が上がってきちゃったと。
棚橋 自分が落陽になってしまった(笑)。
――今回は元気でも負けないようにしないといけないですね。
棚橋 ただね、事前の作戦としてチームワークももちろん大事なので、10あるとしたらみんなが3割3分3厘を打てるように。
――3人で万遍なく元気を放出できるようにしようと。
棚橋 と、言っておこうかなと。いざ試合が始まったら、「宮原“6”来そうだな」「“7”来そうだな」とか。そこに清宮君も負けじと食らいついてもらって。
――そうなると「俺が、俺が」の取り合いになりそうですね(笑)。
棚橋 僕はもうそんなに「俺が、俺が」って言ってないつもりなんですけどね(笑)。でも、その方がチームカラーとして面白いですよ。全員、フロントマンというか。
――確かに全員が主役を張れるトリオですし、3人の“我”の張り方にも注目ですね。
棚橋 「スリーカード」ならぬ「スリーエース」ですね。
■今回はオカダが出て来たら、俺は出て行かないようにしようと思ってます
――対戦相手はオカダ選手、青柳優馬選手、拳王選手となります。現在はタッグを組んでいる印象も強いオカダ選手との対戦も、最近ではあまりないことですね。
棚橋 今回はオカダが出て来たら、俺は出て行かないようにしようと思ってます。ファン目線として同じ団体の闘いは別の機会でも見られますし、それならオカダと清宮選手、特にオカダと宮原選手は新鮮ですし、そういうマッチアップが中心になるように動こうかなと思ってます。
――初対戦の拳王選手に関しては、どのような印象がありますか?
棚橋 蹴りがとんでもなく鋭くて、重いっていう印象ですね。あとは、NOAHの印象として試合内容で盛り上げてという中で、時代の変化にうまく適応したというか。言葉でプロレスができる選手かなと思いますね。
――これまでの拳王選手の対新日本というと内藤選手との絡みが多かったので、棚橋選手と対峙したときのイメージは沸きづらいです。
棚橋 僕はまだなにも被害を被ってないというか、なにも言われてないですからね。
――今回を契機になにか言われるような関係性になるかもしれないですね。
棚橋 「アイツ、腹回りなんとかしろよ」とか。そうしたら俺も言ってやりますよ。「お前もなんとかしろよ」って(笑)。今回一番、化学反応が楽しみなのが棚橋と拳王かもしれないですね。
――青柳選手に関してはどのようなイメージを持っていますか?
棚橋 背が大きくて、バランスがいい選手というイメージですね。これからの全日本のフューチャーというか。(対戦のイメージは)まったく沸かないですけど、キャリアからいって、僕は待てるので。向こうの出方を見られるので、後の先を取ろうかなと。
――相手の出方によって対応していこうと。インタビューの冒頭で棚橋選手も触れていましたが、清宮選手は常にオカダ選手を標的としています。一連の両選手の絡みはどのようにご覧になっていますか?
棚橋 とことんやった方がいいですよ。オカダと対戦して得るものは多いと思うので、とことんやった方がいい。こういうのは言わなくなったら負けなので。僕が清宮選手の立場だったら、勝つまでやりますよ。
――しつこいほどに対オカダを言い続けたほうがいいと。最後にあらためて、今回の『ALL TOGETHER』に向けて、ファンの皆さんにメッセージはございますか?
棚橋 プロレスを見ている時間というのは、日常生活のことやいろいろなストレスを考えずに、純粋に心から楽しめる時間なので。もう一回、コロナを気にせずに、心からプロレスを楽しむ、ワクワクするという。そういう気持ちを取り戻す大会になればいいかなと思いますね。団体と団体の対抗戦も含まれていますけど、今回はプロレスというジャンル対世間というか。「俺たちはここにいるよ」「プロレスはここにありますよ、元気ですよ」というのをアピールする大会だと思ってます。
――『ALL TOGETHER』に関しては、なんとなく棚橋選手には“重鎮感”がありますね。
棚橋 ミスター・ALL TOGETHER。もしかしたら10年後も、まだいるかもしれない(笑)。
――50代半ばで、また“顔役”として先頭に立っているかもしれない(笑)。
棚橋 10年後でもまだ、武藤(敬司)さんが引退した年齢には届いてないですから(笑)。ただ、『ALL TOGETHER』というのは、なにか(世の中に)非常事態が起きたあとに力を合わせるものでもあるので、今回の大会を経てまた各団体が力を蓄えていければいいなと思います。
■『ALL TOGETHER AGAIN 元気があれば何でもできる!』
6月9日(金) 開場16:30 / 試合開始18:00 ※第0試合は、17:30開始予定
主催:ALL TOGETHER AGAIN実行委員会
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※「砂かぶり席」「2階指定席C」「車椅子席」は完売となりました。
※「2階指定席B」は残りわずかとなりました。
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