5月7日、全日本プロレスの「#ajpw チャンピオンカーニバル2023」東京・大田区総合体育館大会が行われ、三冠ヘビー級王者の永田裕志、内藤哲也&BUSHIをはじめ新日本プロレス勢が大挙参戦。激闘が展開した。
撮影/山本正二
■約14年半ぶり全日本マット登場の内藤、BUSHIとのタッグで、宮原&安齊と刺激的初遭遇!
第9試合にはL・I・Jの内藤哲也が約14年半ぶりに全日本のリングに参戦。全日本出身であるBUSHIを引き連れて、前三冠ヘビー級王者の宮原健斗と全日本期待の若手である安齊勇馬と、注目のタッグマッチを闘う。
先発は内藤と宮原。両者への大声援が送られる中ゴングが鳴るが、内藤は宮原に触れることなくBUSHIにタッチだ。スカされた宮原は困惑のポーズをするものの、内藤を挑発してリングに呼び込む。
これに呼応してリングに入った内藤だったが、またも何もすることなくBUSHIにタッチ。ならばと宮原はコーナーの内藤に襲いかかるが、BUSHIがすぐに背後から襲撃。しかし、宮原はこれを蹴散らすと、内藤にもビッグブーツを一撃食らわせて先制だ。
そしてBUSHIを連れて場外に出るといたぶってから再びリングに。ここでタッチを受けた安齊はBUSHIにエルボーを連打して攻め込んでいく。BUSHIは安齊の逆水平チョップ、ボディスラムを受けていたが、追走式のドロップキックで反撃。
そしてリングに入ってきた宮原を場外に転落させると、内藤と一緒に寝転んでポーズを決める。続いてL・I・Jは、先程のお返しとばかりに内藤が場外で安齊を鉄柵に叩きつけていたぶっていく。BUSHIは自軍のコーナーに安齊を押し込んでチョップを連打し、内藤にタッチだ。
内藤はバックエルボーから後頭部への低空ドロップキック。さらにコーナーに飛ばして胸を蹴りながらロープを飛び越えてエプロンに着地。続けて足を払って倒してから、ロープを飛び越えてのドロップキックを決める。
続くBUSHIも安齊の顔を張りながら攻め立てる。しかし、張り手でお返しをした安齊はドロップキックを炸裂させる。ここで両陣営、内藤と宮原にタッチだ。内藤と宮原はエルボー合戦を展開。宮原が低空ドロップキックで内藤を倒し、ブラックアウトを食らわせる。
さらにコーナーに上がった内藤をビッグブーツで場外に蹴り落としてしまう。続いて宮原は内藤をリングに戻すと、シャットダウンスープレックスの体勢に。しかし、内藤もコーナーにバックしながら阻止。自身のヒザに首を落とすネックブリーカーから、レッグシザーズ・ネックロックを極めていく。
ここは宮原がロープエスケープ。内藤は宮原が立ち上がると、その右手首を掴んで首筋に得意のバックエルボーを連打だ。そしてコーナーに上がってエスペランサを炸裂させると、コリエンド式のデスティーノを狙う。
だが、宮原はこれを阻止。すかさずブラックアウトを炸裂させて内藤をダウンさせてみせた。全日本サイドは安齊がタッチを要求。これに宮原も応えて安齊に勝負を託す。安齊は内藤に串刺し式のエルボーからフロントスープレックスを決めてみせる。
内藤が立ち上がっても追走式のエルボー。そして宮原も入ってきてトレイン攻撃を決めると、安齊がダブルアームスープレックスで内藤を叩きつける。だが、場外から戻ってきたBUSHIが続く安齊の攻撃をカット。宮原には毒霧を浴びせて場外に排除。
それでも安齊は一人で奮闘。BUSHIをジャンピングニーアタックで蹴散らすと、内藤にもジャンピングニーをお見舞いだ。続けてジャーマンスープレックスホールドを決めた安齊。だが、内藤から3カウントを獲れない。
ならばともう一発ジャーマンを狙った安齊。だがこれを阻止した内藤はマンハッタンドロップ。すぐにBUSHIが入ってきて攻撃すると、内藤がジャックナイフ式のエビ固めだ。安齊がキックアウトすると、内藤とBUSHIは合体式のスイングDDT。
そしてBUSHIがトペ・スイシーダで場外に宮原を釘付けにしている間に、内藤がデスティーノを決めて、3カウントを奪ったのだった。
試合後、マイクを握った宮原は、引き上げる内藤に向かって、「オイ、内藤さん! 俺、アンタのことちょっと好きだわ。ただよ、いろんな大人の事情があるからさ、そんなに会うことはないだろう。ただ! またリングで会えるのを楽しみにしてるよ。ただ! 今日負けたのは俺たちだ。この借りは安齊勇馬が返すだろう」と言葉を投げかけたのだった。
[第9試合 30分1本勝負]
〇内藤哲也&BUSHI(17分13秒 デスティーノ→片エビ固め)宮原健斗&安齊勇馬×
■試合後のコメント
BUSHI「久しぶりに全日本プロレスのリングに上がったよ。直近で言ったら何度目だ? 憶えてないけどさ。いい加減、全日本のジュニアと絡めてくれよ。青柳弟もすっかりとチャンピオンじゃなくなっちゃったわけだし、また良かったらいつでも使ってくれよ。せっかくならここ全日本のリングで、爪痕を残してみたいもんだからね。楽しみにしてるよ」
内藤「今日、14年半ぶりかな? 全日本プロレスのリングに久々に上がりましたよ久々の全日本プロレス、そして今、全日本プロレスの先頭を走っているであろう、宮原選手を感じることができて楽しかったっすね。今日、全日本プロレスに来て良かったよ。また元々、俺の視線には入ってなかったけど、安齊選手っていう若い選手も今日感じることができたんで、今日全日本プロレスに来て改めて良かったなと思いましたよ。
ただ、こんな良かったなって言ってられる時点で、余裕があるっていうことだからね。結果的にも今日勝ってますし、次はないかな、残念ながら。次はないんじゃない? もしこのリベンジがしたいのであれば、声に出した方がいいよ。よく俺、言ってるよ。思ってることは口に出さなきゃ、誰にも何にも伝わらない。特に全日本プロレスの選手、大きい声でいろいろなメディアの前で、内藤哲也であり、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの名前を出さないと、その声は全日本プロレスファンにしか届かないからね。
どこか注目される舞台で、内藤でありロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの名前を出すこと、それをオススメしますね。では、次は『SUPER Jr.』は試合あんのかな? ちょっとよく分からないけど、またどこかの会場でお会いできる日を楽しみにしてますよ。その日まで、アディオス!」
宮原「(※安齊に肩を貸しながら現われて)オイ、大丈夫か! オーーーイ、やってくれたな。見て、この顔! やってくれたね。まぁいいや。マイクで言った通りだ。内藤哲也さんよ、俺は初めてリングで会ったが、ちょっとアナタのこと好きになったよ。アナタのプロレスに対する信念というか、何か心の奥底の底で俺と被るところがあるような気がするね。凄え、凄え凄え超刺激的だったよ。まぁ俺はこの先どうこうとか、そんなちっぽけなことは言わないよ。今日は今日だからね。次があるのかないのか知らないけど、ただ今日リング上で宮原健斗と内藤哲也、対戦したのが全てだ。超刺激的だったよ。(※安齊に向かって)なぁ?」
安齊「俺は、俺は全部出したけどダメだった。クソッ! でも、それならもっともっと強くなって、ロスインゴ、内藤哲也、絶対ぶっ倒してやる! もう一回だ! もう一回やらせろ!」
宮原「ヨシ、帰るぞ!(※と言って控室へ)」
■『チャンピオン・カーニバル』初優勝の芦野祥太郎が、“三冠王者”永田を堂々挑発!
この日の大田区大会、メインイベントは『チャンピオン・カーニバル』優勝決定戦で、Bブロック1位の芦野祥太郎が、Aブロック1位のT-Hawkと対戦し24分45秒、アンクルロックで芦野が初優勝をはたした。
試合終了後、『チャンピオン・カーニバル』優勝を果たした芦野がマイクを持って、解説席にいた三冠ヘビー級王者の新日本プロレス・永田裕志を挑発した。
芦野「『チャンピオン・カーニバル2023』覇者の芦野祥太郎です。俺が全日本プロレスに出た理由の一つでもあります、この『チャンピオン・カーニバル』のトロフィー。そして、三冠のベルト。このベルトに挑戦する権利はあるはずです。
ただ『チャンピオン・カーニバル』は三冠への挑戦者決定戦じゃないです。必死にこの1カ月闘ってきたんすよ、俺たちは。1カ月丸々休んでたよ、三冠チャンピオンと違えんだよ。オイ、今そこにいんだったらよ、リングに上がってこい、この野郎!」
リングサイドでテレビ解説をしていた永田。観客からの永田コールを聞いて立ち上がろうとするが、ここで芦野が「オイ、全日本プロレスのファンはな、永田コールなんて聞きたくねえんだよ。さっさと上がってこい、この野郎!」と再び呼び込む。
場内は打って変わって「芦野」コールに。そのコールの中を、永田は三冠ベルトを肩にかけてリングイン。そしてマイクを持つ。
永田「芦野、コングラッチュレーション! なかなか素晴らしい試合をリングサイドで解説させてもらったよ。今、幸せの絶頂期らしいな? 今が絶頂期ということは、オマエの絶頂期はそこまでだ。このベルトはオマエに渡さない。いつだ、決戦は? まぁいい。楽しみにしてるよ、オマエとの闘いを」
芦野「今日は噛まずに喋れましたね。オイ、俺と試合した後はよ、何も喋れないまで打ちのめしてやるよ」
宣戦布告を受け取った永田は、その芦野に顔を近づけてにらみ合いをすると、リングを降りて再び解説席についたのだった。
■第4試合に“三冠王者”永田が登場!小島&長井&“X”めんそーれとカルテット結成! 石川&サイラス&綾部&オスカーの巨漢チームと対戦!
その永田は、この日第4試合のタッグマッチに出場。『チャンピオン・カーニバル』にも出場していた小島聡、そして新日本プロレスで魔界倶楽部の一員だったこともある長井満也、さらに“史上最小のX”を加えた4人組で登場。
一方、対戦相手は3月に三冠戦で闘った石川修司、サイラス、そしてJUST TAP OUTの綾部蓮とヤングライオンのオスカー・ロイベという2メートル超コンビが加わった超巨漢の4人組だ。
はたして永田たちに加勢する“史上最小のX”とは? リング上に永田組が3人揃ったが、“史上最小のX”は姿を見せず。ところが、第3試合でレフェリーをし、そのままリングに残っていたブラックめんそーれがなんと“史上最小のX”だった。おもむろにレフェリーシャツを脱いでコスチュームとなっためんそーれ。しかし、石川組が一斉に襲いかかって袋叩きだ。
めんそーれはロイベのボディスラムを食らったところで長井にタッチ。ロイベはベテランの長井に対してエルボーとビッグブーツで果敢に立ち向かう。長井のキックでダウンさせられたが、ブレーンバスターでやり返してサイラスにタッチだ。
198cm、165kgのサイラスはコーナースプラッシュを決める。ここで永田がタッチを受けて登場。サイラスの顔面にビッグブーツを数発叩き込む。しかし、サイラスは倒れない。逆に巨漢を浮き上がらせてドロップキックを決めてみせた。
続いてサイラスから綾部にタッチ。永田は綾部とエルボー合戦で渡り合うと、フェイントの低空ドロップキックを決める。綾部にブレーンバスターを食らいながらもすぐさまエクスプロイダーでお返しだ。
しかし、腕固めに入ろうとしたところでロイベがカット。ここで永田は小島にタッチだ。小島は綾部にマシンガンチョップを食らわせるが、続く石川の串刺し式ラリアット、ダイビングフットスタンプを被弾してしまう。
だが、コーナーで石川を自爆させるとマシンガンチョップを連打。いっちゃうぞエルボーを投下し、さらにDDTも炸裂させる。そしてコジコジカッターも決めた小島。お膳立てを整えてめんそーれにタッチだ。
だが、めんそーれは石川のエルボーであっという間に腰砕けに。コーナーでチョップを連打しても、石川に効いた様子はない。なんとかチャンスを作ったものの。サイラス、綾部、ロイベが一斉に入ってきてめんそーれを袋叩き。
ここで永田、小島、長井も入ってきてめんそーれを救出。永田が石川をキックで攻め立ててから、めんそーれと二人でトレイン攻撃だ。そしてリング上は石川とめんそーれの1vs1の状況に。だが、コーナートップに上がったところで綾部とロイベに捕まり、二人の合体ブレーンバスター食らってしまう。
続いてサイラスがジャンピングボディプレスを投下、石川のランニングニーも炸裂する。なんとかスクールボーイで抵抗を見せためんそーれだったが、石川はこれをしのいで最後はファイヤーサンダー。めんそーれから3カウントを奪ったのだった。
[第4試合 30分1本勝負]
〇石川修司&サイラス&綾部蓮&オスカー・ロイベ(11分49秒 ファイヤーサンダー→片エビ固め)永田裕志&小島聡&長井満也&ブラックめんそーれ×
■新日本のヤングライオントリオが全日本プロレス勢とバチバチ対抗戦!
第1試合には中島佑斗&大岩陵平&藤田晃生のヤングライオントリオが登場。本田竜輝&井上凌&椎葉おうじと対戦。中島たちは昨年から全日本プロレスのリングに度々参戦。藤田がシングルで井上から勝利した試合を含め、戦果を上げている。
先発はゴング前から火花を散らす中島と本田。いきなりバチバチとエルボーを打ち合うと、中島がランニングエルボーで先制だ。続いては井上と藤田が対峙。その間にも中島は場外に本田を連れ出してやり合っていく。
一方、リング上は藤田が自軍のコーナーに井上を追い込むと、大岩にタッチ。大岩は串刺し式のドロップキックを打ち込んでみせる。そこに椎葉がカットに入ってきて、大岩に対してチョップとエルボーのコンビネーションだ。
ならばと引かない大岩はエルボーとドロップキックで椎葉を蹴散らすと、井上にボディスラム。続いてタッチを受けた中島が井上にストンピングからエルボーで攻め込んでいく。しかし、井上もフライングニールキックで逆襲。椎葉にタッチする。
椎葉はドロップキックで攻め込み、中島とエルボー合戦を展開。中島は椎葉の素早い動きに翻弄されて、延髄斬りを食らってしまう。さらに背中にサッカーボールキックを連発された中島。しかし、ショルダースルーで返して、両陣営大岩と本田にタッチだ。
大岩は本田をダブルチョップでなぎ倒すとコーナーに向けて突進。しかし、本田に避けられて自爆してしまう。だが、本田が逆に突っ込もうとしたところを中島がカット。トレイン攻撃を仕掛ける。しかし、本田は大岩と中島をまとめてスピアーでなぎ倒してしまう。
ここで藤田と井上にそれぞれタッチ。藤田はドロップキックを炸裂させるが、井上もミドルキックで逆襲だ。さらに藤田は、井上のボディスラムから椎葉のダイビングボディプレスを連続で被弾してしまう。
大岩と中島がカットに入ってきて、中島はまたも本田とエルボーを打ち合う。ここで立ち上がった井上が藤田にバズソーキックだ。しかし、藤田も逆水平チョップで返すと逆エビ固めへ。
これは井上にエビ固めに切り返されてしまうが、ロープに飛んだところを再び捕まえて逆さ押さえ込み。そこからアームロックに移行して、井上からギブアップを奪ったのだった。
[第1試合 20分1本勝負]
〇藤田晃生&中島佑斗&大岩陵平(9分35秒 チキンウィングアームロック)本田竜輝&椎葉おうじ&井上凌×
★新日本プロレス、全日本プロレス、プロレスリング・ノアの3団体が参戦!
■『ALL TOGETHER AGAIN 元気があれば何でもできる!』
・日時:2023年6月9日(金) 開場16:30 / 試合開始18:00
・会場:両国国技館 (東京都墨田区横網1-3-28)
・主催:ALL TOGETHER AGAIN実行委員会
■チケット発売所
・ローソンチケット
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ローソン店頭Loppi、ミニストップ店頭Loppi
・チケットぴあ
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