11月10日(木)、都内・後楽園ホールで天龍源一郎のデビュー35周年を記念した『天龍源一郎プロレス35周年記念興行 Revolution〜WE ALL WANT TO CHANGE THE WORLD〜』が開催された。新日本プロレスからはWARで天龍と縁の深い邪道&外道、そして歴代の元三冠王者6人が揃ったメインイベント「三冠王者プレミアムマッチ」に小島聡が出場した。
全日本プロレス所属時代に2度三冠王座を戴冠している小島はメインイベントの「三冠王者プレミアムマッチ」に登場。若手時代の鬼コーチであった佐々木健介、そして全日本時代にコジケアを組んでいた元パートナーの太陽ケアとトリオを結成。天龍&鈴木みのる&諏訪魔と対戦した。
先発は健介と天龍でド迫力の逆水平チョップ合戦だ。しかし、天龍がグーパンチを健介に炸裂させたことで、すぐさまケアと小島がリングイン。ところが、この二人も天龍のチョップの餌食にされてしまった。続いてケアがGURENTAI時代の盟友・鈴木とレスリングの攻防を繰り広げるが、その間にコーナーにいた天龍がペットボトルを健介にぶつける暴挙に出た。再び両者はヒートアップ。それにつられてケアも鈴木と激しくやり合った。
そして、いよいよ小島が登場。全日本離脱時に因縁のできた諏訪魔と約1年半ぶりのマッチアップだ。まず、諏訪魔が張り手で先制。そのまま両者エルボー合戦を繰り広げ、髪の毛を掴み合うような不穏な雰囲気に。小島は諏訪魔の猛攻の前に劣勢に陥る。ショルダーアタックで吹っ飛ばされると、チョップでダウン。さらに場外に連れ出され、イス攻撃も食らってしまう。リングに戻れば諏訪魔のサッカーボールキック、エルボードロップ、ニーリフトが次々と決まる。ところが、さらに諏訪魔が攻撃しようとしたところで鈴木が強制的にタッチだ。
小島のピンチは終わらない。鈴木からは天龍のお株を奪うチョップとグーパンチを食らい、天龍からもチョップとグーパンチのコンビネーションでいたぶられてしまう。しかし、小島もやられっぱなしではいられない。エルボーで天龍に反撃するとコーナーで渾身の逆水平チョップを叩きこみ、ここでようやく健介とタッチだ。
健介のチョップ攻撃の前に今度は天龍が悶絶。さらにケアもスリーパーで天龍のスタミナを奪いにかかる。ケアがチョップ、ボディブローと攻め立てると、再び小島が登場。天龍に対して逆水平チョップで攻めこむが、なんとここで諏訪魔もリングイン。しかし、小島は今度は諏訪魔を場外に叩き出すと、天龍をフェースロックでいたぶっていく。
続いてタッチを受けたケアがリバーススプラッシュ、健介がニーリフト、エルボードロップ、ラリアットと攻撃の手を休めない。だが、再び出てきたケアがブレーンバスターを天龍に返されて劣勢に陥る。諏訪魔のジャンピングショルダーアタック、フロントスープレックスを食らったケア。アンクルホールドに捕らえられてしまうが、ここで小島がカットに出る場面もあった。
ケアはここで息を吹き返し、ラリアット、サンケアキックで反撃し、小島にタッチ。小島はコーナーでマシンガンチョップを先ほどのお返しとばかりに諏訪魔に決めると、さらにいっちゃうぞエルボーを投下した。一度は諏訪魔のチョップでダウンしたものの、すぐさまDDT、さらに垂直落下式ブレーンバスターでお返しだ。そして、ラリアットの体勢に。ここはカウンターで諏訪魔のフロントスープレックスで投げ飛ばされてしまった。
続いて代わった鈴木からサッカーボールキックを2発食らった小島。3発目をキャッチすると、コジコジカッターで反撃だ。さらに小島からタッチを受けた健介がチョップでライバル・鈴木に攻め込む。だが、鈴木のキチンシンクで悶絶。代わった天龍からラリアットを受けてしまうが、すぐさま小島とケアが救出に入る。そして、天龍を孤立させ3人がかりでトレイン攻撃を決めると、小島はケアとダブルで河津落とし。さらに健介がストラングルホールドで天龍にギブアップを迫った。
ところがここで諏訪魔と鈴木がカット。諏訪魔と鈴木のダブルの16文キックでケガ蹴散らされると、小島も諏訪魔と鈴木のダブルのドロップキックを食らってしまった。さらに健介も諏訪魔と天龍のサンドイッチラリアットの餌食に。戻ってきた小島はコジコジカッターで諏訪魔を蹴散らすが、鈴木のゴッチ式パイルドライバーを被弾。さらにケアが鈴木をTKOでマットに叩きつけると、今度は天龍がケアをラリアットで黙らせる。そして、その天龍に健介がラリアット! さらにその健介を諏訪魔がジャーマンでぶん投げ、リング上で6人がダウンするという状況になってしまった。
ここから健介と天龍はまたもド迫力のチョップ合戦。健介はラリアットで天龍をなぎ倒すと、立つように促しチョップ合戦を求める。そして、再びラリアットで天龍をダウンさせると、またもチョップ合戦だ。天龍も死力を尽くしてチョップを打ち込むが、健介は崩れず。最後はフラフラの天龍に健介がトドメのノーザンライトボム! 天龍から3カウントを奪い、健介組が勝利を飾った。
■11月10日(木) 天龍プロジェクト『天龍源一郎プロレス35周年記念興行 Revolution〜WE ALL WANT TO CHANGE THE WORLD〜』 東京・後楽園ホール
〔三冠王者プレミアムマッチ〕時間無制限1本勝負
◯ 佐々木健介〈健介オフィス〉&小島聡〈新日本プロレス〉&太陽ケア〈全日本プロレス〉 (29分42秒 ブレインバスター→体固め) 鈴木みのる〈パンクラスMISSION〉&諏訪魔〈全日本プロレス〉&天龍源一郎〈天龍プロジェクト〉 ×
■佐々木健介&小島聡&太陽ケアのコメント
健介「いや、天龍さんの35周年の大会で、今日俺が天龍さんに勝って良かったなと思いました。っていうのは、天龍さんが勝ったら、安心しちゃうんじゃないかなと思って。でも、今日、俺が勝ったっていうことは天龍さんの心の中も『こんちきしょう! 健介なんかに負けて』っていう気持ちがあると俺は信じていますけど。今日、だからこういう結果になって良かったと思う。だから、天龍さん、まだまだ隠居するような精神力じゃないんで、もっともっと強い天龍さんを見せてもらって」
ケア「天龍さん、35周年おめでとうございます」
小島「あと20年、頑張らないといけないと今日やってみて心から思いました。天龍さんみたいな人が目の前にいてくれて、プロレスラーとして本当に嬉しく思いました。ありがとうございます」
■天龍源一郎のコメント
──天龍さんの35周年でそこまで胸が真っ赤に染まるとは予想もしていなかったと思うんですけど。
天龍「そうですね。でも、これぐらいやられたほうが恐ろしい家に帰って大事にしてもらえるね。健介って不器用だからね。あれが健介の俺に対する最大限のお祝いだと思うんだよね。手を抜かないでやってくれて。ずっと体調不良でしぼんでいたけど、俺も火を点けられる部分がありましたよ。『このクソガキ!』って向かっていけた。嬉しかったね。ああいう捨て台詞も健介らしいなと思いますよ」
──天龍さん、鈴木みのるが予想通り仕掛けてきましたけど。
天龍「ちょっと『Versus』で褒めすぎたね(笑)。まあ、俺もペットボトル投げて、いらんことしたんだけどね。久々にプロレスを堪能しました。腹一杯です。実りの秋だけど、鈴木みのるじゃないよ。実りの秋だけど、プロレスだけでお腹一杯。これでしばらく冬眠できると思います」
故・冬木弘道さんと冬木軍としてWARで活動していた邪道&外道は、その冬木さんの愛弟子でもあった金村キンタローとのトリオで第5試合に登場。
- 2011.11.11
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