• 2023.3.7
  • #Topics
藤波「猪木さんに教え乞うたことを若い選手に伝えていきたい」古館「“猪木磁場”に入ったことで、多くの仲間がいる」【『アントニオ猪木 お別れの会』囲み②】

3月7日(火)両国国技館にて、新日本プロレス創設者であり、昨年10月1日に逝去された「アントニオ猪木 お別れの会」が開催。第1部では、式典が行われ、式典終了後には出席したレスラー、関係者らが囲み取材に応じた(囲み②)
 
■藤波辰爾選手のコメント


――改めまして、今日のお別れ会を終えてみて。

藤波 時間が経って少しは、昨年の10月とは気持ちが違いますけどね。でもやっぱり、いざ猪木さんの遺影を見上げた時にね、いろんなものがこみ上げてくるというか。今日ぐらいはもっともっとね。猪木さんの思い出を語りたかったし、もっと語りたかったんだけど、それをやったら猪木さんの思い出だけで今日のお別れ会は2~3時間かかっちゃうと思うので、今日はやめましたけどね(ニッコリ)。本当、それぐらいやっぱり思い出、僕の人生そのものなんですね。
僕の人生を、本当にいいように変えて頂いたし、自分の夢を見させてもらったし。まだ今、自分が引退しないで現役っていうのも、まだ自分が現役でリングにいれば、今日の最後の言葉じゃないんだけど、「どっかに猪木さんが来てくれるんじゃないか?」とかね。そういう思いで、今日は思い出をしゃべらせてもらいましたけど。本当に大きな存在ですね。

――今日で一つの区切りとなるのか、そのあたりはいかがでしょう?
藤波 どっかで自分の中でもね、常に心の中から離れることはないんだけど、僕はまだやりたいこともいっぱいあるし、リングで現役っていう部分でも、今この年齢じゃないと見えないプロレス界ってものを見てみたいし。若い選手に猪木さんが僕にいろんな教え乞うたことを、ホントに押しつけじゃなくてね? いい感じで猪木さんの言わんとすることを、若い選手にも伝えていきたいなってのもあるし、これが僕らの全ての宿命みたいな感じがするしね。

――今日久しぶりに顔を合わされた方もいらっしゃると思うんですけど、思い出を語り合ったりとか。
藤波 これからこっちでね、二次会がありますけど。やっぱり現場に僕らは行く機会が少ないですけど、会えばみんな、当時のね、若い頃がダブってきますけどね。

――そういう縁も猪木さんが引き合わせてくれたじゃないですけど。
藤波 そうですね。猪木さん自身が常にいろんなしがらみをあっても、時折力づくでそれをわからせてくれたりとか。ある時は「極力、意地を張ってみろ!」とかね。そういうこともありましたしね。ホントに、もうちょっと一緒にいたかったな。

――今日プロレスファンだけじゃなくて、日本中から猪木さんに元気をもらってた人がいらっしゃると思うんですけど。
藤波 そうですね! だから本当に僕が言わんとすることは、ファンの皆さんの気持ちも一緒だと思うんで。本当にあの人は、日本全国の猪木信者というか、プロレスファンにね、勇気を与えたというか。自分で自負してるんだけど、その筆頭がたぶん僕でしょう。本当に僕自身が田舎にいて、猪木さんと巡り合っていなかったら、自分でも想像がつかないね(苦笑)。

■古舘伊知郎さんのコメント


――お別れの言葉も名実況と共に終わりましたが今の率直なお気持ちをお聞かせ下さい

古舘 今日ちょっと話させてもらったことが全てですよね。やっぱり、アントニオ猪木というな不世出なレスラー、天才レスラー、そういった言葉で言うのは簡単なんですけど、いったいアントニオ猪木っていう闘い模様、存在は何だったのかということを改めて問うとね、やっぱりボクの中では“肉体言語”なんだと。だからボクはやっぱり、通常の試合以上に猪木さんの試合になると何でこんなにいろんな言葉が出てくるのかなって新人アナの頃から数年不思議だったんですけど、ふとやっぱ気づくことってあんですね。ああそうだ。猪木さんの頭の中に猪木さん固有のイメージがあるだと。

この試合に臨む時の猪木の物語があるんだと。それを肉体全体に降ろしてる“肉体言語”なんだと。概念と言葉なんだと思うとね、そしたら猪木さんのことが脳の中に入ってって、猪木さんのイメージと物語を自分の通常の言葉で変換して放送席サイドでそれを言葉の数珠つなぎ状態で喋っていけばいいんだと思ったら確かに単なる反則行為やラフファイトやパンチ攻撃が弓を弾くストレート!とか、猪木怒りの鉄拳制裁!とか、そういう風になっていくんですよ、自然に。だから猪木さんに導かれてプロレスの実況、10年やらせて貰ってたんだなってことを旅立ったからこそ余計に痛感しますね、ハイ。猪木さんのちょっと、凄みってのはボクがわかってないところもあると思うんで。ボクが捉えた一端は“肉体言語”ってことですよ。

――いち実況者としての古舘さん、アントニオ猪木っていうのはどういう存在だった?

古舘 今言ったことそのもので、実況する上では豊穣な絵模様を見せてくれるのでそれを描写するのは比較的容易かったことと思います。豊穣な絵模様じゃなければもっと無味乾燥とした喋りになったかなと。それは後押しされたっていうことを痛感しました、ハイ。

――今日はアンドレ・ザ・ジャイアント戦の実況をされたのは理由は何かありますか?

古舘 いやもういっぱいありすぎてね。何をやろうかっていうので迷うわけですよ。たまたま、ビジュアルとして空のリングと空の花道をあるいたじゃないですか。当然、猪木さんがいないんだから。でも、いるようないないような。バーチャルのようなメタバースのような。不思議な空間でしょ? その時にどれいこうかな思った時に人間山脈の肩口にキーロックで猪木さんが乗っかってるって映像がやっぱり強烈なうちの一コマなんで、それを出させてもらいました、ハイ。ビジュアルとして対比がね、105キロの猪木さんをひょいと肩口に上げてる。で、キーロックを決めてるからこのパーツだけが異常に軋んで痛い。

苦しいアンドレ。猪木さんトップロープにちょこっと座っちゃう状態になってもまだ極めてる。で、猪木さんは何を思ったのかって、例の頭から突っ込んでいくんですよ、リングに。ある種自殺行為じゃないですか。キーロック決めてんだから、アンドレもしょうがなく回転するしかない。あの260キロの巨体。で、ガーーーンっていう軋む音ですよね。巨大隕石の落下だって叫んだと思うんですけど。それが浮かんだんですよ。こういうのはやっぱり猪木vsアンドレ、この2人特有の闘う社交ダンスですよ。それはもうこの2人の組み合わせ、マッチメイク以外誰ができる。だからちょっと、なんか類稀なる試合を少し再現して、猪木さんに聞いてもらおうと思ったのがこの試合だったと、ハイ。

――会場に入って、あの祭壇を見てこの一戦にしたと

古舘 猪木vsウィリー戦も喋ってるし、それやらしてもらえないかなとか。全然それはボクの前の舟橋慶一さんが喋ってるのに、猪木vsストロング小林戦やらしてもらえないかなとか、大木金太郎さんやらせてもらえないかなみたいな。もう全然昔で1969年なのに大阪、ドリー・ファンクJr.、これ猪木さん自身が一番の名勝負と聞かれた時によく言ってたの。だからドリー・ファンクJr.戦とか、いくつか(実況)できるので、舌先のビュッフェ状態。で、さっき言ったようにポンッとこう、ビジュアルの対比見たのでそれが。だからいくつか候補があったんですよ。

――最後の実況風のお見送りの言葉ですが、あれはアドリブですか?

古舘 あれはですね、去年の12月3日に有楽町よみうりホールにて1日だけトーキングブルースをやらせて頂いたんですけど、今年もっとやりますけど。で、ずっとライフワークにしてるマイク1本2時間以上喋り続ける舞台、トークライブ。そのトーキングブルースの一コマで猪木さんが10月1日に亡くなって2ヶ月ちょっと経ったところなんで、レクイエムとしてやらせてもらった一戦です。
なんかこう、空のリングで猪木さんの遺影がいると、49日と言いますけど、もう5ヶ月と1週間ですけど、旅立ってからずーっと猪木さんは彼岸から彼岸へと旅路を一人で黙々と歩いてる気がしたんで、それを去年やらせてもらったのを再現しました。

――新日本の中継で皆さんに知られたというか、その中心だったのが猪木さんだったと思うのですが

古舘 この前、藤原喜明さんと、たまたま飲み会で話す機会があったんですけど、お互いに5分おきぐらいに「いい人生だよね」って言うんですよ。ボクが藤原さんに何回言うのって、そしたら藤原さんも「古舘さんも何回言うんだよ」って。それはやっぱり猪木さんを軸とした“猪木磁場”っていうのがありまして、一度その磁場に入ると何か仲間になるんですよ。

そういう意味でも、おっしゃるようにボクの喋りで人生のスタートはこの新日本プロレス実況。それだけでも凄い。さらに猪木さんに出会えて、“猪木磁場”に入ったってことだと多くの仲間がいる。これがやっぱり財産なんですよね。で、これはまたそれぞれ人が違えば言葉も変わるんで、本の中にも書いてありますけど、今日も会いましたけど前田日明さんはこれを何ていうかと言うと、猪木という病。これは完治しません。

“寛至”に引っ掛けてるのかどうかはわかりませんけど。一度猪木という病に掛かる。寛解はするかもしれない。だから、離合集散するじゃないですか? 猪木さんの周りは。猪木さんを憎んでもまた戻ってきたりしますよ。だから猪木さんというのは不思議な存在なんだなと。磁場というか病というか。だからボクは本当ありがたいと思ってますよ。

【囲み①】オカダ「猪木さんが新日本を作ってくれたからこそ今のプロレス界がある」棚橋「“至”の字を頂いて、導かれるようにレスラーになった」、武藤&蝶野がコメント!!

  • facebook
  • twitter

EVENT CALENDAR

2024年4月
  •  大会日程
  •  各種イベント

イベントカレンダー

SHOP
闘魂SHOP
闘魂SHOPプラス
闘魂SHOP水道橋店
シンニチプレミアム
SOUL×NJPW×MID
しんにちコラボラボ
アスマート
MOVIE
NJPW WORLD
テレ朝CH_CS
サムライTV
ワープロリターンズ
COLLABORATION
ロリクラほーるど
SPONSOR
LAWSON ticket
MIC
SSLIVEくろうま
OTHER
CMLL
JAPAN WRESTLING FEDERATION
魚沼市観光協会
新日コレクション
新日本プロテイン

チュートリアルを閉じる

試合を観戦したい

下記よりこれから開催される予定の大会情報を確認できます。各大会のチケット情報ページに記載されているプレイガイドからチケットを購入することができます。
公式ファンクラブ『Team NJPW』に入会すると、チケットの先行予約ができる特典もあります。
『Team NJPW』についての詳しくはこちらから

スケジュール / チケット

試合結果をみたい

これまでに開催された試合の結果を確認できます。

試合結果へ

試合の動画を観たい

新日本プロレス公式動画サイトNJPW WORLD(有料)にて新日本プロレスの主要大会を完全配信しております。
また、新日本プロレス45年分のアーカイブから試合映像を観ることができます。

NJPW WOLRDへ

選手に会いたい

選手の握手会や撮影会などのイベントの情報はこちらより確認できます。

NEWS イベント情報へ

選手について知りたい

選手のプロフィールや必殺技、また選手ごとのSNS情報などを確認できます。
『Team NJPW』についての詳しくはこちらから

選手プロフィールへ

選手のテレビなどメディア出演情報を知りたい

選手のテレビなどメディア出演情報はこちらより確認できます。

NEWS メディア情報へ

新日本プロレスの歴史を知りたい

新日本プロレスの歴史、またIWGPチャンピオンなどの各タイトルの王座変遷を確認できます。

HISTORYへ

試合のチケットを買いたい

観戦したい大会のチケット情報ページに記載されているプレイガイドからチケットを購入することができます。
公式ファンクラブ『Team NJPW』に入会すると、チケットの先行予約ができる特典もあります。
『Team NJPW』についての詳しくはこちらから

スケジュール/チケットへ

オフィシャルグッズを購入したい

新日本プロレスオフィシャルグッズは闘魂SHOPより購入できます。

闘魂SHOP

ファンクラブに入会したい

Team NJPW(新日本プロレスリングオフィシャルファンクラブ)では新規会員を募集中!
Team NJPWの会員になると様々な特典がいっぱい!
詳しくは以下より確認できます。

ファンクラブページへ

スマホでもオフィシャルサイトを楽しみたい

スマホサイトであれば最新NEWSから大会情報・大会結果がいつでもどこででも見れます。
毎日更新、選手自身が執筆した日記もスマホサイトで購読できます。

スマホ紹介ページへ

新日本プロレス公式プロレスゲーム『プロレスやろうぜ!』

新日本プロレス公式、スマホで遊べるプロレスゲーム!
自分だけの選手を育てて、新日本プロレスのレスラーと対戦しよう!

『プロレスやろうぜ!』

トレーディングカードゲーム『キングオブプロレスリング』

新日本プロレスレスラーたちのカードを集めて、ネット対戦に挑め!!
パソコン、スマホで遊べる新感覚トレーディングカードゲーム!

『キングオブプロレスリング』

新日本プロレスの歴史を知りたい

新日本プロレスの歴史、またIWGPチャンピオンなどの各タイトルの王座変遷を確認できます。

HISTORYへ