2月12日(日)、NOAHのビッグマッチ『GREAT VOYAGE 2023 in OSAKA』(エディオンアリーナ大阪第1競技場)に、新日本のレスラーたちが登場した。
写真提供/プロレスリング・ノア
まず、メインのGHCヘビー級王座戦(王者・清宮海斗vs挑戦者ジャック・モリス)の直前、2.21東京ドームで内藤哲也を相手に引退試合を行なう武藤敬司が、nWoジャパン時代のテーマ曲が流れる中を入場。そして武藤はリングに上がると、マイクを手にする。
■武藤のマイクアピール
「武藤です。NOAH大阪大会に多数のご来場、ありがとうございます!(場内拍手&歓声)。えー、俺自身の引退試合、東京ドーム大会まで、あと9日と迫ってまいりました(場内拍手)。正直、コンディション、そんなによくないんです。しかしながら、最後の試合、持てる力をすべて出し切って、がんばりたいと思います! どうぞよろしくお願いします!(場内拍手。
あと、東京ドーム、大阪からちょっと遠いのでね、平日でもあるし、PPVもやるから、ぜひPPV観てください! ありがとうございました!(場内拍手)」
そして武藤コールが巻き起こる中、武藤はメインのゲスト解説を務めるべく放送席に座る。
すると、ここでなんと『STARDUST』が流れ、敵地でありながら「内藤」コールが発生。その中を白いスーツガウンに身を包んだ内藤が姿を現し、ゆっくりと花道を進んでリングイン。ここで内藤はマイクをつかむ。
■内藤のマイクアピール
「ブエナスノチェ~ス、大阪~~!!(場内拍手&歓声)。プロレスリング・ノア大阪大会へご来場のお客さま、はじめまして。新日本プロレス、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、内藤哲也です(場内拍手&歓声)。
今日は武藤敬司選手が来場するという情報をキャッチしたんで、俺も会場にきましたよ(場内拍手&歓声)。そういえば昔、武藤敬司選手の試合が観たくて、東京からここ大阪府立体育会館へ、観戦に来たことがありました(場内拍手&歓声)。
1999年12月10日、新日本プロレス『バトルファイナル1999』最終戦。チャンピオン・武藤敬司選手vsチャレンジャー・天龍源一郎選手のIWGPヘビー級選手権試合を観戦しにね(場内拍手&歓声)。
その試合に敗れた武藤敬司選手を観て、当時高校2年生だった俺は、泣きそうになりながら会場を出て、ホテルに帰りましたよ。あれから23年と2カ月、まさか、武藤敬司選手の引退試合の相手に指名されるとは、思ってませんでしたよ(場内拍手&歓声)。
武藤敬司選手はおそらく、引退試合で最高の作品を作ろうと思ってることでしょう。でも、残念ながら、俺にそのつもりはない。武藤敬司選手に完勝し、そして! 悔しい思いをしながら、リングを下りていただきますよ。それが、俺をプロレスに熱中させてくれた武藤敬司選手への最高の恩返しだと、思ってるんでね(場内拍手&歓声)。
武藤敬司選手! ではでは、次は2月21日、東京ドームのリング上で! またお会いしましょう、アディオス!!(場内拍手&歓声)」
そして内藤はリングを下りると、放送席の武藤の前に立ち、右手の拳を突き上げる。これを見た武藤は立ち上がり、LOVEポーズか、それともグータッチを合わせるのか、様子を伺う。すると内藤は武藤をすかすように距離を取り、スーツガウンを脱いでもう一度リングへ。そして、ロープワークからリングに寝転び、右手を突き上げニヤリ。
これに対し、武藤は放送席でLOVEポーズを披露。そして内藤はリングを下りて花道を下がると、入場ゲート前で再び右腕を突き上げてから、バックステージへと引き上げた。
続いて行なわれたGHCヘビー級王座戦では、NOAHの2.21東京ドームにてオカダ・カズチカ戦が発表されている王者・清宮が、挑戦者モリスを武藤直伝のシャイニングウィザードで仕留めて4度目の防衛に成功。試合後、清宮は自信に満ちた表情でマイクを握る。
■清宮のマイクアピール
「大阪大会、ありがとうございます!!(場内拍手)。新世代のGHC戦、いかがだったでしょうか!?(場内拍手)。やっとだ……、ここ大阪で始まりました。この新世代の勢いを、これからももっともっと大きくします!(場内拍手)。
まだ、発展途上ですが、まだまだ発展途上ですが、俺たちの勢いで、このNOAHをもっと世の中に。そして、プロレスといえばNOAHという時代を、作ってみせます!!(場内拍手&海斗コール)。
ありがとうございます。だからみなさん、これからも! 俺を観にきてください! そして! 東京ドーム!! 絶対あきらめない!! オカダ戦、なんとしても実現させます!!」
清宮が強い決意で大会を締めくくると、なんとその背後からオカダがものすごいスピードでリングイン。そして、清宮に一気にレインメーカーを炸裂! 清宮が大の字になると、場内はブーイングや「帰れコール」が巻き起こる。
両者の遺恨の発端は、1.21横浜アリーナでのタッグマッチ。清宮が試合中、オカダの顔面を死角から蹴りつけたことで、両者は壮絶な大乱闘を展開。収拾がつかないと見たレフェリーがゴングを要請し、結果はノーコンテストに。
その試合後、清宮がオカダに「シングルで決着つけろ! ビビッてんのか?」と要求し、2.21東京ドームで一騎打ちが行なわれることが決定するも、オカダは出場拒否の構えを見せていた。
この遺恨決着戦の行方が注目を集める中、オカダはNOAHのリングで清宮を急襲。異様な雰囲気に包まれる場内に向け、オカダはマイクを握るとふてぶてしくアジテーションを繰り広げた。
■オカダのマイクアピール
「(場内の帰れコールに対し)いつでも帰ってもいいけど。(さらに場内に怒号が飛び交う中、清宮を見下ろして)ビビってるわけねえだろ、コノヤロー!! 逃げるわけもねえだろ、コノヤロー!!(場内拍手&歓声)。
オイ、清宮! 試合したいんだったらよ、“オカダさん! 試合してください! よろしくおねがいします!”だろ、コノヤロー!!(場内拍手&ブーイング)
東京ドーム……、やってやるよ、コノヤロー(場内拍手&歓声)。たださ、オマエには興味ねえんだよ。俺がムカつくのはさ、NOAHファンがうるせえんだよ!!(場内ブーイング)。
逃げるな、逃げんじゃねえ、猪木さんがどう言ってるよとか、おもしろくないねえ。(場内の怒号に対し)いいね、もっとちょうだいよ、ええ!? なんだよ、聞こえねえな!(場内ブーイング)。オマエらの悪っていうのはな、俺らの中で正義なんだよ! どんどんどんどん、何度でも好きに言ってください。オマエらに、絶望を味あわせてやるからな!!」
オカダはブーイングの中を、不敵な笑みを浮かべながら退場。そして入場ゲートの前で堂々とレインメーカーポーズを決めて、バックステージへ。一方、KO状態の清宮はセコンドの肩を借りて退場した。