大好評!ゲームデザイナーの野中大三さんによるプロレスコラム。今回は「鷹木信悟のボスラッシュ!」
■『THE NEW BEGINNING in OSAKA』
2月11日(土) 15:30開場 17:00試合開始
大阪・大阪府立体育会館・第1競技場(エディオンアリーナ大阪)
★対戦カードはコチラ
※チケットは全席種完売となりました。当日券・小中高生券の発売はございません。
★新日本プロレスワールドで、2.11大阪大会を生配信!!
★CSテレ朝Ch2で2.11大阪大会を生中継!
■第56回「鷹木信悟のボスラッシュ!」
みなさんこんにちは!
最近、寒い日が続きます。とてつもなく寒いです。そんな日はプロレスです。
会場でも家でもプロレス観戦をして熱をもらえば寒さなんて吹き飛ばせます。
今回は熱い新日本プロレスマットの中で今最も熱い男、鷹木信悟選手をテーマにゲーム的プロレス論を展開していきます。
それでは行きましょう!PUSH START!
■シングル三連戦はまさしく“ボスラッシュ”
1.4東京ドームからはじまった鷹木信悟選手の快進撃が止まりません。
あれよあれよと言ううちに最高峰のIWGP世界ヘビー級王座に王手をかけました。
鷹木選手自身も語っていますが2022年1月4日に同王座から陥落して以来、前王者であるにも関わらずリマッチが行われないまま、なんと13カ月ぶり、溜めに溜めた挑戦となります。
IWGP世界ヘビー戦線から一歩後退してしまっていた鷹木選手ですが、1.4東京ドームのニュージャパンランボーからハイペースで重要な試合を勝ち抜いて来ました。
① 1.5大田区体育館大会 : 「KOPW2023」争奪戦に勝利
② 1.21横浜アリーナ大会:中嶋勝彦選手に勝利
③ 1.22 愛知県体育館大会: グレート・O・カーン選手相手に「KOPW2023」防衛
そして2.11大阪エディオンアリーナ大会でIWGP世界ヘビーに挑戦となります。
中嶋戦、オーカーン戦はどちらも魂のぶつかりあいと言える熱い試合でした。
熱戦を次々とクリアしてから挑むオカダ選手はまさにラスボスです。
なんともドラマチックな一か月間ではありませんか。
ドラマチックに感じる理由のひとつに鷹木選手の挑戦宣言があります。
鷹木選手がオカダ選手に挑戦をブチ上げたのは1.4のメインイベントの後。
この時点では「KOPW」も奪取していなければ中嶋勝彦戦も決まっていません。
IWGP世界ヘビー挑戦表明をしたにも関わらず、中嶋選手戦、オーカーン選手戦がどんどん組まれていきました。
これにより鷹木選手のシチュエーションが確立されのたです。
そうです、1.4以降の試合はすべてIWGP世界ヘビー挑戦への道となったのです。
負けたら挑戦はなし、それどころか赤っ恥をかくことになります。
挑戦表明しなければこんなリスクはありませんでした。中嶋選手やオーカーン選手に勝ってから挑戦表明した方が安全策と言えます。
しかし、先に挑戦表明したからこそドラマチックなシチュエーションが生まれました。
鷹木信悟のボスラッシュがスタートしたのです。
■ボスラッシュに必要なもの
テレビゲームにおいてボスラッシュとは歴史の長い伝統的なゲームシステムです。
そもそもボスラッシュとは、本来ステージの最後に待ち構えていて1体ずつ丁寧に攻略していく対象であるボスキャラが連続して出てくるという遊びを指します。
作り手側はボスの再利用になるため制作コストが低いわりにユーザーに新しい楽しさを与えられます。
エコなゲームモードなのでいろんなゲームに搭載されてきました。
80年代の「ファンタジーゾーン」や「グラディウス」に搭載され、2023年の今もいろんなゲームタイトルで搭載されています。
ポケモンの四天王戦、モンハンの連続狩猟などそのゲーム内で磨き上げられ独自のモードに昇華されたものもありますね。
ボスラッシュはいつの時代もゲームユーザーを熱くさせてくれています。
しかし、ボスラッシュにもおもしろいものとそうでないものがあります。
おもしろいボスラッシュとそうでないボスラッシュの差はなんなのか。
ゲームシステム、難易度、BGMなどいろんな要素があげられますが、僕が持っている答えはシンプルです。
それはズバリ、“緊張感の維持”です。
本来ボス戦は緊張するものです。しかもボス戦の後にまたボス戦が控えているのだからボスラッシュの緊張感は非常に高いものになります。このヒリつく緊張感を維持できるボスラッシュは総じておもしろいです。
体が痺れるほどの高い緊張感は病みつきになります。
逆に維持できないものはダレてしまい、攻略したい気持ちが薄れてしまうのです。
■リスクを背負ったからこそ生まれた緊張感
連戦前にIWGP世界ヘビー挑戦をブチ上げた鷹木選手は緊張感をまといました。
KOPWが取れないとIWGPはないでしょう?
中嶋選手に負けたらオカダ選手に断られるんじゃないか?
オーカーン選手に関してはそもそも挑戦権を賭けてしまっているし……。
大きなリスクを背負ったからこそファンは緊張感を持って鷹木選手を追うようになりました。
さらに中嶋戦、オーカーン戦はどちらも鷹木選手が不利に見えるカードでした。
勝ったことのない中嶋選手との一戦。
その翌日に、ルール投票で敗れたオーカーン選手との一戦。
どちらも「負けるかも?」「次はヤバいかも?」と思ったファンは少なくなかったことでしょう。
しかも不利に思える鷹木選手の方がIWGP世界ヘビー挑戦権を持っているという状況です。
負けてしまって挑戦できないのではないか、とさらに緊張感を高めました。
そう、この緊張感が見ている側はたまらなくヒリつくのです。
2.11までのシリーズはもちろんフル参戦。休みなしでオカダ選手と前哨戦が組まれました。
オカダ選手は1.4以来シングル戦をしていないので、疲労蓄積では確実に鷹木選手が上回ります。
中嶋選手のキックと、オーカーン選の投げ技締め技で受けたダメージも残っていることでしょう。
しかし、今の鷹木選手には緊張感がある。過密スケジュールを負けなしでどうにかくぐり抜けてきたヒリつく緊張感があります。
この緊張感を維持しているからこそ今の鷹木選手はおもしろい。目が離せない。
次はラスボスのオカダ選手。次こそヤバい。負けるかも。
そんな緊張感が鷹木選手をもう一度頂点に押し上げるかもしれません。
ボスラッシュを潜り抜けてラストステージに到着した鷹木選手はクリアすることできるのか?
ヒリつくラスボス戦を楽しみましょう!
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2月11日(土) 15:30開場 17:00試合開始
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■野中大三(のなかだいぞう)
dotswreslerアーティスト、コラムニスト
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに38年。
プロレスラーをドット絵で表現するdotswrestlerをTwitterで公開中。
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https://twitter.com/daizonnonaka
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