• 2022.12.27
  • #Media
【東京ドームまであと8日! インタビュー無料公開!】「ベルトすら、ある種の通過点。今は獲ってあたりまえだと思ってます」祝『SUPER Jr.TAG』優勝!“似たモノ同士”のYOH&ラッシュ組が1.4東京ドーム決戦へ怪気炎!!【WK17C】

1.4東京ドーム大会でTJP&フランシスコ・アキラの持つIWGPジュニアタッグ王者に挑戦するYOH&リオ・ラッシュに直撃インタビュー!

『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2022』覇者がベルト獲りへ臨戦態勢!

撮影/中原義史

■アントニオ猪木追悼大会『 WRESTLE KINGDOM 17 in 東京ドーム ~闘魂よ、永遠に~ 』
2023年1月4日(水) 14:45開場 17:00試合開始 
※第0試合は15時20分開始予定
東京・東京ドーム
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「バルコニースタンド」は完売となりました。
※アリーナBは残りわずか

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■YOH「彼もケガをしていた時期があって、そこも僕と重なってて境遇が似ているなっていう部分があった」

──YOH選手、リオ選手、『SUPER Jr. TAG LEAGUE 2022』優勝おめでとうございます! リーグ戦を終えられて、今はどんな心境ですか?

リオ このリーグ戦は自分の中で凄く大事だったよ。優勝したことはとても誇りに思うし、今、自分が上昇しているところだなと感じている。もちろん努力もたくさんしてきたし、ケガもあって手術もしてきたから、今は本当にいっぱいいっぱいの感情なんだ。

――そうなんですね。

リオ でも、自分自身の中でこの優勝はどこか腑に落ちる部分もあるんだ。だって、俺たちは凄く大きな試合をシッカリ勝ち抜いてきたんだからね。同時に“次”に向けても準備をしていくつもりさ。

YOH やっぱりここまで長かったですね。リーグ戦は約1カ月でしたけど、リオと会って緊急合体したのは10月のニューヨークですからね。ただ、僕もタッグリーグはトーナメントを含めて3回優勝していたし、タッグのベルトも獲っていたので自信はあったんですよ。

――タッグの経験値はかなりのモノがありますよね。

YOH だから、リオ・ラッシュとのチームがどういうふうに転がっていくんだろうってスゲー楽しみにやってたし、それと同時に僕もキッカケを探していましたから。今回、彼と組んでいろんな刺激をもらって、プロレスって楽しいな、タッグって楽しいなっていうのを再確認っていうか、毎回毎回凄くエモーショナルな気分になったし、それが決勝をやった仙台ではフルボルテージに解放されたんですよ。

――完全にハジケたというか。

YOH ええ。ああいう試合を彼とできたっていうのは、僕のレスラー人生の中で一つ誇りに思うところができたし、リオ・ラッシュには本当に感謝していますね。彼もケガをしていた時期があって、そこも僕と重なってて境遇が似ているなっていう部分があったし……。

――たしかにほぼ同時期にケガでリングを離れてましたね。

YOH 今回、一緒に成し遂げたことで僕もリオ・ラッシュもさらに強くなったと思うんですよ。だから、お互いにいい効果が作用していたのかなっていうのは感じますね。

■リオ「俺とYOHはいろんな要素が似ているんだ」

──タッグ結成が電撃的だったこともあって。正直、開幕戦ではコンビネーションがまだ上手くいってないなという部分も見えましたが。

リオ 自分たちがこのタッグを「どうやって転がっていくのか?」っていうのが序盤はまだ見えてなかったね。同じような目標を持っているのは知っていたんだけど、それを二人でどうやって達成するかが具体的にわかっていなかったんだ。

YOH どう転がるかわからないから、とりあえず二人で転がってみたんですけど、やっぱり上手くいかなかったですね(笑)。

――たしかに二人で転がっていくあの連携技もうまくいってなかったですね(笑)。

リオ ただ、俺とYOHはいろんな要素が似ているんだ。何事も諦めないところや根性も含めて、リングの中でも外でもファイターであるっていう気持ちの部分が凄く似ているなと思う。気持ちとか見えない部分がドライブモードになっていたんだけど、そこがチームになってさらに強くなっていったね。負けたとしてもそこにこだわらずに次に進めるって部分も含めて、ドンドンいい方向に動いていたと思うよ。

──「似ている」というお話がありましたけど、お二人ともアート志向というか、クリエイティブな部分も似てますよね。

YOH そうですね。彼のエントランスミュージックを聴いて、僕もビビッときたところがあるんですけど、なんかずっと一緒にいるような感覚になったんですよ。だから「波長が合う」というか、今言われた「似ている」という部分では、言葉の壁はあるにしても、それ以上に僕のことを理解してくれているんですよね。

――なるほど。

YOH 一般的に僕は「感情がない」とか言われた時期もあったんですけど、リオはそんなことは一切言わずに「オマエはいいファイターだ。いいレスラーだ」って言ってくれるし、僕の本質の部分を理解してくれているのは凄く感じました。僕も今年1年通してみて、自分が変わってきた、変われた部分があったんですけど、そこは今回は一切抜きにして、純粋に楽しむことをテーマにやってこれたんで、レスラーとしてまた1段も2段もステップアップできましたね。だから本当に彼には感謝しかないです。

──良かったですね……。YOH選手もけっこう大変な時期がありましたから。

YOH ハハハハ。ありましたね(笑)。まあ、「人生はプロレスだな」っていうことですね。どこで何があるかわからない。この1年はレスラーとしての幅が広がりましたし。そして、このジュニアタッグリーグで1年の集大成っていうか、一つデカい結果を残せたので、今年は凄く良かったなと。

■リオ「俺はずっとパートナーを欲していたんだ。俺と一緒に何かを乗り越えてくれるパートナー、プロレスラーとして何かを一緒に成し遂げてくれるパートナーを」

──リオ選手が優勝した後のマイクで「プロレスをやっていて、一番素晴らしい思い出になった」と言っていたのが印象的でした。

リオ イエス。自分にとって“大きな達成”というのがどこで来るんだろうと、ずっと思っていた。ここに来るまではツラいこともあったし苦いこともたくさん経験してきたよ。でも、こういうリーグ戦はWWEと契約する前からやってみたかったし、参加できて凄く嬉しかった。参加することでまずは満たされるっていう思いもあったくらいだよ。でも、このリングだからこそ、自分の宿命として「何かを達成できるんじゃないか」っていう期待もあった。

――そのくらいの意気込みだったんですね。

リオ それに、俺はずっとパートナーを欲していたんだ。俺と一緒に何かを乗り越えてくれるパートナー、プロレスラーとして何かを一緒に成し遂げてくれるパートナーを。そのパートナーをYOHの中に見出すことができたのは凄く大きいね。しかも言葉だけのパートナーじゃなくて、おたがいにリスペクトの念を持ったパートナー。だから、優勝トロフィーを獲得したのも、俺たちにとっては約束されたことだったのかなと、今になっては思うよ。このトロフィーはメンタル的な部分だけじゃなく、俺たちのフィジカルの強さの証明でもあったからね。

──ところで、あらためてお二人の年齢差は?

リオ 俺は28歳だよ。

YOH トウェンティー・シックス!

──あれ? YOH選手は違いますよね(笑)。

YOH ワハハハハ! 本当はサーティー・フォー(笑)。(英語でリオに向かって)それは信じてくれ。

──リオ選手は、もうちょっと年上かと思ってたんですけど、YOH選手の6歳下だったんですね。まあ、YOH選手はかなり若く見えますけど。

リオ いや、YOHは成熟して見えるよ(笑)。

YOH まあ、日本人は童顔が多いですからね。

リオ そうかもしれないね(笑)。

■YOH「ベルトすら、ある種の通過点だと思っています。今は獲って当たり前だという自信に満ち溢れています」

──では、1.4東京ドームの話になりますが、IWGPジュニアタッグ王座に挑戦することになりましたけど、チャンピオンチームのTJP&フランシスコ・アキラについてはどんな印象をお持ちですか?

YOH まあ試合を見てても、実際に試合をしてもうまさは際立ちますし、もうマジシャンと対戦しているような感じですよね。次から次へと技がくるんですけど、最初に開幕戦でやった試合というのは僕らもスタートなんでまだ完成してなかったんですよ。

──『SUPER Jr. TAG LEAGUE』の開幕戦となった11.21後楽園大会の公式戦でいきなりチャンピオンチームと対戦しましたけど、負けてしまいました。

YOH あの試合はある種、実験していたみたいな部分があるんですよ。それが今回優勝したことによってさらに強くなったというか、タッグとして成長しているんでね。今の僕らとリーグ戦の1戦目でやった僕らは全く別物だと思っているし、いまのこの勢いがありますから。彼とだったらタイトルマッチも乗り越えられる自信がありますね。ジュニアタッグリーグを優勝して終わりじゃなくてこれがスタートだし、僕らの物語はより壮大なものになっていくんで、ベルトすら、ある種の通過点だと思っています。今は獲って当たり前だという自信に満ち溢れていますね。

リオ 俺はTJPのことを以前からよく知っている。WWEにいた時から、彼の才能やスタイルは理解していた。本当に総合的に優れている選手だと思う。でも、俺はTJPのスタイルにも適応する自信がある。よく「君のスタイルは?」って聞かれるけど、「ファイターが自分のスタイルだ」っていう説明をするんだ。そう「どんなスタイルにも適応できるファイター」というのが、このリオ・ラッシュなんだ。今回の『WRESTLE KINGDOM』は自分にとってレスラー生活で最大のチャレンジになるけど、自分の感情をどうコントロールするかが何より重要になってくると思う。

――大事なのは、コントロールですか。

リオ 昨晩(12.14仙台大会)、クリス・ベイとやったようなああいう感情的な試合はもう終わりだ。たしかにアキラのヤツは口も達者なタイプだし、俺は言葉でカチンときてしまうタイプだから、そこを気をつけたいね。なので、『WRESTLE KINGDOM』で何か試練があるとすれば、それはコントロールだ。自分自身をコントロールすること。そして、自分がその時にやるべきこと、すなわちIWGPジュニアタッグを獲ること、そのタスクに集中することが大事だと思っているよ。

■YOH「なんかバツイチ同士みたいだね(笑)。だから、お互いの痛い部分がわかるんですよ」

──アキラ選手は「リオ・ラッシュがYOHを裏切るんじゃないか」って言ってましたよね。

リオ それはあり得ない!(キッパリ)。そういう風に、アキラはマインド・ゲームをするのが好きなタイプだし、試合はもう始まっているということで、そういう挑発的なコメントをしたんだろう。だけど、俺はそういった試練を乗り越え、勝つだろう。リーグ戦に続いてもう一回、『WRESTLE KINGDOM』でも同じように乗り越えて勝てると思っている。

YOH まあ、僕は裏切られた経験者ですからね(笑)。

リオ ……実は俺もなんだ。

――あ、そうなんですか!(笑)。

YOH なんかバツイチ同士みたいだね(笑)。だから、お互いの痛い部分がわかるんですよ。今、やっと合致しましたね。二人でいて「何で居心地がいいんだろう」っていう理由が分かりました。

リオ 俺も自分のキャリアの中でタッグチームを組んだことは何度かあった。でも、それまでのパートナーはYOHと一緒にいる時のような強さも感じられなかったし、上手くいかなかったことも多かったよ。タッグチームって、いろいろあるものだよね。

──ちなみにリオ選手は誰に裏切られたんですか?

リオ まあ、裏切られたというよりは「長く続かなかった」という感じだね。その時は自分で自分のことを理解していなかったから、パートナーに負担をかけてしまったのもあるよ。でも、自分の中で探していたモノが見つかった状態で、新日本プロレスに来られたというのも凄く良かったと思うね。

──いいタイミングだったと。そう言えば、YOH選手はバックステージでアキラ選手に何か言ってましたよね?

YOH ああ、ハリー・ポッターですか?(ニヤリ)。優勝決定戦が終わった後は達成感でいっぱいだったし、ダメージも大きかったんで、自分の中で頭や心が整理できていなかったんですよ。そんな状態で一口ビールを飲んでみたら、バタービールの味がしたんですよね(笑)。

──バタービールって、『ハリー・ポッター』に出てくる飲み物ですね。

YOH その時にアキラがベルトを持ってやってきたんで、「コイツ……運命かな」って思いましたね。

リオ ハハハハハ! マジックビールだ(笑)。

YOH だから、アイツがビールにマジックをかけたのかなって(笑)。くっだらないでしょ? だけど、彼は僕の言葉の一撃でかなり頭にきたと思いますよ。もう舌戦は始まっていますからね。

■リオ「東京ドーム? キャリア最高ぐらいのドキドキを感じているよ」

──さて、リオ選手は東京ドームの大会は初出場になりますけど、どのような心境ですか?

リオ キャリア最高ぐらいのドキドキを感じているよ。ただのカムバックストーリーではなく、これこそが俺たちの運命とは何たるかを見せるための直接的な場所というか、ある種のストーリーだと思っている。ここまで努力してきて、今この瞬間、俺はYOHと二人でいる。その努力の成果を見せられる場所なんだ。俺は起こったこと全てに理由があると思っている。最初にCatch2/2に負けたという事実すらも、このストーリーの一部だったというか。あれは俺たちに負けた時の気持ちを味わわせるための試合だったんだ。

――なるほど。

リオ あの試合があったからこそ、俺たちはさらに学んだし、自分たちを大きく成長させていくモチベーションになったことは間違いない。そして、Catch2/2とのさらなる大きな試合に繋がった。今度はその成果を見せる番だ。だから、あの初戦での負けは凄く大きな意味のある負けだったんだ。

──YOH選手は東京ドームは何回も出ていますけど、今回は初めて組むチームでの出場になります。やはり気持ち的には違いますか?

YOH 僕もリオとニューヨークで電撃合体した時点で、もうドラマティックなストーリーは始まっていたんですよね。ここまで来れたっていうのは3Kの時とは違った感情で興奮していますし、このタッグをやっていて自分自身もかなり経験値が上がったというか、凄く勉強になるし、僕自身が本当に今「プロレスしてる!」って感じるんですよ。

――充実感がハンパないというか。

YOH ええ。3Kの時はある種、棲み分けを考えていました。二人のキャラクター分けというか、あっちはパワーで押し切るタイプで、僕はその対比でやりたいと。それが僕の幅を狭めてたのかなって、今になって思うんですよね。でも、裏切られて3Kを解散したことでその部分を取っ払ったし、YOHというプロレスラーも完成され始めているんで、そんな時に彼と組めてドームに臨めるっていうのは、凄く新鮮な感覚でいますね。

■リオは意外に大食漢!? YOH選手が松山で高級寿司をご馳走!

──今日はありがとうございました。最後にお聞きしますけど、リオ選手は寿司がお好きらしいですね?

リオ スシかい!? ああ、俺はスシを最高に愛しているよ(笑)。

──ちなみに二人で食べに行ったことはあるんですか?

YOH 松山で僕が知っているお寿司屋さんに行ったんですよ。

リオ フフフ。とても美味しかったよ。

YOH そこそこいいお店ですからね(笑)。彼は見ての通り、グッドシェイプじゃないですか? だいたいお刺身と寿司を何貫か食べたら満足するのかなーと思っていたんですよ。そうしたら、もう食うわ食うわ……。

――見た目に寄らぬ大食漢でしたか(笑)。

YOH さすがに「ちょっとやめてくれ」って思ったんですけど、僕が誘ったんで「満足するまで食べさせたいな」「もてなしたいな」って思ったんで。せっかくの日本ですからね。だから好きなものを好きなだけ食べてもらったんですけど、会計を見たらね……(苦笑)。まあでも優勝できたし、彼といい関係が築けたんで。

──そこも納得の出費だと。

YOH (通訳に向かって)僕はそんなケチじゃないから。ただ「年に1回にしてくれ」って言ってください。

リオ オーケー。わかったよ(ニヤリ)。

──でも、ベルトを獲ったら、これは東京でも寿司を食べに行かないとダメですね。

リオ ああ、それはいいアイデアだね! でもタコは勘弁してくれ!

──タコはダメですか?

リオ イエス。タコはちょっとダメなんだ(笑)。

YOH 玉子が好きみたいなんですよ。

リオ あと俺が一番好きなのはエビだな。それからツナだったかな? あの火で焼く……炙り? そう、その炙ったものが美味しかったよ。

YOH はいはい、炙りね。あれはマグロじゃなくてノドグロの炙りだから、そりゃ美味いだろうなあ~。

──また高級な味を知ってしまいましたね。やっぱりアメリカの寿司とは違いますか?

リオ まったく違う。日本の寿司の方がよりフレッシュだよ。ロスで食べた寿司と比べたら、やっぱり日本の寿司のほうが断然美味しいね!

──わかりました。では、タッグベルトを獲った暁には、東京でもお寿司を堪能してください!

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