3月6日(日)、全日本プロレスの後楽園ホール大会に金本浩二が出場。かつて第5代IWGPJr.タッグ王者として、新日本マットで一世を風靡した稔(現・全日本プロレス)とのタッグ“ジュニアスターズ”を再結成し、メインイベントに登場。全日本ジュニアのトップ・カズ・ハヤシ&近藤修司と激突した。
現・世界ジュニア王者の稔は、3.21全日本の両国大会で近藤の挑戦を受けることが決定しているが、今回は、前哨戦を超えた重要なタッグマッチとなった。
金本&稔は、90年代の金本の入場テーマで入場。大きな手拍子で入場で迎え入れられた金本は、珍しく黒いガウンを着て、稔とともに入場。選手コールでも大声援&紙テープを浴びた。
先発は、稔と近藤。スピーディーな攻防を繰り広げ、場内を沸かせる二人。ここで、稔が指差して、金本にタッチすると場内からは「金本」コール!! カズと向かい合った金本は、まずグラウンドを挑むも一点、鋭いミドルキックを連発、これに「テメ〜!」と怒ったカズが、張り手合戦を挑む。
だが、ジュニスタは、カズに目まぐるしい連携プレーを次々成功させ、近藤にはダブルのドロップキック、場内の歓声を集める。金本はさらに、カズに厳しいキックをガンガン打ち込み、動きを止める。
中盤、稔を捕獲した近藤に容赦ないカットのキックをブチ込むと、全日本ファンからブーイング、怒声も響くが、金本はすずしい顔。だが、2度目は、近藤がエグいエルボーでカット。
稔から変わった金本は、コーナーでカズを張り手で沈める、手拍子を要求すると、十八番のコーナーキックをブチかます金本に「オイオイオイ」と大声援! だが、カズも強烈なチョップで大反撃。一進一退から、、金本はコーナーに上げて、エルボー合戦。さらに、トップロープからカズにフロントスープレックス!
だが、激しいエルボーで怒りを爆発させ、金本をダウンさせたカズにも場内は大喝采! 止まらないカズだったが、金本も一瞬のスキからアンクルホールド! さらに、カットに入ろうとする近藤に稔もアンクルをズバリ!
このアンクルの二重奏に場内は騒然! ここで15分経過、金本はカズに「殴ってこい」とエルボー合戦を要求。二人は激しい意地の張り合い。変わった稔も、トリッキーな動きで、近藤をかく乱。
終盤は、近藤が大反撃、稔と金本、まとめてのブルドッキングヘッドロック。さらに、ハーフボストンを次々と決め、稔に強烈なラリアットを爆発と、押せ押せの近藤、だが稔も一瞬のスキから三角締めで逆襲! しかし近藤は、力任せに稔をブン投げるパワー殺法。
終盤、一進一退の攻防となり、4人がダウンする状況から、金本が近藤をコーナーに押し上げる。カズがカットに入って混戦状態となるが、最終的には金本が近藤をコーナーからヒザで撃墜。ここに、ムーンサルトプレス! さらに稔が必殺のFIRE BALL スプラッシュをズバリと決めた。
……万事休すか? しかし、ここでカズが渾身のカット! さらに稔は垂直落下式ブレーンバスター、ローキックで近藤を追いつめるが、近藤もショートレンジラリアットを爆発! 変わったカズと合体プレーを炸裂させて流れを引き戻す。
最後は、稔がミノルスペシャルにいこうとしたところ、カズがラ・マヒストラルで切り返すも、これをさらに切り返した稔。最後は腕ひしぎ逆十字をガッチリ極めて、カズからギブアップ勝利!
試合後、近藤をなにやら挑発した稔。リング上で、金本とガッチリ握手、コーナーに上ってアピールと“ジュニスタ”復活を印象付けた。
3月6日(日)全日本プロレス 東京・後楽園ホール
○ 稔&金本浩二(23分34秒 ミノルスペシャル)近藤修二&カズ・ハヤシ×
■金本浩二&稔のコメント
金本「稔が俺のテンション上げてくれる、カズが俺のテンション上げてくれる、近藤が俺のテンション上げてくれる! 俺のモチベーション、グングン上がってますから。今日は有意義な一日やった。このあと新日本ありますけど、機会があれば、また稔の要請があれば、いつでも行くんで」
稔「俺と金本浩二……この二人が組んだら、負けるわけがない。なぜなら、ジュニアスターズ……略してジュニスタだから! この世界ジュニアチャンピオンは圧倒的な存在、その下にいるやつは全員、ワン・オブ・ゼムだから。負けるわけがない。チャンピオンは俺一人、両国でもわからせてやるよ。俺がスペシャルワン、圧倒的な存在であることを!」
金本「両国のタイトルマッチの前に、俺と稔で勝って、よかったよな? 近藤とカズに勝ったことって、凄いことなんやろ?」
稔「2年前に、ジュニアタッグリーグの決勝で一回勝ってますよ。でも、なかなかアイツらに勝てるチームはいないと思います。」
金本「さすが、俺ら二人や」
稔「ちゃんとして、組んだのなんて2年ぶりだから。でも勝っちゃう。なぜなら、ジュニアスターズ……略してジュニスタだから! 気持ちよかったね。頭はフラフラだけど」
——全日本マットの感触は?
金本「リングが新日本に比べたら固い、と聞いてたんやけど、気にならなかったすね。それより、稔と組んで、近藤&カズがテンション上げてくれたんで。稔と組んだことが、下がりかけたモチベーションを上げてくれるんで」
稔「ウワサによると、全日本は日本マットで一番堅いらしいからね」
金本「稔が『ムーンサルト行け』って合図を出したとき、正直、『エーッ!』と思ったからね(笑)。でも、勢いですよ、勢い」
稔「2年前も、同じ動きでムーンサルトからFIRE BALLに行きましたから。試合前に言うと、イヤだって言うかもしれないんで(笑)。ま、また今度、両国も俺が勝つし、前哨戦でも負けない。挑戦者が優勢っていう場面なんか、一瞬も見せないから! ……ありがとうございました!」
金本「ありがとう!」
※ガッチリ握手。
- 2011.3.6
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