1月24日(月)、JCBホールにて、CS放送局のGAORAが主催する『GAORA開局20周年記念スーパーファイト2011』が開催され、新日本プロレスから獣神サンダー・ライガーが出場した。同大会はGAORAの放送開始20周年を記念して開催された特別興行で、同局で中継されている全日本プロレスとドラゴンゲートを中心に、縁の深い選手たちが集合した大会だ。
同大会のメインイベントは当初、武藤敬司&CIMA&5代目タイガーマスクvs諏訪魔&吉野正人&ザ・グレート・サスケという6人タッグが組まれていた。しかし、5代目タイガーが緊急欠場。急遽、武藤&CIMAとも縁の深いライガーが代役として出場することになったのだ。なお、武藤&CIMA&ライガーは団体を代表するスーパースターで構成されるドリームチーム、対する諏訪魔&吉野&サスケはいずれもそれぞれの団体のシングル王座を保持するチャンピオンというチームだ。
久々に武藤とチーム結成となったライガーは、先発を買って出た武藤に対して、「落ち着いて、落ち着いて!」と声援を送るなど、コーナーにいる時からテンション高め。武藤vs吉野、CIMAvs諏訪魔という新鮮な顔合わせが次々と実現していく中、CIMAからタッチを受けて、ついにライガー登場。過去IWGPジュニアを巡って闘いを繰り広げてきたサスケをサーフボードストレッチに捉え、自軍へと引きずり込んだ。
その後、吉野との対戦に臨んだライガーはロメロスペシャルを披露。そこにCIMAがフットスタンプを落とす連係も。しかし、吉野からタッチを受けた諏訪魔のパワー殺法には大苦戦。串刺しラリアットを食らい、フロントスープレックスでも叩きつけられてた。続けて、サスケに指を噛みながらの腕固めを仕掛けられたライガー。しかし、続く吉野の素早い動きをキャッチして風車式バックブリーカー。ようやくローンバトルから逃れた。
15分過ぎ、武藤が諏訪魔を足4の字固めに捕えると、ライガーも変形のアームロックで吉野を捕獲。CIMAも卍固めをサスケに極め、ドリームチーム夢の競演が実現した。その後も諏訪魔に対し、掌底を食らわせるなど奮闘したライガー。
終盤、武藤が捕まる展開になりかけたが、サスケのトペ・アトミコを自爆させて逆転。ライガーの串刺し式掌底、CIMAのメテオラ、最後は武藤のシャイニングウィザードがサスケにグサリと決まり、スーパースター軍団が勝利を収めた。
試合後、マイクを持った武藤が「ライガー、久しぶり! ありがとうございます。世間の旬はタイガーマスクだけど、俺はライガーと組めて嬉しいよ!」と語ると、場内も大「ライガー!」コール。かつての盟友からの粋なマイクで発生したコールに、ライガーも嬉しそうに応えていた。
■1月24日(月)『GAORA開局20周年記念スーパーファイト2011』 東京・JCBホール
〔6人タッグマッチ〕60分1本勝負
◯ 武藤敬司(全日本プロレス)&CIMA(ドラゴンゲート)&獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス)
(17分54秒 シャイニングウィザード→体固め)
諏訪魔(全日本プロレス)&吉野正人(ドラゴンゲート)&ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス) ×
【武藤敬司&CIMA&獣神サンダー・ライガーのコメント】
武藤 「CIMA、おまえ、スピーチ長いよ(笑)」
CIMA 「まさか今日は振られることはないと思っていましたけど(笑)。自分は半分これで飯食ってますんで。でも、今日は武藤さんとライガーさんと組めて、いま業界が良くないように見られているかもしれないですけど、やっぱり底抜けに明るいのが最高に楽しかったと思いました」
武藤 「ライガーも今日のギャラを施設に寄付したほうがいいんじゃないの?(笑)」
ライガー 「いや、どっちかっていうと寄付してもらいたいんで、それはきついんですけど(笑)。でも、武藤選手も相変わらずの動きでレスリングも凄く圧倒してましたし、CIMA選手もコメントは長いけども、凄く楽しませてもらいました。1試合目から観ていて、プロレスはいろんな形があっていいと思うんですよ、肩肘張らずに。今日はありがとうございました!」
武藤 「ありがとうございました! 」
写真:山本正二