現地時間・11月23日「AEW DYNAMITE」の中で、クリス・ジェリコvs石井智宏のROH世界ヘビー級選手権が行われた。
この試合は、11月19日の大会で、防衛に成功した後、ジェリコ自らが、“次期挑戦者”として指名したもの。かつて天龍源一郎が主催するWARでともに闘っていた両雄。ジェリコは「お前のセンパイが待ってるぞ! バカ!」と石井を挑発した。
これを受けて、ひさびさのAEWマット、同放送のメインイベントに登場した石井。いつも通り無骨なムード満載でリングイン。
一方のジェリコは、バットを片手にベルトを腰に巻き、入場曲「Judas」の大合唱の中、威風堂々の入場をはたした。
ジェリコは、まず両中指を立てて、ピットブルを小バカにするが、石井はいきなり張り手。ジェリコも張り返し、ここから激しい張り手合戦が展開する。
石井は、ジェリコの背中にサッカーボールキック一閃。リングサイドで一息いれたジェリコは、今度は日本流のハードなエルボー合戦を挑んでいく。
石井はバックドロップから、スライディングラリアットを狙うが、これは読んでいたジェリコ。ここからジェリコがロックアップ、ヘッドロック、ショルダータックル合戦。ショルダータックルで打ち勝った石井、とジャニーズ・バチバチスタイルの試合が続いていく。
石井とジェリコ、今度は場内に音が響き渡る強烈な逆水平チョップ合戦を展開。おたがいにダメージをガマンしながら、一歩も引かない両者に場内は大歓声。
ついにジェリコが逆水平の痛みでダウン…。だが、ジェリコは再び立ち上がってチョップ合戦を挑む。なんと、ジェリコの胸元が裂けて、血が流れる場面も。
だが石井は、コーナーに押し込んで逆水平チョップ連射。まだまだ引かない両者。ジェリコはフラフラになりながら、チョップ合戦をあきらめないが、石井はコーナーに押し込んで連射。
壮絶な意地の張り合いとなった一戦。石井が鋭いチョップで切り刻んでいくが、ジェリコも気迫で押し返していく。もはや、逆水平チョップのみの狂い咲きとなったが、場内は大歓声!
ジェリコの胸元からは、血が流れ続け、二人とも足元がおぼつかない状態。ついに石井の逆水平でジェリコがダウン! ジェリコも反撃するが、石井の勢いがまったく止まらない。
ジェリコが石井をコーナーに押し込むが、石井はショルダータックル。だが、串刺しを狙ったところをジェリコがキックで回避し、串刺しラリアット。さらにコーナーに押し付けてのラリアット連射。
ジェリコは、石井をコーナーに固定して、真壁刀義のようにナックル連射。石井はジェリコを持ち上げて、豪快なパワーボムを炸裂。
さらに石井は走り込んでのラリアット、気迫全開のジェリコは2度目のラリアットを回避して、今度はカウンターのクロスチョップ。だが、次の攻撃は石井がエルボーで迎撃。
石井は、エプロン際からジェリコをひっこ抜くが、ジェリコはエプロンで奈落式DDTを炸裂させて反撃!
リングサイドで殴り合う両者、再びリング上でエルボー合戦。石井がジャーマンスープレックスを放てば、ジェリコもお返しのジャーマン。さらにジェリコはもう一発を放ち、石井は吠えながら立ち上がるがダウン。そこへジェリコがライオンサルト炸裂!
これはカウント2で返した石井のタフネスぶりにジェリコはあきれた表情。追撃のコードブレイカーを決めるが、これもカウント2。続いて、ジェリコのローリングエルボーは石井がヘッドバッドで迎撃する。
ここから石井は、スライディングラリアットを炸裂させるもカウント2。そして気合を入れて垂直落下式を狙うが、これをかわしたジェリコは、ウォールズ・オブ・ジェリコの体勢へ。
これを切り抜けた石井、一瞬のスキから、なんと掟破りのコードブレイカー炸裂。そして、スピードに乗ったラリアット! しかし、これもなんとかカウント2で返したジェリコ。場内からは、「This is AWESOME!」のチャントが発生。
さらに石井は延髄切りを狙ったが、これはジェリコがキャッチして必殺のウォールズ・オブ・ジェリコでグイグイ絞り上げる。なんとか、石井が逃げようとする中、ジェリコは強烈な角度でもう一度、ウォールズ・オブ・ジェリコを決めると、さすがの石井もたまらずタップアウト。
壮絶な一戦は、ジェリコがWARの後輩、石井から勝利を奪って、王座防衛をはたした。
試合後、入場ランプで勝利をアピールしているところを、クラウディオ・カスタニョーリが現れてジェリコを殴打。次期挑戦をアピールしてみせた。