浅子「やはり、最近入門希望者が減少しているっていうのは、プロレスの人気が落ちているっていうのが一つの理由だと思うんですけど、来る人材というのが他の野球だったり、バスケットだったり、バレーだったりに流れてしまっているというのがあって、人材確保という意味でもこういう企画を広くプロアマ問わず開こうと。人材の確保というのが第一の目的ですね。我々が持っている練習、ケガの処置とか、いかにケガをしない身体を作るというノウハウ……プロレスの基本は受けですから。やっぱり、受け身を最初にしっかりと取らせる。それをやることによって、プロレスの試合にすぐに適応できる環境を整えるのが第一ですね。
それでプロレスを目指す人をここ何年も見ているんですけども、やはりプロレスの練習は見せる物じゃないんで、基本的に。ベールに包まれているんで、来て初めてわかることがあると思うんですけど、そうするとやはりできないことが多い。テストに落ちてもう一回やってくるんですけど、指導者がいないと自己流になってしまうので、間違った練習、誤った練習でかえって身体のバランスが悪くなったり、ケガしたりすることがあるんで、正しい練習と栄養などを安全に取り組みながら、選手を育成したいと思います。あとはアメリカとかメキシコとか、そういうレスリング教室に詳しい仲田GMからご説明があります」
仲田「いままでの認識と違うのは、ノアのスクールを出たからノアに入門する、新日本さんのスクールを出たから新日本さんに入門するといったことではなく、最終的にアメリカでのトライアウトが当面のゴールとなっていますので、ノアの道場で練習した人が新日本さんの目に留まるかもしれない、あるいは新日本さんの道場で練習していた子がノアのほうに向いているんじゃないかなっていうことで、ノアに入門することもありますし、ハーリー・レイスのWLWが毎年やっているトライアウトにはアメリカのメジャープロレス団体からもスカウトが来るので、日本ではなくアメリカでデビューを目指している人にもいいのかなっていう気はしますので。
いままでアメリカのメジャー団体で試合をしたいと思っても、どうしていいのかわからないというのが現状だと思うので、そういう道ができるのかな、と。それとプロを目指す人には年齢、性別問わずということになっていますので、いろんな人にチャンスが出てくるんじゃないかなと思っています。他にも例えば栄養とか食事とか救急法とか、他にもプロレス的英会話教室もやろうと思っています。だから、いままでとは違った、既存のプロレススクールとは違ったものを提供できるんじゃないかなとは思っています」
──なぜ、ノアと新日本が協力することになったんですか?
三澤「お互いの思うところが一致したということプラス、ノアさんがWLWと提携していますので、バラバラにやるよりも、新日本は新日本で育て、ノアさんはノアさんで育て、たまに合同練習で成果を競い合ったり、確信したりできる。あとは同一の授業で二つの選抜で優秀者がアメリカに留学するということでは、バラバラにやるよりも組んでやったほうが面白い展開が考えられるので。アメリカにもチャンスができるという部分で、単独でやるよりは合同でやるほうがより大きなチャンスが掴めるという部分で一致しました」
──普段の入門者募集ですと、年齢などいろんな条件を決めていると思うんですけど、今回はプロアマ問わず、性別、年齢問わずとした理由は何ですか?
三澤「プロレスラーの年齢もいまは結構高いですし、一度新日本で年齢問わずで募集したことがあるんですけど、中には25歳以上で体力あってという人もいます。そういう部分である程度可能性を残してあげたいということです。まあ、極端にお年を召したりとかっていうのは個人別で見ていきたいと思いますけど、ある程度窓口は広目に考えています」
仲田「いま仕事を持っている人がプロレスラーになりたいなと思っても、いまの仕事を捨てて続くかどうかわからない。それはかなりの冒険じゃないですか? それを回避することができますよね。仕事をしながら練習できる。あと、実際のところ封建的なところが残っている縦社会ということはありますけど、そこはあくまでも生徒さんですから。上下関係も学んでもらえることはありますけど、やっぱり生徒さんなんで、練習生や新弟子と違った扱いというかね、こちらもそういった対応をしなければいけないつもりでいますけど。例えば、練習生だったら、ここまでやったら立ち上がれないだろっていう練習もやりますけど、明日仕事がある人にはそういうことはできないですよね。そういうところですよ。入門しちゃったらやらせますけど」
──カリキュラムは週何回ぐらいやるんですか?
三澤「週3日から5日ぐらいですかね」
仲田「それは個人的に学校や仕事の都合があると思うので。本当に手取り足取りの指導をと思っているので、個人個人に合わせて対応していきたいと思っています。そんなたくさんの人は取れないと思いますし」
──アメリカでのトライアウトなんですけど、そちらでやって新日本やノアの新弟子になるということも可能なんですか?
仲田「もちろんそうです。繰り返しになりますけど、例えばノアの学校を出ても、新日本のスカウトがあるかもしれないということです」
──練習メニューというのは新日本さんとノアさんでそれぞれ別のメニューを組むんですか?
浅子「基本的には一緒です。各団体でやる内容とかは違うところがあるんですけど、ある程度摺り寄せます。ただ、団体の特色を活かしたトレーニング方法はあるかもしれませんが、基本的には一緒です」
仲田「基本的に教習所をイメージしてもらって、団体ごとになっていて、段階別になっていて、項目があって、それができると次のステップに進むというようになっています。自動車教習所の教習簿に当たるような物を用意するつもりです。例えば、その教習簿があると、ノアの場合ですが、現役の選手が指導に当たる場合があるので、先生が変わってもその教習簿を見ると、『この生徒はここまでできているのか。じゃあ、次はここに進むんだな』っていうのがわかる。基本的には自動車教習所の教習簿を想定した物をイメージしています」
■プロレスリング・ノア×新日本メディカルトレーナー協会
“プロレスラー養成プロジェクト”概要
プロレスリング・ノア、新日本メディカルトレーナー協会(協力・新日本プロレス㈱)は、
各社協力の下、プロレス界の優秀な新人育成を目指したプロジェクトを今春スタートさせます。
■ コースは2種類!
・ ノア道場にて練習ができる「ノア・レスリングアカデミー」コース
・ 新日本プロレス道場にて練習ができる「ヤングライオン」コース
■ 各コース共に一流の指導者による指導 !
・ 現役選手をはじめ、トレーナーや一流コーチ陣によるきめ細かい指導
■ プロを目指す方ならば、年齢・性別・経験を問わず受講可能!
・ 将来プロレスラーになりたいと思っている学生
…成長期の体作りからトレーナーが指導にあたります。
・ 現在、他の職業につきながらプロレスラーを目指している方
…確実で無駄の無いトレーニングを指導いたします
☆ カリキュラム修了時には、新日本プロレス&プロレスリング・ノア連名の終了証を贈呈。
☆ さらに、成績優秀者にはアメリカ留学や各国プロレス団体合同のトライアウトのチャンス(別途費用がかかります)
※その他、特典・プロレス団体による運営ならではのカリキュラムが盛りだくさんです。
2011年4月STARTを 予定
★新日本メディカルトレーナー協会
http://www.nmta.jp