GHCジュニアタッグをめぐる激しすぎる抗争は終止符を打った格好だが、試合後には、両団体のファンから「プロレス最高!」コールも起こほど、凄まじい大熱戦を展開し、聖夜の有明を熱狂させた。
■金本浩二&タイガーマスク、試合後のコメント
金本「もっかいチャンスあったら、もっかいがんばるよ? 残り少ないかもわからんけどよ、時間がよ? もっかいチャンスもらえるようにがんばる。それだけ」
——青木の執念を今日は感じた?
金本「そりゃ、感じましたよ。二回連続で、俺やらしてくれって来たんやから。この前は、ギブアップじゃなく、レフェリーストップ。今日は、完璧に3カウント獲られたから、俺の負けでしょ? それは認める。……丸藤? あれは、俺はシングル一回しかやってないから、納得いかないと。もう一回シングルやらせい、と」
——ノアジュニアへのイメージは変わった?
金本「いやいや、まだまだこんなもんじゃ変わらないです、俺は。ノアファン、ノアジュニア、全部おちょくってかかってるから。今日は、負けでいいよ。でも、次、シッカリやらかすから。また、チャンスくれって。青木の挑戦、2回認めたんやから、俺のもう一回、っていう言葉もちゃんと聞けよな?」
——タイガーさん、最後は握手もしましたが?
タイガー「握手っていうかね。ジュニアを代表する4選手としてのね、今日はエールということですよね。たしかに金本さんが言ったように、今日、負け。それは認めますよ。だけど、俺らは今日、ベルトを失ったけど、新日本のファン! ホンモノのファン! そして、俺らの熱い闘いってものをこのノアのリングで見せたと思うし」
※新日本ファンから「そうだ!」と大拍手
タイガー「俺は、絶対に新日本魂ってのは、どこに行っても絶対に出すし! 俺と金本さんは絶対に出す! ベルトは失ったかもしれないけど、俺らは今日、熱いモノを得た! ファンの絆……それは絶対に失ってないし」
金本「(ファンに向かって)オイ! おまえら、見とけよ? 東京ドームはよ、俺ら、第0試合に出るけど、凄い試合やるからよ!」
※新日本ファン「一番盛り上がりましょう!」
タイガー「絶対に盛り上がる!」
金本「おお! 声出せよ、みんな!」
※新日本ファンから、「新日本」コールの中、控室へ。
■丸藤正道&青木篤志のコメント
青木「最後は、勝ってよかったな、と。ホッとしました。二度連続の挑戦ですから、あとがなかった。アレを返されたら、怖いな、と」
丸藤「今日は、青木の気持ちが一番だと思うし、今日は見てのとおり、青木が支配した試合。最後も二人にすれば、青木が完全に獲りにいけると思ったから、タイガーマスクを捕まえていた。でも、よく考えてみろ? 金本浩二に勝ったんだよ? 凄いと思わない? ……俺が助けに入らなかった? 俺が助けに入っても喜ぶ人間じゃないよ」
青木「丸藤さんは、やっぱり頼りがいのあるパートナーですけど、そこに頼ってたら、いつまでたっても前と変わらないですから。信頼してくれるのは、自分も相当プレッシャーになりましたけど、その期待に応えるよう必死にやったつもりです。最後の(新日本勢との)握手? 前回、ベルトとトロフィーにしたことを考えれば、イヤな人間ではあるんですけど、レスラーとしてあんだけ強くて壁になって、挑戦したいと思える人ですから。そこは尊敬しなきゃいけない。おたがい全力出して闘えた部分もあったんで、ボクは握手しました」
丸藤「……いろんな複雑な気持ちもあるけど、最後、新日本とノアのファンが一体になって、『プロレス最高!』って言ったでしょ? 最終的に俺が目指すのはそういうところ。ああいうのは初めて見たし、ビックリした。それも青木の頑張りあってだけど。プロレス好きな人間にはもっともっと好きになってほしいし。新日本とは終わり……と言いたいけど、またやるかもしれない。プロレスのため、ならばね」