「僕への“偏見”をひっくり返す自信はある!」 5.8『SUPER J TAG』参戦、KUSHIDAインタビュー!
5.8『SUPER J TAG』に外道とのタッグで新日本プロレス初参戦するKUSHIDA選手(SMASH)。元『ハッスル』所属、あのTAJIRIのまな弟子、現『SMASH』のエース。
新日本ファンにはなじみのない選手だが、そのセンスやポテンシャルは折り紙つき! いったいどんなインパクトを放つのか?
■「なんだ『ハッスル』ってちゃんとプロレスやれるんだ」と。
——KUSHIDAさんは、いまや『SMASH』の看板レスラーですけど、ファンには『ハッスル』出身というイメージも大きいと思うんですよ。
KUSHIDA ああ、そうですね。ま、『ハッスル』というのは、ご存知のように非常〜に特殊な団体でしたから(笑)。
——ええ。特殊ですね(笑)。
KUSHIDA イメージも、環境も、プロレススタイルも特殊ですから。じつは、『ハッスル』時代に全日本プロレスさんやリキプロさんとか、他団体に上がったこともあるんですけど……やっぱり偏見は相当ありましたね。
——やっぱり、ありましたか?
KUSHIDA よく言われたのは、「なんだ『ハッスル』ってちゃんとプロレスやれるんだ」と(笑)。とくに上の選手からは、「おまえ、どうせ『ハッスル』なんだろ?」って目線をビンビン感じるんですよね。
——「ちゃんとプロレスできるのか?」と。
KUSHIDA でも、こっちもそういう目線に慣れてるから、正直、試合になれば「絶対、そんなことは言わせねぇ!」って。そういう自信はありますよ(自信マンマンで)。
■TAJIRIさんには、“基礎の基礎”からミッチリ教わりました
——なるほど。そういう意味で、『ハッスル』時代の“師匠”TAJIRIさんの教えも相当に大きそうですけど。
KUSHIDA ええ。TAJIRIさんから教わったプロレスは世界各国、どこでも通用するスタンダードなプロレスですから。『ハッスル』のときは練習も飲みの席もずっとつきっきり。TAJIRIさんのプロレスを一番近くで見てましたし。
——まさにTAJIRIさんの一番弟子。
KUSHIDA 基礎の基礎からミッチリ教わりました。それに、WWEを辞めてすぐのTAJIRIさんって、「日本のプロレスなんてクソくらえ!」って感じで凄くギラギラしてましたから、かなり勉強になりましたね。
■ただ新日本に3年半いるレスラーとは、キャリアの積み方が全然違う
——そのあと、『ハッスル』を辞めてから、海外に行かれて。
KUSHIDA 去年一年間、一人でカナダを中心に、海外に行ってまして……そこで気がついたことがあるんですよ。
——ほう、なんでしょう?
KUSHIDA 大きな団体にいるのはラクチンというか、新日本プロレスとか全日本プロレスという名前があるだけで、海外でも仕事がもらえるんですよ。僕はとくに後ろ盾もないまま、仕事をしてきましたから。「うらやましい」って反面、「そんなの実力じゃねぇだろ?」と。
ーーホントに腕一本でやってきたわけですからね。
KUSHIDA 「恵まれてるな」って気持ちもあるけど、プロレスラーとしては「こっちでよかったな」と。だから、自分はキャリア3年半ですけど、たとえば、ただ新日本に3年半いるレスラーとは、キャリアの積み方が全然違うと思いますよ(自信ありげに)
■新日本は、海外でWWEやTNA並みに名前が通っている
——そこは負けない、と。実際、身体も大きくなりましたしね。
KUSHIDA ただ、カナダの団体で試合をしていると、そこにいるレスラーの目標はやっぱりWWEかTNAなんです。でも、それと同じくらい新日本プロレスというのは凄い名が通ってるんですよ。
——新日本プロレスはバリューがありますか。
KUSHIDA カナダで全然知らない外人レスラーたちと車を相乗りして会場に行くんですけど、後部座席に『199×年、BEST OF SUPER Jr.全公式戦』とか書いたDVDが普通に置いてあったり(笑)。
——ワハハハハハ!
KUSHIDA 「どこで買ったんだ、コレ!」と(笑)。そういう意味で、今回の出場は世界へのアピールにもなるし。新日本はWWEと同等だと思ってますから。
■飯伏選手のプロレス観とは、似てるようで全然違う気がする
——で、今回は外道さんのパートナーですけど。
KUSHIDA TAJIRIさんと組んでるんですよね? キャリアもあるし、たくさん学ぶところはあるとは思います。ただ、気になるのが、前のシリーズの結果を見ると、地方の試合、外道さんってほとんど負けてるんですよね?
——確かに負けは込んでますね。
KUSHIDA ええ。大事な舞台なのに大丈夫かな、と(笑)。ちょっとそこだけ心配ですけど。
——ちなみに相手の飯伏幸太は?
KUSHIDA 飯伏選手は同世代ですけど、凄い活躍してますよね。ただ、彼のプロレス観はわからないけど、一見似てるようで全然違う気がします。運動神経は素晴らしいけど、闘って「いい試合になるのか? ならないのか?」ってのはわからないですね。やってみないと。
——クリード選手は?
KUSHIDA TNAのバックステージで挨拶したことや試合も観たことあるんですけど、ズバ抜けてレスリングがうまいですよ。攻めていても受けててもノラリクラリ自分の流れに持っていくというか。自分のペースを作るのがうまいです。
■デヴィットは「心の底から闘いたい」選手
——同じブロックには、マスカラ・ドラダ&バリエンテ、田口隆祐&プリンス・デヴィットがいます。
KUSHIDA やっぱり、前チャンピオンチームとやりたいですね。とくにデヴィット選手は、昔、新日本プロレスジュニアを観てた頃のワクワク感やスピード感があるというか……それでいて、リバイバルじゃなく、新しい感じもする。「心の底から闘いたいな」って。そんなこと思うのは初めてなんですけど(笑)。
——そこまでですか!
KUSHIDA 輝いてますよね。そのぐらい存在は大きいです。田口(隆祐)さんとのコンビも、コンビネーションは抜群ですし。タッグチームとしての完成度は凄い。
——マスカラ・ドラダ&バリエンテは?
KUSHIDA ドラダはよく知らないんですけど、バリエンテのほうは自分がメキシコに行ったとき、ルチャクラスのコーチをされたりして、面識は凄くあるんですよ。だから、楽しみですね。……ところで、今回はベルトもかかってるんですよね?
——ええ。Apollo55が返上しましたから。
KUSHIDA ベルトはまだ獲ったことがないんで。やっぱり、新日本に引き続き上がりたいという気持ちもありますから。今回は「次に繋がる試合」をしたいと思います。
——出るからには、強烈なインパクトを残したい。
KUSHIDA そうですね。外道さんにはゆったりコーナーに控えてもらっていただいて、「俺に任せてくれ!」と。
(協力:SMASH)
● 5月8日(土)東京・JCB HALL 「SUPER J TAG TOURNAMENT 1st 」