9月26日、都内にてプロレスリング・ノアが会見を行い、「武藤敬司引退ロード第3弾」となる10月30日(日)「有明凱旋ーTHE RETURNーPRO-WRESTLING LOVE FOREVER . 3 ~TRIUMPH」有明アリーナ大会の対戦カードが発表された。
写真提供/プロレスリング・ノア
まず、武藤敬司選手が登壇し、武田有弘取締役から大会概要の説明のあと、対戦カードの発表前に、新日本プロレスの棚橋弘至選手が登壇した。
棚橋は赤いバラの花束(38本)を抱えて登場して武藤に手渡したが、武藤は「棚橋よ~、花束渡すんだったら、武藤イズムだったら、いま話題のメイウェザーのように落とせよ。で、俺が拾うっていうさ(笑)」と“らしさ爆発”のコメントで先制ジャブ。
続いて、10.30有明アリーナ大会の対戦カードが発表された。
[PRO-WRESTLING LOVE FOREVER.3 ~TRIUMPH~]
武藤敬司&丸藤正道&稲村愛輝
vs棚橋弘至&真壁刀義&本間朋晃
■棚橋弘至選手のコメント
棚橋「ボクは武藤さんは、生涯ね、現役でやっていくものだと思っていましたので、引退を発表された時はやはり動揺しました。ファンの時から、一番好きな選手でしたし、ご縁あって新日本プロレスに入門して付き人もやらせていただきました。若いころ、ジムに一緒に連れていって頂いてウェイトトレーニングを一緒にしたりと、そういう思い出もありますし。
なんといっても昔、武藤さんとお話した時に、ベンチプレスのマックスが190キロ、ということを教えて頂きまして。長い間、その190キロを目標にしてまして。で、2014年か、2015年に190キロを一度上げました。
これで、武藤さんに体格も、運動能力も、華も、ホントに追いつけなかったかもしれないんですけども、ベンチプレスだけは追いつきました! あんまり関係なかったですけども(苦笑)。
今回ね、武藤さんの引退のロードの、試合の一つとして、新日本プロレス3名出させて頂きますので、1分1秒でも武藤さんと長く闘っていたいと思います!」
武藤「棚橋さあ、ベンチプレス? 絶対、俺の方が手が長いから、不利なんだよ。お前の方が短いからさ。同じ190キロでもちょっと違いがあるよ?」
棚橋「いや、武藤さん。違いはあるんですけど、体重は武藤さんの方があるから、そこはボクの方が軽いから、イーブンです」
武藤「あ、そっか(笑)」
■武藤敬司選手のコメント
「プロレスラー・武藤敬司。新日本プロレスで生まれ育って、本当はね、辞める前に、最後は新日本プロレスのリングに上がりたいと思ってんだよ。ただね、新日本プロレス、競争の激しい団体なので。棚橋にノアのリングに来て頂いて、ノアの武藤敬司、査定してもらおうかなって思っております。ま、その先には、ぜひ最後ね、辞める前に新日本プロレスで闘いたいなと思ってます」
棚橋「武藤さんの中で、新日本プロレスの中での記憶が大切に思ってもらってることもわかりましたし、そして全日本プロレス、ノアっていうね。プロレス界全体を盛り上げてきた、後にも先にも現れない、稀代のレスラーであるということは間違いないので、もうホントに全力で闘いますし。なんとかね、微力ながら新日本プロレスのリングにも上がって頂けるように、ボク、動きます」
――38本のバラの花束の意味は?
棚橋「え~。愛ですね。……ボクは、武藤さんが好きすぎるので、“プロレスLOVE”から、“愛してます”が発生して、バラに落ち着きました。ハイ。38本という数字は、38年間、お疲れ様でした、という気持ちを込めました」
――今回は、ノアで2年半ぶりの声援アリ大会ですが?
武藤「先ほど、あの武田取締役が、『ぜひ、武藤コールを飛ばしてくれ』とかさ、ちょっと半ば強制的に…、そんなこと言わなくても、俺はね、試合で飛ばさせるよう努めますので、武田取締役が言ったことは気にせずに見てもらえばいいと思ってます」
■質疑応答
――今回の対戦カードの印象は?
棚橋「ボクは真壁選手と本間選手と組みます。真壁さんは武藤さんが新日本プロレスにいらっしゃった頃から知ってる選手ですし、本間選手は全日本の時にご縁がありますし、新日本側としてはいろんな絡みというか、流れを汲んだ3人だと思います」
武藤「いや、あの俺の両サイドは、丸藤と稲村ホントに頼もしい二人で。ただ、相手の本間ですか? 本間もね、棚橋の後、俺の付き人をしてましてですね。正直アイツ、何言ってるかわからない中で、コミュニケーションとれるのかよ、ちゃんと?」
棚橋「やはり、毎日こう巡業で接してますとですね。徐々に耳が慣れて来るので、スピードラーニングのように、繰り返し繰り返し聴くことによって、ボクは本間選手の言葉は6割から7割はわかります」
武藤「じゃあ、その残り3割~4割をそこをついて、ぜひ、試合には勝ちたいと思います」
――この試合を通じて、感じ取りたい、学び取りたいものは?
棚橋「もうね、このキャリアで何かを新しく得るのは、難しいものかもしれないのですけど、武藤さんがまだ誰にも伝えてないプロレスの“秘中の秘”があるとボクは思って睨んでいますので、それを試合の中で出た時に、パッと、試合の中の感覚でニュアンスを掴みたいと思いますね」
武藤「いや、もう“秘中の秘”なんて言ってるけど、俺はこの37年間、さらけだし続けているからね。秘中のなんてないよ」
――今回の引退ロードは、武藤さんの歴代のテーマ曲が試合に冠されています。今回のテーマ「TRIUMPH」について思い出は?
棚橋「ああ、TRIUMPHね。やはりHOLD OUTが、ファン時代に格好良くて好きで、ボクは大学1年生の時に、10.9東京ドーム観に行って、武藤敬司のメインイベントで『HOLD OUT来るぞ!』、と思ったらTRIUMPH来たんですね、それでみんながノリたくてもノレなかったという思い出がありますね(笑)」
――ノアでの試合は、2013年5月の小橋選手の引退大会以来となりますが、ノアでの試合については?}
棚橋「んー。そうですね。その当時とシチュエーションもまた違いますし、今回は団体対抗戦という意味合いではないと思ってますので、また違った形で盛り上げようと思っています」
――現在のノアの印象は?
棚橋「そうですね。清宮選手を中心に回っている印象があるので、とてもね状況的にはいいし、素晴らしいんじゃないかと思いますね。で、清宮選手の立ち位置に、大きくね武藤さんが影響を与えているのも凄いなと思いますね。ハイ」