第1試合こそ絶対に見なきゃダメ!/2月28日「グリコ・パワープロダクション・ドリームマッチ」の見所を紹介!!(1)
新日本プロレスと全日本プロレスの全面協力のもと、豪華なドリームカードが熱い注目を集めている2月28日「グリコ・パワープロダクション・ドリームマッチ」。開催を目前に控え、大会プロデューサーの桑原弘樹さん(江崎グリコ株式会社スポーツフーズ営業部長兼プロダクトマネージャー)が、思い入れたっぷりに各試合の見所を紹介します——。
■第1試合 無制限1本勝負
永田裕志(新日本プロレス)vs菊タロー(フリー)
–まず、今大会を開催するまでの経緯をお聞かせ下さい。
桑原「僕はもともと、子供のころからプロレスファンなんです。このスポーツサプリメントのパワープロダクションという仕事を始めた時も、『何としてもプロレスラーと接点の持てる事業にしたい』というのが、ちょっとした夢だったんですよ。それで、当時新日本プロレスの所属だった武藤敬司選手(全日本プロレス)をパワプロ愛用者のスタートとして、棚橋弘至選手が第2号みたいになって。それがどんどん広がって、今は数多くのトップレスラーがパワプロを愛用してくれているというところまできたんです。当初描いていた夢が10年越しで実現しつつあるということで、『それを一つの形に具現化したい』『ドリームマッチみたいな興行ができないかな』と思ったことがきっかけです」
–非常に熱い思いが伝わってきました!
桑原「さすがに興行主にはなれないけど、プロデューサーというか。選手の招聘や、マッチメイクとかには1度でいいからかかわってみたかったという(笑)。だから、僕がプロレスファンじゃなかったら、サッカーやゴルフの大会になっていたかもしれない(笑)」
–桑原さんは選手のトレーニングにもアドバイスしていますが、今回の出場メンバーもそういう視点から人選しているのですか?
桑原「基本はパワプロを使っている選手ということなんですが、いちプロレスファンとしての見方を生かしたいと思いまして。本当のプロモーターやプロデューサーというのは、プロ視線じゃないですか。それはそれで素晴らしいんですけど、逆に僕はプロレスファン視線というのを武器にしたつもりです」
–その甲斐もあり、とてもビックリするようなカードが出揃いました。まずは第1試合の見所を教えて下さい。非常に奇想天外な顔合わせですが?
桑原「第1試合というのは凄く大事だと思うんですよ。やっぱり野球と一緒で、全部が4番バッターでもプロレスの興行というのはよくない。1番の役割、2番の役割というのが、それぞれあると思う。それで言うと、第1試合というのはその1日の興行を決める、大きな鍵を握る試合。それは考え方でいくつかのパターンがあると思うんですね。たとえば、若手同士がガッツンガッツンやって、ベーシックな技だけだけど、思い切りぶつかり合って、胸が真っ赤に腫れ上がるまで張り合う。これも面白い。でも、その一方でお笑いというのもあったりする」
–最初にお客の心を掴むという意味では、とても有効ですよね。
桑原「それで、僕なりに師弟対決とか色んなバリエーションを考えたんですね。でも、どうしてもお笑いの要素を入れたかった。それでそのお笑いにも色んな要素があるんですけど、僕は全日本プロレスに出ていた時の菊ちゃんのセンスが大好きでして(笑)。じゃあ、その菊ちゃんに誰を当てるかと考えたわけです。以前だったら、荒谷望誉選手で村山大値レフェリーが裁くというのが定番だったんですけど」
–残念ながら、荒谷選手は引退してしまいましたからね。
桑原「菊タローvs荒谷は見た人がたくさんいる。でも、ドリームマッチなんで、それを越えたかったんですね。それで、さんざん悩みました。理想と現実というのは違うんで。でも、とにかくまずは理想から入ろうという所のドンピシャはミスターIWGP(キッパリ)」
–そこで永田選手が出てきたわけですか(笑)。
桑原「『もう、これを越えるのはないだろうな』と自分でも思って。ただ『ミスターIWGPとまで呼ばれる人が、第1位試合、しかも限りなくお笑いの匂いのする所に出てくれるのかな……?』という不安もあって」
–これが理想と現実の違いですね。
桑原「で、お願いしたところ、これがまた懐が深いというか、ホント素晴らしい男だなと思いますね」
–快諾を得たと?
桑原「はい。しぶしぶ考えたあげくのオーケーじゃなくて、1発オーケー(笑)」
–永田選手は、菊タロー選手をどんな人だか知らないんじゃないですかね(笑)。桑原さんの頼みだからオーケーしただけで、当日のリング上はとんでもないことになりそうな気がするんですけど(笑)。
桑原「このあいだ、練習している時に見たんですけど、永田さんの“蹴りダコ”って凄いですよね」
–練習熱心で知られていますからね。
桑原「『あれ、本気で来たら菊ちゃん大丈夫かな?』って、心配になってきちゃったんですけど」
–無責任にそんなこと言わないで下さい(笑)。
桑原「『永田さん、どこまで冗談が通用するのかな?』とか、そういう不安もあるんですが(笑)。ズバリ、試合の中の見所というのは、菊タロー選手が永田選手に白目をむかせられるか? ここが大事だと思いますねぇ(感慨深そうに)」
–果たして、永田選手は本気になって菊タロー選手を潰しに行くのか?
桑原「時間無制限1本勝負というのも、どちらかというと菊ちゃんの要望で。スタミナ勝負でするみたいな。永田選手はその逆のニュアンスらしいです。そこの思惑もどうなるか? これは面白いと思います!」
–そして、菊タロー選手はどんなナメた行動を取るのか?
桑原「まず、マスクからナメてくると思いますよ(笑)。プロレスの興行では、第1試合に間に合わないから途中から見る。極端なことを言うと、メインだけ見るなんてケースがあると思うんですけど、今回は第1試合こそ絶対に見なきゃダメです」
–永田選手が第1試合に出ること自体、新日本でもありえないことですからね。
桑原「第1試合は導火線に火をつける役割だと思うんですけど、もしかしたらこれが全部持って行ってしまうんじゃないか? そんな贅沢な心配をするほどの第1試合だと思います」
■「グリコ・パワープロダクション・ドリームマッチ」
2月28日(日)
東京・後楽園ホール
12:00試合開始(11:00開場)