「ハッキリ言って横一列にしか見えない」(中邑)2/14両国一夜明け会見
2月14日両国国技館大会で、中西学選手の挑戦を退けてIWGP王座5度目の防衛に成功した中邑真輔選手。翌15日に開かれた一夜明け会見で、現在の心境と今後の展望を語った。なお、中邑選手が次に迎え撃つ挑戦者は、3月14日から開幕する「NEW JAPAN CUP 2010」の優勝者となる。
■中邑選手のコメント
「昨日、中西学を倒し、防衛することに成功したわけですが、やっぱり昨日負ったダメージは相当なもので。非常にダメージが大きかったことはたしかですね。試合後も吐きそうになりましたし。非常にきびしかったかなと。紙一重の差だったかもしれないというのが、率直な感想ですね。まぁ、そういう点では、まだまだ自分にはいくらでも穴があって、それを埋める作業が必要なんだと今は思っています」
■マスコミとの質疑応答
–IWGP王座の挑戦者として、「NJC」を勝ちあがってもらいたいという選手は?
中邑「出場メンバー全ての選手に平等に与えられたチャンスでしょうから。勝てばそのチャンスをモノにできるし、勝たなくたってまたチャンスは自分で掴み取ればいい。昨日、負けた中西選手だって、もういきなりチャンスが回って来てるわけですから。まぁ『NJC』というのには悪いですけど、これを“挑戦者決定トーナメント”と自分が捉えれば、3月22日に優勝した時点の奴が自分を除いて一番強い人間になるわけですから。それと闘えるんだったら、文句はないですね」
–初出場となるストロングマン選手の印象は?
中邑「新日本に出るのが初めてで、このメンバーで揉まれて勝ちあがれるかなというのはります。まぁ、そういうのも壊してくれる選手であれば、面白いかなと思いますけど。中にはシングルで一度も対戦したことのない選手もいますから。そういう選手が上がって来ても、自分としては楽しみ」
–シリーズ中はどういうテーマで臨みますか?
中邑「4月のタイトルマッチに照準を先に合わせるのか。自分の幅を広げるのか。まぁ、試合においてやることは変わらないですから。自分のスタイルというか、自分の闘い方を貫くだけです」
–海外に目を向けることは?
中邑「いい選手がいるんであれば。もちろん挑戦して来るんであれば、受けて立ちますし。何でもいいって言ってるんだから、声さえあげればってとこでもあるんじゃないですかね。まぁ、自重したみたいに『トーナメントがあるんでそっちで頑張ります』って言うんならそれでもいいんですけど。昨日の会見でもどこぞの記者さんが、試合後、荒鷲掴みがなんだ、ボマイェ返しがなんだって(言っていた)。本質はそんなところじゃないですよね、闘いにおいて。とっつきやすいネタ的なものではあるんでしょうけど、やっぱりあれだけの厳しい闘いの中で、荒鷲掴みだ中西御殿に集約されちゃったら、闘った中西学も浮かばれねぇだろうと思いますけどね。引退すりゃ終わりでしょうけど、レスラーとして生きている限り、いくらでもチャンスはあるんだから。自分もギリギリではあってもベルトを守っているわけですから、記録だなんだってところに興味はないですけど、自分の闘いにベルトがついて来るのであれば、自分の闘いをするのみですね」
–中西選手は色々な技を出していたが、その気持ちは伝わって来た?
中邑「ベルトをとことんまで欲しいという気持ちは、やってりゃ伝わって来ますよね。もっとそれ以上の感情が出てくれば、いよいよ俺も危なかっただろうなとは思いますね」
–意外な選手が勝ちあがってくることも予想されますが?
中邑「それもありますね。特に(ジャイアント・)バーナードなんかは、シングル対決が1度もないわけですから。そういう部分では今までの防衛戦とは違った闘い方になるかもしれないし」
–中邑選手の予想は?
中邑「まぁ、自分からしたらハッキリ言って横一列にしか見えないんで。そこで、どれだけトーナメントで勝ちたいのか? まぁ、ベルトはあとからだと思うんですよね。自動的に挑戦が決まってますじゃあね。ベルトなのか、『NJC』優勝なのかという部分で(分からない)。そのどちらもだったらいいんですけどね。ニンジンじゃないですけど、吊り下げられた。それ以前に、まずリングで自分が立ち振る舞いたいのか? 闘いたいのか? 明確に勝ちたいと思う選手が、勝ってくるんじゃないかと思いますね。欲求のある選手が」
–初出場の高橋裕二郎選手と内藤哲也選手についてどう思いますか?
中邑「客観的に見て、裕二郎はやりたいように暴れているようには見えますけど、内藤なんかはどうなのかなって。リング上の表情しか見てないんですけど、若干迷いもあるのかなと。シングルになったら自分のやりたいようにできるんで、そこがきっかけになるのは面白いかもと思いますね。シングルになることで、パートナー関係なしに自分のやりたいことができるという部分では、ちょっと見ものかなと」