9月3日、プロレスリング・ノアの大阪府立体育会館大会で行われた『N-1 VICTRY 2022 GRAND FINAL』に、UNITED EMPIREのグレート-O-カーンが出場、グレート・ムタ、NOSAWA論外との異次元トリオで参戦した。
写真提供/週刊プロレス
来年、1.22横浜アリーナ大会にて引退興行を行い、今回が大阪ラストマッチとなるムタが、オーカーンを「NEW FRIEND」としておびきよせて“魔界帝国同盟”が実現。
オーカーンは「この余と同盟を結びたいと懇願をしてきたそうじゃないか」「この余が! 魔界、そして9 月3 日の大阪でNOAH を完全に支配してやる」と意欲マンマンでノアマット初参戦を迎えた。
対戦相手は、今年の1.8横浜アリーナで新日本に真正面からケンカを売った“現GHCヘビー級王者”拳王が征矢学、タダスケとの金剛トリオで相対した。
試合は、オーカーンと拳王でスタート。打撃の攻防のあと、オーカーンが場外へ出ると、拳王は「何やってんだよ?」とイラダチを見せ、オーカーンは「貴様が動くんだよ!」と場外へ誘って、両者は言い合いに。
拳王は「リングの中でやろうぜ」と要求するも、オーカーンは、「外でやる度胸もねえのか?」とブチ切れて、本部席のGHCヘビーのベルトを放り投げる暴挙。
一度は拳王が場外に下りるが、オーカーンがリングに上がって、ようやく組み合うと思いきや、ムタとタッチしてヤル気をそいでいく。
このあとムタが征矢との攻防で、上に向かってグリーンミストを噴射すると場内からどよめき発生。さらにグラウンド勝負でもペースを握る。
試合中盤、タダスケに論外が地獄突き、オーカーンがモンゴリアンチョップを連続攻撃。オーカーンがタダスケをチンロックで捕まえ、舌舐めずりを見せると、そこにムタも加わってオーカーンに舌舐めずりして、魔界と帝国の共闘をアピール。
このあと、ムタvsタダスケ、さらにムタvs拳王が実現。オーカーンを意識する拳王の間隙を突いたムタは、シャイニングウィザードから、拳王の額に噛み付き、ドラゴンスクリューも披露。
拳王もオーバーヘッドキック(輪廻)、ダイビングダブルニーで逆襲。さらにPK(蹴暴)で攻め込み、「グレート・ムタの素顔が観てえだろ?」とムタの仮面を外そうとするが、これはオーカーンが救出。再度、ドラゴンスクリューを放っていく。
オーカーンは、拳王に串刺しラリアット、コーナーの拳王に対して、屈辱的な“王座”を敢行。さらに再度の王座の後、フロントキックから、「ひれ伏せ!」と、拳王に自分のクツを舐めさせようとする非道行為。これは回避した拳王も、エルボーのラッシュから、バックスピンキックで反撃。
代わった征矢はこのあとオーカーンと熱のこもった逆水平チョップ合戦を展開。征矢がダブルチョップ、オーカーンはモンゴリアンチョップで応戦。征矢は頭突きから、強引にブレーンバスターを炸裂。
ここから金剛がラッシュ。タダスケがフェイントからのDDT、征矢がデスバレーボム、タダスケがスワントーンボムをオーカーンに次々と炸裂。
だが、オーカーンは、タダスケの耳をつかんで反撃。レフェリーを巻き込むと、スナップスープレックス、大空スバル式羊殺しを決めるが、これは拳王が竹刀攻撃で救出。
ここから拳王は、竹刀で大暴れを見せ、オーカーンの背中を連打。さらに、オイルを使っての火炎攻撃を準備していると、背後からムタが介入して逆に拳王に火炎を発射!
ムタは征矢にレッドミスト攻撃すると、論外はタダスケにシャイニングウィザード、ムタが本家シャイニングウィザードを決めると、オーカーンがエリミネーターを爆発させてタダスケから3カウント。好連携で見事に勝利を挙げた。
試合後、オーカーンは威風堂々で場外にいた拳王を挑発。だが、なんとムタがオーカーンを振り向かせると、同盟を裏切るグリーンミストを発射!
苦しみもがくオーカーンを横目に、ムタは首かっ切りポーズを見せる。顔面を緑に染められたオーカーンは、「ふざけんじゃねえ~!クソが~!!」ともがきながら退場していった。
試合後のバックステージ。ムタは、「シー・ユー・スーン。メイビー、ユナイテッドステイツ、アンド・ヨコハマ」と語り、「メイビー、メイビー、ニュージャパン、トゥー」と、アメリカ上陸、さらには新日本プロレスの参戦をも匂わせるコメント。
一方、オーカーンは顔面を抑えて苦しみながら、「いてー!苦しい!燃える!燃える!ムタ、ムタ!裏切ったな」と怒り心頭。
「帝国の支配者、同盟を裏切ったな! 生きては返さんぞ。その脚折って、地ベタ這いずり回して、愛犬がご主人の顔をペロペロピチャピチャ舐めるみてぇに余のクツを舐めさせて、生き恥をさらしてやる!殺してやる!ムタ!ムターー!!」と吠えまくった。
また、オーカーンとの初遭遇を終えた拳王は、「あんなちっぽけなヤツ、相手にしてんじゃねえよ。相手にな、してねーんだよ。グレート-O-カーンなんて眼中にねえよ」とキッパリ。「新日本プロレスで思い出したわ。俺は新日本プロレスで一人だけ、闘わないといけないレスラーがいる。だが、今ではないよな」とコメントを残した。