蝶野選手が今後の活動について会見
1月21日、自身の25周年パーティーを開催した蝶野正洋選手が、一連の新日本プロレス退団報道に関して、パーティーの前にコメントを発表した。
蝶野選手はこの日、会見を開いた理由を「ここ数日の新聞報道で、各社バラバラの見解や記事が出ていたもので。とくに“休業”という部分においては撤回といいますか。新日本プロレスのレスラーとしての活動においては休業になりますが。基本的に、2月からはフリーということです」と説明。
続けて「自分の中では、新日本で25年間、所属選手としてきてますので。ここ1年〜2年の新日本プロレスの状況というものも受けて、自分が動くときではないのかな、と」とコメント。
また、「活動的な部分では、いまはプロレス、タレント業、アリストトリストの経営、その三つが柱なんですけど。自分はプレイヤーに徹するのだけがプロレスだとは思ってない。プロデュースやプロモート業、そこも含めてプロレス活動になってますし、そのへんで動いているところもあります。今後は団体の壁を越えた活動をしたいと思ってます。3月にもコーエーさんの『戦国武将祭』というイベントに、二日間リングに上がりますが、プロデュースも兼ねています」と自分の立ち位置を説明。
そして、菅林社長とは、去年の11月に会談を持ったことを明かしながら、「昨日今日知り合った関係ではないし、仲間ですから。いまの状況も理解しながら……ま、綺麗な言葉で言えば、卒業なのかな、と。卒業してもOBとして帰ってくるかもしれないし」とコメント。
「ただ、自分はテーマがない状況が去年、一昨年と続いていた。ある程度、様子を見ている部分もあったんですが」と心中を明かしたうえで、「新日本は年間120〜130試合がある興行形態、そこに上がるのは、新日本のレスラーとしての誇りであり、証明だと思ってます。ただ、ここ2〜3年、そういう状況に至らなかったという部分では、自分に対する不満もあります」と体調面の不安も表明。
「そこに対して身体をもう一回作り直す……リビルドですね。そういう期間をとりたかったんで、いい機会だな、と。いまは自分のトレーニングチームを組む話をしています。一人は、元ボクサーの飯田覚士くん、同期の野上(AKIRA)選手」とすでに、肉体改造計画プランも進行中の様子。
さらに「今後は、自分のやりたいこと、やれることに、時間を使いたい。そこは新日本にも還元できると思うし」と話す一方で、「新日本では俺の役割は終わったのかもしれない」と複雑な表情も見せていた蝶野選手。
その新日本との関係について「会社は会社の、俺は俺のやりたいことがある、俺は俺の道を行かせてもらうというか……。ただ、自分の中では気持ちを引き締めて、仕切りなおしの出陣というつもりですね」と決意を新たにしたうえで、「べつに仲が悪いわけではないですし。半年なり前のオファーがあれば充分に考えます。話し合い次第ですね。今回の件は、マスコミに流れなくてもよかったんですが、流れている以上、誤解を招くといけないんで、『休業』と出たら、もの凄い問い合わせが来ちゃったんで(笑)」と最後は笑顔も見せた。
また報道陣から、団体設立の質問が出ると、「いや、新団体とかはまったく考えてないです。基本的にはゼロです。すぐに試合ということも考えてないし、4〜5ヶ月くらいスケジュールが空いた。こういう期間っていままでなかったんで。何度か大きいケガはしましたけど、リング上でリハビリやってるような状況だった。そこをシッカリ直していきたい、と。そういうことです」と当面は、メンテナンスに集中することを言明した。
【写真:山本正二】
- 2010.1.21
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