上から目線の“ミスターIWGP”、王者・中邑に強烈ダメ出し!?
11月18日、新日本プロレス事務所にて、12月5日(土)愛知県体育館にて開催されるIWGPヘビー級選手権、王者・中邑真輔選手vs挑戦者・永田裕志選手の調印式が、新日本プロレス相談役・山本小鉄氏の立会いのもと行われた。終始クールな対応の中邑選手に対して、IWGPの連続防衛記録を持つ、“ミスターIWGP”永田選手が「チャンピオンとして自信がないのでは?」と挑発するなど、早くも舌戦がスタートした。
■永田選手のコメント
「このたびですね、チャンピオンの中邑選手から指名を受けまして、それが実行委員会に受理され、2年2ヶ月ぶりにIWGP戦線に復活を遂げました。今回の挑戦に関して、世間の反響は、私が想像する以上のものがありました。『やっとIWGP戦線に帰ってきてくれたか!』『これでまたIWGPがおもしろくなる』と、そういう声が全国各地から届いてます。それを聞いて2年2ヶ月王座に絡んでなかった期間の闘いぶりは間違ってなかったんだな、と改めて実感してます。
王者の中邑クンは、『過去と闘う』とおっしゃってますけど『過去と闘いたい』のか、『過去の人と闘いたい』のか? 自分のことを言わせてもらえば、過去にもデカイ記録や実績を作った自負もあり、過去の永田裕志より俺は強いぜ、と。そう堂々と見せつけたうえで、ベルトを踏んだくって、僕の腰に2年2ヶ月ぶりに取り返したいな、と思います」
■中邑選手のコメント
「前回の両国のリング上から、永田選手を指名させていただいたわけですけど、こうやって名古屋の防衛戦が決まりました。まぁ、過去も踏まえて永田裕志……。現在は公私ともに充実されているようですが。その歴史や過去を踏まえたうえで、すべての感情、経験、それを持って闘ってもらえるなら、自分としても光栄だね」
■以下、報道陣との一問一答
——中邑選手は、「V10」当時の永田選手と比べて、いまとどっちが強いと思いますか?
中邑「まぁ、経験値でいえば、さすがにいまのほうが高いだろうし。この2年2ヶ月のあいだに何があったのか? 自分なりに知ってはいるけど、IWGP選手権として吐き出してないのなら、そこをすべて吐き出してもらえば。自分としても望む試合ができると思う」
——今年の「G1」での永田選手との試合は、参考にならない?
中邑「まぁ、同じ試合が同じ展開になるとは限らないし、一つの参考にしかならない。現在、この瞬間に強いヤツが勝つ。もちろん望むのは万全を期した選手、レベル……。まだシリーズ始まってないけど、もちろん自分もそのためにトレーニングや鍛錬を欠かしてないんでね」
——中邑選手のボマイェへの対策は?
永田「一度、『G1』でも食らってますけど。前回はスタイルをガラリと変えて、その中で予測できない自分を出したことで、私を破ったわけですから。そのへんはだいぶインプットできました。ただ、それを一発出して終わらせる試合にはしたくない。中邑クンの感情的な部分で、僕に何発も自分の必殺技を出させるような感情に持っていきたいな、と。
舌戦でああだこうだ言ってますが、シリーズが始まってから、おたがい感情を高めてね。僕も必殺のバックドロップは、一発で終わる威力でも終わらせたくない。名古屋ではカウント123、と数える必要もないくらいノックアウトできるようもっていきたい。ま、俺だけそういう気持ちでもしょうがないし、中邑クンが僕に一撃必殺でも引きずり起こして、もう一発やるような試合、それが俺の理想ですね」
——ミスターIWGPから見て、いまの王者に足りないのものは?
永田「足りないものって言うとアレですが、僕の連続防衛記録も今回の推薦の一因だと思いますけど、すべてにおいて新日本プロレスの選手、社員にメシを食わせていた自負はありましたよ。
もちろん試合ではメインで、東京ドームや武道館、全国のファンをメインやタイトルマッチで満足させていた自負もあれば、世間に注目を浴びるような記事や話題もドンドン発信すれば、俺がチャンピオンでチケットが売れないのがイヤだったんで、勝手に自分で営業もした。さらに、選手会長もやれば、道場の練習も仕切っていた。それぐらい完璧にやってました。いまはそこまで役割を担う必要がないくらい会社がケアしてくれますから、いいと思いますけど。そのぐらいの自負が中邑クンにあるか? それは彼の心に聞いてみてください」
中邑「そういう時代の永田裕志のことはよく知ってる。思い返せば、会社として異常な時期もあった。その中で、頭になってやってきた永田裕志には興味はある。その過去も踏まえて、自分は闘いたい。チャンピオンのあり方については、“なりたてのチャンピオン”なんで。作りあげていくのは、闘って闘って、振り向いたときにそれができてればいい」
——「おたがいがノックアウトするような試合をしたい」という部分は?
中邑「望むところだけど、一発食らって立ち上がれるのかっていうのは別問題。ま、そのぐらいの感情は技に込めさせてもらう」
- 2009.11.18
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