祝! ジュニア誕生!! から“青義軍劇場”まで、永田選手直撃インタビュー【前編】
あの永田裕志選手にこのたび待望の第一子が誕生! さらに永田版『スクール☆ウォーズ』として絶賛進行中のユニット“青義軍”話、そしてあの“中邑発言”まで……、永田さんにズバリ直撃! まず今週は、息子愛と後輩への叱咤に満ちた前編をどうぞ!
■『せがれにカッチョイイ姿を見せたいな!』って
——永田さん、今日はプライベートで素晴らしいニュースがあったと聞いてやってきました。
永田「ハハハハ! いきなり、その話ですか?(笑)。じつは結婚して8年……ようやく待望の息子が誕生しました!(敬礼ポーズで)」
——おめでとうございます!
永田「いや〜、うれしいですよ(満面の笑顔で)。ただ、残念ながら、シリーズ中で、この前の富山大会が終わったあと、ホテルにチェックインしたぐらいに聞いたんですけど」
——じゃあ、出産に立ち会うことはできなかった?
永田「ま、これもレスラーの性というかね(笑)。ただ、その日の夜行で帰ったので、次の日の朝7時には対面できたんですけど」
——やっぱり相当にかわいいですか?
永田「フフフフ、そうですねぇ〜。それ以降、巡業には必ず朝、病院に寄ってから、行ってますから(ふたたび満面の永田スマイルで)」
——毎日、病院経由で巡業に?
永田「ええ。昨日も新潟大会に行く前に行って、今日(座間大会)も会ってから来ましたし。いや〜、自分がこんなになるとは思いませんでした(しみじみと)」
——すでに子煩悩状態でしたか。ちなみにお名前は?
永田「だいたい決まってるんですけど、これからですね。ただ、間違っても“忠光”なんて名前は付けないようにしないと……安田忠夫の“忠”に、石澤常光の“光”。ナマケ者とヒネクレ者が合体しちゃいますから(笑)」
——そこだけは注意が必要だ、と(笑)。
永田「ただね、家族が一人増えたということで、『せがれが物心ついたときにリング上のカッチョイイ姿を見せたいな!』って気持ちも出てきましたね。そのためにも、新日本の中心で、もうひとふん張り、ふた踏ん張りしないと!」
——いまの新日本は急速に世代交代が進んでますし。
永田「自然と、フェイドアウト的な方向に行きがちですけど(笑)。それだけ若い選手が育ってきてるってことですし」
■井上の歩んできた道なんて、俺に比べりゃ、どうってことない!
——その意味で、いまは、“青義軍”の永田先生として『スクール☆ウォーズ』ばりに若い選手(井上亘、平澤光秀)を熱血指導してますね。
永田「ええ。彼らをおだてることは簡単なんですよ。ただ、平澤もそうですけど、とくに井上が『自分が、いまどういう状況なのか?』をちゃんと把握していなかったんで(一転して厳しい表情で)」
——井上さんは「なぜ、俺をG1に出さない!」と吼えてました。
永田「でも、井上はその前段階だった。“一人G1”みたいなシングル連戦が組まれたけど、彼の試合に熱さは感じられなかったでしょ? 僕も後楽園(9月13日)で試合をしましたけど……」
——徹底的にボコボコにしましたね。
永田「あのとき俺は井上の現状を徹底的にわからせたんですよ」
——「G1なんて口に出すのもおこがましい」とまで言ってました。
永田「そのあとも勝てない、中身も残せない……心は痛かったですけど、シリーズ中、毎日のようにビンタかまして叱咤してね。それでも結果は残せなかった。悔しいと思いますよ、でもアイツ、10年やってるんですよ?」
——いわゆる“10年選手”です。
永田「デビューが棚橋と一緒ですから。かたや棚橋は新日本を支えるトップでしょ? 後輩たちも上がってきてる。そんな中、『どうするんだ?』と聞いたら、『やる! 絶対、這い上がる!』と言い切りましたから。もちろん、イヤだと思いますよ。10年選手なのに、あそこまでひっぱたかれたら」
——ただ、プロレスラーってドン底を知ったり、カッコ悪い部分を見せてからホントの勝負って部分もありますよね。
永田「だから、井上の歩んできた道なんてね、俺のプロレス人生に比べりゃあ、どうってことないですよ!(キッパリ)」
——なるほど(笑)。永田さんがミルコ(・クロコップ)戦や(エメリヤーエンコ・)ヒョードル戦でどれだけファンに叩かれたか知ってるのか? と。
永田「こんなもんじゃなかったですよ!!(笑)。でも、そういう境遇の中、井上を引き上げるってことじゃないけど、一緒に走ろう、と。そこに平澤も合流して、俺はキツイことも言うから、井上をフォローしてくれてる(スーパー・ストロング・)マシンにも強引に一緒に走ってもらってね。もう50過ぎですけど(笑)」
——マシンさんは部活の顧問みたいな感じですよね。
永田「人間は器用、不器用とかいろいろある中、誰にでもチャンスは一度くらいは来る。でも、井上なんてチャンスを逃しまくってるわけですよ」
——井上さんのシングル連戦でスポットが当たると思ったら、逆に、永田さんにスポットが当たってしまって。
永田「それじゃしょうがないんですよ! 俺なんて、若い頃は生存競争が激しくて、同期に中西学という存在もいたから、『数少ないチャンスを逃したら、もうチャンスは来ない』って危機感や、勝ち負けや試合内容にもの凄く神経質になってましたから。そう考えたら井上は甘い! ドン底に落ちてあたりまえですよ。そこを立ち上がるのは自分次第。まぁ、だんだんよくなってきてはいますけどね」
——平澤選手も、バックステージでサッカーボールキックを食らったりボコボコにされてます。
永田「平澤ってヤツも不思議な男で、その前に一年間組んできたんだけど、同期や後輩の活躍にあまり刺激を受けないというか……メチャクチャやっていいのに、空気を読みすぎてる部分があった」
——もともと“青義軍”は永田さんと平澤選手のユニットですし。
永田「ところがね、俺が井上と組み始めたら、井上に嫉妬し始めたんですよ! そしたら、次第にファイトがよくなってきた(笑)」
——正パートナーの位置を取られたら、ようやくエンジンがかかった、と(笑)。
永田「平澤だってアマレスで名前がある選手ですし、井上なんてジュニアやジュニアタッグのチャンピオンにもなってる。彼らに頑張ってほしいファンはたくさんいるんですよ。でも、結果も中身も見せられない。じゃあ、俺がファンの彼らへのいらだちをスッキリさせてやりたいなって」
■井上のヤローが突然わけのわからないこと言い出したんですよ!
——並行して、バックステージの青義軍劇場も話題になりつつあります。神戸大会ではドラゴンゲートのCIMA選手も見てましたし。
永田「なんかドン・フジイも好きらしいね(笑)。そっちが主役じゃしょうがないんだけど……。そういえば、あの神戸のとき井上のヤローが突然わけのわからないこと言い出したんですよ!」
——わけのわからないこと、ですか?
永田「ビンタして、蹴飛ばして……、最後に『おまえの心には何が残ってる?』と怒鳴ったんですよ。こっちは、“悔しさ”とか、そういう言葉を引き出そうと思ったんです。そしたら、アイツは突然、『闘魂だあああ!』って(笑)」
——いきなりの“闘魂”発言(笑)。
永田「思わずこっちも一瞬、『ん? …………闘魂?』と固まっちゃってね(笑)」
——あの発言と永田さんのリアクションも含めて、かなり神がかってましたね。
永田「あれは困りましたねぇ。アイツ、ああいう部分は、やっぱり(アニマル)浜口さんの弟子なのかなって(笑)。でもね、今後はそういう井上や平澤のバックステージの“熱さ”も、リング上で反映できなきゃいけないよね」
※前半は、ここまで! 後編(来週アップ)は一連の“中邑発言”や、11.8両国大会の中邑真輔vs棚橋弘至の一戦を永田さんが一刀両断! 必読です。
- 2009.10.29
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