「いままでどおりの試合にはならない」渦中の中邑が棚橋戦に向け、不敵に予告!!
10月12日、前日の「蝶野正洋25周年記念興行」両国国技館大会にて、大谷晋二郎(ZERO1)を相手にIWGPヘビー級ベルトを初防衛した中邑真輔が一夜明け会見に登場。この席で、11月8日の両国大会にて、早くも前日に挑戦をアピールした棚橋弘至との二度目の防衛戦が決定した。
会見では、新日本プロレスの菅林社長から、両国大会のメインカードが発表された。IWGPヘビー級選手権・中邑真輔vs棚橋弘至をはじめ、前日に飯塚高史を急襲した真壁刀義、この両者の因縁のスペシャルシングルマッチ、またこちらも前日にシングル戦をアピールした後藤洋央起vs田中将斗。そしてIWGPJr.ヘビー級タイトルマッチとして、ミスティコvsタイガーマスクも決定。早くもメインカードがズラリと勢ぞろいした。
この中で、2010年の1月4日東京ドーム大会を改めて発表した菅林社長は、多団体の参加に関して「これから、順次発表していくと思います。いずれにせよ、今年一年間の総決算的な大会になる」とヤル気をみなぎらせた。
このあと登場した中邑選手は、初防衛戦を振り返りながら、棚橋弘至戦へ向けて意気込みを語った。
■中邑選手のコメント
「大谷晋二郎選手は初対決だったけど、自分が想像した以上に熱く、強いハートを感じる選手だった。いまプロレス界で、自分自身以上の大きなものを背負った人間は限られてる。その中で、そういうものを闘いの中で感じられたのは、自分の今後につながるな、と。激しい試合だったし、自分の身体にも傷が付いてますけど、自分の信念を曲げずに闘いぬいたんで,勝利は勝利として自分の経験に落とし込みたいと思ってる」
■以下、報道陣との質疑応答
——次期防衛戦、棚橋選手に関しては? 「暫定王者」と言っていたが?
中邑「ま、自分は誰でもいい、と言ったんで、棚橋が来るなら棚橋でいいんじゃないですか? ただ、棚橋は潔くベルトを返上したんじゃないのかって。べつに言いたければ言えばいいし。そこも次のタイトルマッチで決めればいい。ま、自分は正々堂々と真壁とチャンピオンシップやってるんで」
——棚橋選手は、「中邑はストロングスタイルという言葉に縛られている」と言ってましたが?
中邑「いや、“新日本=ストロングスタイル”でしょ? それが、あるかないかはべつにして、それを掲げて自分なりのスタイルに昇華させようとしてるだけで。ストロングスタイルを“受け継ぐもの”がいなければいけない。そこを新たに進化させる人間が必要なわけで、自分はそこを信念としてやっているだけ」
——棚橋選手は前王者というだけで挑戦が決まったが?
中邑「IWGP実行委員会が承認したのなら、受けてあげましょう。ま、問題は行動を起こした棚橋弘至、それを受けて決定した会社。その前に“俺がやりたかった”という人間がいるのであれば、その人間が言うべきであって、自分は受けて立つだけ」
——棚橋選手と中邑選手は昔から比較されるが?
中邑「確かにライバルと称されてるし、自分がそれを認めたこともある。ただ、自分の中では単なる一先輩レスラーにすぎない。意識はされるけど、次の試合はいままでと毛色の違った試合になりそうだし、そのときの自分のストロングスタイルを見せるのか、なんなのか? 今回ばっかりはいままでどおりの試合にはならない。そうだな、“ヴィシャス”(『邪悪な、悪質な』という意味)というかね……(不敵な表情で)」
■以下、報道陣との囲み会見
——昨日、リング上で「誰かが代わりにとか、5対5とか、古いやり方には付き合わない」というIGFさんを意識した発言がありましたが?
中邑「そうですね。僕が対戦したいのは、アントニオ猪木ただ一人ですから。答えなんか一瞬で決まるわけですから。そこを本人に聞きたいんですよ」
——そこは猪木さんの返答待ち?
中邑「そうですね」
——防衛戦のコンディションは『G1タッグ』を闘いながら、調整する?
中邑「前回の真壁刀義戦と似た感じでね。ただ、矢野通とのタッグは相当に強ええ、と思ってるから、リーグ戦の優勝も目指しながらね。棚橋はリーグ戦に参加しなくても、リハビリでちょうどいいんじゃないの?」
——優勝は狙う?
中邑「矢野とのタッグで一つの結果を出してもいいんじゃないのかな、と。矢野はヒールでありながら、実力はかなり評価されてるわけだから。表面的なものより、内面的なものが出てるという意味では、矢野の実力を認めたうえで、タッグを組んでるわけだしね」