「“美味しいとこ”は俺が持っていく」武藤敬司選手インタビュー
今回は10月12日(火)の蝶野正洋デビュー25周年特別興行「ARISTRIST in 両国国技館」に出場する全日本プロレス社長の“天才”武藤敬司選手が登場! ダブルメインイベント第2試合、蝶野正洋&武藤敬司&小橋建太vs中西学&小島聡&秋山準という試合でどんな自己主張を発揮するのか? 直撃インタビュー!
■蝶野も俺も本当の記念日、忘れちゃってたよ!
——武藤さん、今日はよろしくお願いします。
武藤「うぃ〜っし!! じゃあ、やりましょうか」
——“遅刻魔”で知られる蝶野さんですが、さすがに今日の会見は早めに入られていましたね。
武藤「まぁ、さすがに自分の興行だからな(笑)。それでも、俺のほうが先に入ってたけど」
——そこは蝶野さんも悔しがってました(笑)。さて、今回は蝶野さんの25周年大会ですが、武藤さんも8月30日に25周年大会を終えたばかりで。
武藤「まぁ、今回はサムライTVの『Versus』という番組で蝶野と対談したとき、『二人とも25周年だね』、『ぜひ協力し合いましょう』と話したのが、きっかけだから。それに俺はデビュー戦を蝶野とやってるわけだしね」
——しかも、お互いがデビュー戦同士で。
武藤「そうそう。ただ、俺はいま『麻布武藤』って、しゃぶしゃぶ屋を経営しているんだけど、そこで昨日接客していたらさ、ファンの方に突然『おめでとうございます!』って言われたんだよ」
——タイミング的には、ややズレてる気もしますけど。
武藤「……と思ったらさ、俺のデビュー戦ってじつは10月5日だったらしいんだよ! 俺も知らなかったんだけど(笑)」
——満25周年という意味では大会はちょっと早かった、と(笑)。
武藤「本来の記念日はそうらしいんだよ。蝶野も俺も覚えてなかったんだけど(笑)」
——そんな蝶野さんですが、今回は意気込みの違いを感じますか?
武藤「どうなんすかね? でも、そうそうたるメンバーが揃ってるし。やっぱ興行って生モノだし、やってみないとわかんねぇからさ。状況によったらホントに俺が“美味しいところ”を持ってっちゃう可能性もあるかもしんねぇし」
——蝶野さんの大会でもどうなるかわからない、と。確かに「誰が一番目立つか?」の勝負は激烈になりそうです。
武藤「どうだろうな? もしかして、逆に『どれだけ目立たないか?』を意識することで一番目立つかもしれない。これだけはホントわかんねぇよ(ニヤリと笑って)」
——なるほど。小橋(建太)さんは「リング上の本能に任せる」と仰ってました。
武藤「基本的には、いつもの状況を知ってる選手は小島(聡)だけだしね。そういう中で勝負するわけだから、あまり事前にあれこれ考えるもんじゃない気がするよな。ただ、俺だって25年のキャリアがある。過去にもいろんな状況や相手に対応してきた。そこに自信を持ってるからね」
■今回は一回こっきりの“お祭り”、ただし……。
——輝く自信はある、と。蝶野さんは「各団体の首脳が集まって、今後の業界を変えていく重要な日になる」と。
武藤「そうかな? 俺はあくまで、今回は一回こっきりの“お祭り”だと思ってるけどね。だから、これはこれで終わったほうがいいわけだ。……ただ!」
——ただ?
武藤「この状況で、どこから何が起こるかはわからない。そこはシッカリ観察して、“点”から“線”へ、というのが俺のやり方だから。今後のヒントは見逃さないようにしておこうと思いますね」
——それから、下半期のプロレス界はどこもビックマッチが盛況です。
武藤「そうですね。やはり今年はノアの三沢(光晴・元)社長の件があったりして……、このあいだ俺も日本武道館の追悼大会におじゃましましたけど」
——そちらも会場は超満員だったみたいで。
武藤「もしかしてプロレスが注目されてるんじゃないか? という感触はありますよ。ただ、一過性じゃなく、お客をリピーターにさせることが重要だし。それには選手がいい試合をするしかない、俺も頑張らなきゃいけないなって」
——最後に、“盟友”の蝶野さんにメッセージをお願いします!
武藤「う〜ん。俺は蝶野にあんまり信用されてねぇからなぁ(笑)。ただ、俺も25周年ですから。今後もお互いに励ましあいながら、30周年、40周年と頑張りましょう! ただ、“美味しいとこ”は俺が持っていっちゃうかもしんねぇけどな(笑)」