「IWGP奪取の時は来た!! “誰よりも熱い”チャレンジャー、大谷晋二郎インタビュー!
時は来た! 10月12日「蝶野正洋25周年特別興行 ARISTRIST in 両国国技館」でのIWGPヘビー級選手権、中邑真輔への挑戦へ向けて、現在燃えに燃えている男、それが大谷晋二郎だ。2001年に新日本プロレスを離れて、ZERO1に参加。じつに8年ぶりにめぐってきたIWGP挑戦の大チャンスに、自己の存在を賭けて挑む、ヤル気マンマンのインタビューをお届けします。
■『イケる!』という気持ちがドンドンドンドン強まってます!!
——今日は、“誰よりも熱い男”大谷さんに、IWGP挑戦に関してお話をうかがいたいと思います。
大谷「はい、よろしくお願いします!(元気いっぱいで)」
——大谷さんは、今回が2度目のIWGP挑戦(2001年2月18日両国国技館で、王者・佐々木健介に挑戦)となりますが、前回とはかなり意味合いが違いますね。
大谷「そうですねぇ。前回は、僕が新日本プロレス所属として最後の試合だったんです。あのときと違って背負うものも大きいし、絶対負けられない! 勝たなくちゃいけない位置にいると思うんでね……」
——ZERO1でやってきたことを確認するチャンスというか。
大谷「ええ。新日本を辞めてZERO1に参加したのが間違いじゃなかった証明の闘いでもあるな、と。だから、いい意味でプレッシャーの度合いが違いますよ。ただね、今回、挑戦が決まって、いろんな人から『緊張してるでしょ?』と言われるんですよ」
——周囲の方は、当然気にかけますよね。
大谷「しかしね! 僕は思った以上に緊張してないんです!(キッパリ)」
——あ、とくに緊張はしていない。
大谷「ええ。不思議なくらいにね。だから、僕の中で『イケる!』という気持ちがドンドンドンドン強まってます!!」
——そんな大谷さんにとって、IWGPヘビー級のベルトとは?
大谷「やはり、僕がまだプロレスラーになる前、ファン時代の頃から考えても、アントニオ猪木さんから始まり、藤波(辰爾)さん、長州(力)さん、そして闘魂三銃士といった大先輩たち。みなさんが巻いたベルトですから、プロレスラーになる前までは当然、“憧れ”でしたよね」
——プロレスラーという“憧れ”の象徴というか。
大谷「だけど、プロレスラーになって“憧れ”から、いつか必ず奪わなければいけないベルトになりました。ただ、今回はそのいつかが来たんじゃないか? という確信に強い気持ちがあるのも事実です」
——「時は来た!」と。それから王者・中邑真輔という選手へのイメージは?
大谷「中邑真輔は、僕が新日本を辞めたあとに入ってきた選手なんでね。リング上の接点はまったくないんです。情報や映像や会場で見たことしかないけど。僕の客観的なイメージでは、ここ数年では、間違いなく『IWGP=中邑真輔』というイメージがあります。もちろん、棚橋と中邑の二人が新日本を牽引してきたと思うけど、僕には中邑真輔の印象のほうが強いかな。タナには申し訳ないけど(笑)」
■試合順? 何試合目だっていいじゃない!
——一方、中邑さんは今回のIWGP選手権が事実上のセミファイナルという試合順に対して不満を表明してますが、大谷さんは?
大谷「不満なんてまったくないよ!!(一際大きな声で)。だって、IWGPヘビー級タイトルマッチという冠がついてるわけでしょ? いいじゃない! 何試合目でも! 僕なんか、思い切って1試合目でやろうや、くらいの気持ちはありますけどね」
——たとえ、1試合目でもIWGPの価値は落ちない、と。
大谷「落ちませんよ! プロレスってね、大会がすべて終わって、会場に来てくれたお客様が家路につきながら『今日のIWGPの試合は最高だったなぁ』と言ってもらえたら、それがメインなんですよ。IWGPという権威あるチャンピオンであるなら、堂々とね。『セミだろうが1試合目だろうが、IWGPらしい試合をしてやる』と言ってほしかったです!」
——そして、大谷さんにはその自信はある、と。
大谷「もちろん! ただし、僕の場合はベルトを奪い取りに来てる側なんで。確かに熱い試合、IWGPらしい試合をするのは当然かもしれない。でも、それ以上に今回は結果を重視したいですね」
——さらに、中邑さんは、「メイン(蝶野正洋&武藤敬司&小橋健太vs中西学&小島聡&秋山準)は“お祭り”、俺の試合は“闘い”だ」と違いを強調していました。
大谷「うん。素晴らしいコメントだと思いますね。当然ですよ、闘いです。……ただし! あえて言わせてもらえばね、『メインは“お祭り”だ』と、食ってかかりたい気持ちはわかるよ。でもね、メインだって“闘い”ですよ!!」
——ドリームマッチにも“闘い”はある、と。
大谷「そう! 『プロレス=闘い』、これが新日本プロレスの理念じゃなかったの? 僕は新日本で育って、DNAにそう植え付けられてますし、いくらほかの試合のことだって、“お祭り”だとは言ってほしくなかったねぇ〜(不満げな表情で)。『真の闘いは俺の試合にある』とか、それぐらい言ってくれたら嬉しかったけど」
——よくわかりました。それから、今回は蝶野正洋選手の25周年記念大会という冠も付いています。
大谷「はい。僕も10年近く新日本にいましたから、蝶野さんには大変お世話になりましたし、自分自身で蝶野正洋というプロレスラー像をいい意味でプロデュースして、蝶野正洋というイメージを大切にしてる。僕は本当に尊敬に値するプロレスラーだと思ってます。だから、今回は蝶野さんが挑戦者に指名してくれたことで、『よっしゃ!』という気持ちになったしね」
■僕がどんな思いでZERO1という名前を守り通しているのか?
——その指名の際には、「橋本真也」というキーワードが上がりました。
大谷「蝶野さんが指名するときに『橋本真也の意思を継ぐ男』と言ってもらいましたから。ただしね、僕は声を大にして言いたい! 今回、IWGPに挑戦するのは橋本真也じゃなく、大谷晋二郎だよ! そこだけは絶対引きたくない!」
——挑戦するのは、あくまで大谷晋二郎だ、と。
大谷「そう。橋本さんに対する思い、僕がいったいどんな思いを抱いてZERO1という名前を守り通しているか? それは僕を観続けてくれたファンの方には充分理解してくれてると思う。だからこそ、『橋本真也の意思を継いで、挑戦する』ということは、言いたくない。『ZERO1の大谷晋二郎が、新日本の象徴を奪いに行くんだ』と。僕はあえてそう言いたいです!」
——中邑選手もその姿勢を歓迎していました。そして中邑選手は、「俺なりのストロングスタイルを見せる」とも言ってます。
大谷「いいじゃない? ぜひ、見せていただきたい! 間違いなく、今回は大谷晋二郎のプロレス、中邑真輔のプロレス、この二つの世界のぶつかり合いですから。どうぞ、中邑真輔流のストロングスタイルを見せてください。僕は僕で大谷晋二郎のプロレスに絶対的な自信を持ってますから!(ギラついた目で)」
——それでは10月12日のIWGP戦、期待しています!
大谷「熱い試合をしたいと思います! ファンのみなさんも燃え上がってください。そして、大谷晋二郎の世界へようこそ!」