「俺は大谷晋二郎として闘う!」IWGP調印式で決意表明! 中邑は“あの件”に関して不機嫌さ爆発!
9月30日(水)、新日本プロレス事務所にて、10月12日「蝶野正洋25周年特別興行 ARISTRIST in 両国国技館」で行われるIWGPヘビー級選手権、中邑真輔(王者)vs大谷晋二郎(挑戦者/ZERO1)の調印式が行われた。
新日本プロレスの菅林社長も出席しての調印式では、蝶野正洋選手の指名といったかたちで挑戦が実現した大谷選手が、「橋本真也ありきでの挑戦、といった風潮があるが、俺は大谷晋二郎が大谷晋二郎であるために闘う」と表明し、この姿勢を中邑選手も歓迎するかたちで、激闘を誓った。
一方、アントニオ猪木の名前を出したマイクアピールが話題となっている中邑選手は調印式後の囲み会見で、この件について報道陣に聞かれると「時間がねぇって言ってんだろ!」と声を荒げる場面もあった。
■大谷晋二郎のコメント
「今回、このIWGP……僕にとっては2度目の挑戦になるんですが、ウチの会場に蝶野さんが来て、指名して決定したわけですが、蝶野正洋の発言を聞いていると“橋本真也ありき”の挑戦といった感じがある。べつにそう思われても結構! でもリングに立つのは大谷晋二郎です。当然、橋本真也の思いを背負っているのは事実。でも僕は大谷晋二郎が大谷晋二郎であるために、IWGPを獲りにいきたいと思います。」
■中邑選手のコメント
「挑戦者を決めるまでにいろいろなことがあったけど、自分としては挑戦者が大谷選手であるということにまったく異論はない。いまのコメントを聞いても、もしかしたら橋本真也というネームに縛られているんじゃないかと思っていたけど、それもないということで安心した。団体やいろんな選手の気持ちを背負う……もしかしたら、自分にないものを大谷選手は持っているかもしれない。自分はIWGPを背負ってそれを迎え撃ち、ストロングスタイル、自分のスタイル、いまの新日本プロレスを見せて、闘いたい」
■質疑応答(『お互いの印象は?』)
大谷「中邑選手はいままでリング上の接点がまったくないから、人の話や自分が見た感想しかない。実際に闘っていないので、客観的な意見しかないんですが、やはりいまの新日本、いまのIWGPということで言えば、イコール中邑真輔になるのかな、と。そういう印象はあります。ただ、『いまの新日本』というコメントもありましたが、確かに僕は新日本を離れて何年も経ってますから、自分が知らないいまの新日本プロレスというものもあるでしょう。ただ、もしかしたら中邑選手の知らない新日本プロレスを僕は知っているかもしれない。そういう部分を出せれば、おもしろい試合になるんじゃないかな、と思います」
中邑「いまのマット界見回しても、これほど気持ちで闘う選手はいないんじゃないかなって。まぁ、この時代に“熱さ”だったり、“感情”というのはなかなか認められない風潮もあるけど、それでも長年そのスタイルで闘ってきたという印象がある。ファンの時代から見ているから、そういう印象を受ける選手ですね」
■中邑選手、囲み会見のコメント
——王者決定戦から短期間の防衛戦だが?
中邑「コンディションはべつとして集中力さえ切れなければ、切れるはずもねぇかなって。取り巻く状況も状況なんで……」
——その状況というのは猪木さんに関すること?
中邑「それはね、それはそれで今後のこともありますし、すでに闘う相手も日程も決まっていたから、準備に入らざるを得ないんで」
——「アントニオ猪木にケンカを売る」とおっしゃいましたけど……
中邑「(さえぎって)大谷選手の質問じゃないの? ……今日IGFさんが会見されるということで、他の方にも聞かれましたけど、自分としては時間もないんで。代理人とか代弁者じゃなくて猪木さん本人の言葉を聴きたいな、と。その気ならすぐ話はつくだろうし、スルーされるならされるでね」
——「時間がない」という意味は?
中邑「……時間がないんです(不機嫌そうに)」
——年内に決着をつけたいとかそういうこと?
中邑「は? 時間がねぇって言ってんだろ!(声を荒げて) ……それは自分にもそうだし、いまのこの状況。あっちにもプロレス界にとってもってこと。他に質問ありますか?」
■大谷選手、囲み会見のコメント
——ZERO1になって初めてのIWGPだが?
大谷「前回は新日本を離れる直前に、佐々木(健介)選手と闘って以来ですね。まぁ、今回は前回と意味が違うし、当然負けちゃいけない試合だし、僕が新日本を辞めてZERO1に参加したのが間違いじゃなかったことの証明の闘いかな、と。さっきも言ったけど、『橋本真也の意思を継いでるのは誰だ?』って話がありますが、僕はいっぱいいていいと思うんですよ。橋本さんはきっと『いっぱい俺の意思を継いでくれよ』と思ってますよ。僕はそういう部分を一人占めするつもりはない。ただ、誰が一番その意志を継いでいるか? 間違いなく俺だ! ここだけは譲れないけどね」
——大谷さんにとってのIWGPとは?
大谷「僕がプロレスラーである中で必ず奪い取らなければいけないベルト、そのときが来たんじゃないかなって。そこは確信に近い気持ちがありますね。……いま、大谷晋二郎がIWGPを獲ったらこの世の中、絶対変わるよ! 世の中に元気を与える自信がある(キッパリ)」
——橋本さんの息子・大地くんがセコンドに付く予定だが、どんなメッセージを?
大谷「試合を通して何かを教える気持ちなんてさらさらないよ! 中邑真輔以外のことを考えたら、結果は出ないと思う。ただIWGPを奪うためにまっすぐに闘っている自分を見たら何かを感じてくれると思う。過保護に育てる気持ちはまったくないし、僕の背中を見てもらって、何を考えるかは自由」
——中邑さんがIWGPが実質セミファイナルであることに不満を表明してますが?
大谷「いいじゃない! 何試合目だって! IWGPヘビー級選手権というこれ以上ない冠がついているんですよ。一試合目だっていいじゃない? くわしいことはよくわからないけどね。中邑選手には『セミにするなら一試合目にしろ!』と言ってほしかったね。たとえ一試合目でもお客さんが『IWGPはやっぱりメインだったな』と思ってくれればいいと思ってます」
——中邑選手の試合は?
大谷「正直、そんなに見てはいないけど、時間があるんで研究したいね。ただ、中邑選手はいまヒザ蹴り(ボマイェ)を決め技に使っているでしょ。あれはいまのプロレスに対する挑戦だと思う。その蹴りをどう料理するか? 僕は意地でも食わない闘い方をしたいですね。これは逃げるっていう意味じゃなくてね。と思っていても試合のゴングがなると、『どんなもんか食らってみてぇ』と思ってしまうかもしれないよね(笑)」