蝶野を襲った脅威の蛇界パワー!/8月23日DDT両国大会試合結果
DDTプロレスリング「両国ピーターパン〜大人になんてなれないよ〜」
8月23日(日)
東京・両国国技館
第6試合
60分1本勝負
スペシャルシングルマッチ
○蝶野正洋
(17分13秒 KO)
×ポイズン澤田JULIE
=試合経過=
1981年に新日本プロレスへ入門しながら、デビューには至らなかった澤田が、時を越えてDDT両国大会のリングで蝶野と対峙。
大歓声で迎え入れられた蝶野は、出会い頭のケンカキックで先制。出鼻をくじかれた澤田が手の平を小刻みに動かすと、観客たちが一斉にマラカスを鳴らして勇気づける。これに不快感を示した蝶野がリング下へ降りると、ブーイングが飛んだ。
リングに戻った蝶野は、早くもSTF。澤田はなんとかロープに手をかけるが、蝶野はブレイクを無視。これでまたブーイングを浴びる。
さらに蝶野は、呪文をかけようとする澤田の右手を封じ、腕ひしぎ逆十字固め。またしてもロープブレイクを無視し、大きなブーイングを浴びる。
劣勢の澤田はカウンターキックで反撃し、セントーン、スリーパーホールド、低空ドロップキック。そして、足4の字固めを極めながら手を震わせ、マラカスを鳴らすファンのパワーを受ける。
その後、コブラツイストの掛け合い、エルボー合戦を経て、片ヒザ立ちの澤田へ蝶野がケンカキックを叩き込み、パイルドライバーからフォール。
だが、これを返した澤田は、カウンターニールキック、チョークスラムで逆転し、キャトルミューティレーション。しかし、体勢が崩れてしまう。
両者ダウンとなり、蝶野がトーキック、ヘッドバット、ケンカキック。それでも立ち上がる澤田にもう1度ケンカキックを打ち込み、シャイニングケンカキック。そして、フォールには行かずに、コーナー最上段へ上る。
すると、澤田が復活し、蝶野に向かって呪文攻撃を敢行。蝶野はまるで何かに取り付かれたかのように、右手をゆっくりと挙げる。すかさずコーナーに駆け上がった澤田は、雪崩式ブレーンバスターで逆襲。
これで再びダブルダウン状態となり、カウント9で立ち上がった蝶野が勝利を収めた。
試合後、蝶野は「オイ、DDT! 両国大会、おめでとう、オラ! メッセージは何もねぇよ!」とマイクアピール。そして、「オイ、俺の缶チューハイだ。持ってけ、オラ!」と叫び、勝利者賞として受け取った缶チューハイ型のバルーンを放り投げた。
=試合後コメント=
蝶野「(呪文について)レスラーは試合の中で、自分の気持ち、相手の気持ちだけじゃなく、お客さんの声援も自分のエネルギーになる。今日は、澤田選手のホームということで、(影響されたのは)お客さんたちの気持ちだよね(笑)。まぁ、あんまり記憶に残ってない(笑)。(澤田は)たぶん、マイナスのマイナスでのスタートだったと思うんですよ、状況で言ったら。そういう気持ちの部分の強さ、彼の生き方というのは分かるし。そういう気持ちは十分、闘いの中で分かりました。(DDT両国大会について)DDTの営業方法、集客というのは、たぶん僕らの興行のやり方ではない、また新しいやり方を広げているんだと思う。それは勉強しなくちゃいけない。こういう成功の仕方があるということは、非常に可能性を感じています」
澤田「チクショー! やっぱりさ、蝶野が言うように100年早かったよ。だけどよ、今日は俺の勝ちだよな。見てたろ? 通じたよな? 俺の必殺技。あれが答えだよ! チクショー! もういっぺんやってやる。150年後にもう1回やろうぜ。150年後、どこでもいい。お前らみんな死んでるだろうからよ。魂でプロレスやってやるよ! 魂でも呪文かけてやるよ、蝶野正洋にもう1回。でも、キツかった。本物とやって、俺も一皮脱皮できたかな。仲間の前で恥をかかされたわけだからよ、できれば150年後と言わず、もう1回やりてぇ。それが本音」