The Prospects for「G1 CLIMAX 2009」(7)/8月15日両国国技館 大会展望
波乱の連続となっている「G1 CLIMAX 2009」。公式リーグ戦の最終日となる8月15日両国国技館大会で、いよいよ決勝トーナメントへ進出する“今年の4強”が出揃う。
まず、Aブロックの得点状況を整理しておくと、唯一の無敗だった田中将斗が、8月13日名古屋大会で真壁刀義に土をつけられたものの、勝ち点7で依然として首位をキープ。2位は勝ち点6で矢野通、3位は勝ち点5で棚橋弘至と真壁刀義となっている。ジャイアント・バーナードも勝ち点5だが、全日程が終了しており、敗退が決定。また、両国大会で激突する勝ち点4の大森隆男とTAJIRIは、勝った方が6点となるものの、両者とも矢野に直接対決で敗れているため、田中、矢野、棚橋、真壁の4名に絞られた恰好となる。
IWGPヘビー級王者・棚橋vs世界ヘビー級王者・田中は、文字通り新日本vsZERO1の“頂上決戦”だ。棚橋にとっては、7月5日後楽園大会で襲撃された屈辱を晴らすチャンスと同時に、負け、もしくは引き分けで終戦するという、“ハイリスクハイリターン”な一戦である。
対する田中も、負ければ同日に行なわれる真壁vs矢野の結果次第で敗退する可能性があるため、是が非でも勝ち点を手にしたいところだ。圧倒的な肉体とスタミナを誇る王者同士による“禁断の初遭遇”。その結末やいかに?
一方のBブロックは、中邑真輔が5戦全勝で、両ブロックを通じて決勝トーナメント進出一番乗りを果たした。その中邑を、勝ち点6の中西学、後藤洋央紀、勝ち点5の永田裕志、杉浦貴がそれぞれ追う形となる。
開幕2連敗と出遅れた“ディフェンディングチャンピオン”の後藤は、6月20日大阪大会で苦杯をなめさせられた杉浦と激突。早くも巡ってきたリベンジのチャンスを確実にいかし、悲願の「G1」2連覇を手繰りよせたい。逆に負けは、“今年の夏”の終わりを意味するため、何が何でも勝利したいところだろう。
そして、中西は、中邑との“生き残り”を懸けた闘いに出陣する。まずは、“野人殺法”全開で中邑の連勝を止めて勝ち点を伸ばし、後藤vs杉浦の結果待ちという状況にしたい。ただ、後藤には直接対決で敗れているため、杉浦が勝つか、引き分けると、決勝トーナメントへの道が開かれる。
いずれにせよ、両ブロック共にもうひと波乱ありそうな様相を呈している。