The Prospects for「G1 CLIMAX 2009」(4)/8月10日横浜文化体育館 大会展望
「G1 CLIMAX 2009」8月10日横浜文化体育館大会。そのメインイベントでは、Aブロック公式戦で棚橋弘至と真壁刀義が激突する。
新世代のライバルである両者は、これまでにも何度も激しい闘いを繰り広げてきた。昨年の「G1」横浜大会でも同一カードが組まれ、この時は真壁が監獄固めで勝利を収めている。
この時、棚橋は左ヒザの負傷が完全に癒えておらず、手負い状態。一方の真壁はG・B・Hのトップとして隆盛を極めた時期であり、勢いの差は歴然。結果、真壁はAブロックを勝ち抜いて優勝決定戦に進出。かたや棚橋は2勝4敗という散々な結果となった。
しかし、今年の棚橋は一味違う。1月4日東京ドーム大会で、全日本プロレスの武藤敬司を破ってIWGPヘビー級王者に返り咲いて以来、破竹の快進撃を開始。“真のエース”として、IWGP王者&「G1」王者の二冠王を狙っている。
これに対し真壁は、矢野通の裏切り→G・B・Hメンバーの大量離脱という波乱に見舞われ、かつてほどの勢いはなくなった。しかし、それだからこそ今年に懸ける意気込みも強く、昨年果たせなかった初優勝への執着もある。1年越しとなった両者の再戦は、リーグ戦の行方を占う上で重要なポイントとなるだろう。
セミファイナルでは、中西学とプロレスリング・ノアの杉浦貴が、Bブロック公式戦で対決する。
中西は5月6日の後楽園ホール大会で、棚橋弘至を撃破してIWGPヘビー級王座を初戴冠し、一大旋風を巻き起こした。この勢いを駆って初優勝から10年目の「G1」でV2を目論む。
対する杉浦は、6月20日大阪大会のシングル戦で後藤洋央紀を撃破。7月20日札幌大会で、棚橋の持つIWGP王座に挑戦。敗れはしたものの、王者をとことん追い詰め、その実力を証明した。
2人は共にレスリングで活躍した実績を持つことで知られる強豪。肉体を武器にした無骨なファイトスタイルも共通しており、似通った部分も多い。とはいえ、レスリング時代、プロレス時代を通じて接点がほとんどなく、今回の一騎打ちに注目が集まっている。
このほか、横浜大会では“予測不可能なCHAOS対決”中邑真輔vs飯塚高史、“第三世代対決”天山広吉vs永田裕志、“日米紳士対決”大森隆男vsジャイアント・バーナード、“ZERO1対ハッスル”田中将斗vsTAJIRIなど、好カードがズラリと並んでいる。