「まだ使っていない技が二つある」(中西)/「DOMINION 6.20」スペシャルインタビュー(2)
–6月20日「DOMINION 6.20」で行なわれるIWGPヘビー級選手権試合を前に、挑戦者である棚橋弘至選手と前哨戦で何度も当たっていますが、その印象は?
中西「うまさは凄く感じますよ。だけど、これがシングル戦だとぜんぜん違って来るはずだから。1対1の闘いになれば、絶対に妨害(カットプレー)は入って来ない。そういう意味では、本当の前哨戦にはなってないと思う」
–手応えはどうですか?
中西「俺の闘いはできているから。タイトルマッチは、シングル戦で長丁場になって、色んな展開になって行くと思う。でも、それを読もうとは敢えてしない。こちらの方からもどんどん仕掛けて行きたい」
–ファンの支持率はあいかわらず高いですが?
中西「正直、安心しました。このシリーズを通してお客さんの声援が凄いんで。本当にファンの人に支えられているんだなって感じてます。それに応えるためには、特別なことをするんじゃなく、今まで自分がやって来たことをしっかりリングの上で出せればいい。そして、挑戦者の気持ちで闘うことができれば、試合が終わってから自分の腰にベルトがあるんだと思う。いい気にならず、自分を見失わなようにしたい」
–タイトル戦に向け、新技も用意しているとか?
中西「新技っちゅうか、レスリングの技。地獄固めというんだけど、特に長州(力)さんが得意だった。アマチュア時代には、よく長州さんと練習していてね。攻めても、守っても、掛けられるフォール技だから。パワーだけで攻めて行くのではなく、得意なグラウンドに持ち込みたい。公開していない技は、まだもう一つある。奴(棚橋)もビックリするだろうよ。この二つは、プロレスの会場ではまだ一度も使ってないからね」
–何か戦略はあるのですか?
中西「全力を尽くして、真っ直ぐに突き進む。それと、体調を万全にして備えだけはしっかりしておくこと。今までレスリングをやって来たのだから、奥の手というのを持っているだけでぜんぜん違う。安心するつもりはないけど、不安材料はどんどん取り除いておきたい」
–棚橋選手を倒すポイントは?
中西「攻めること。俺は新米チャンピオンだけど、奴の方が何度もチャンピオンになっているんやから。こっちはチャレンジャーのつもりなんで、向こうが何を言おうが関係ない」
–棚橋選手は、中西選手のフィジカルな強さを警戒しているようですが?
中西「攻めてナンボの体ですから。棚橋はやっぱり回転が速いからね。俺が奴と同じ回転で動いていたらスタミナがもたないよ。17年もやっているから、自分の得意な面も、不得意な面も分かっている。奴は当然、俺の不得意な所を突いて来るはず。でも、そこで奥の手はあるよと」
–IWGP戦に向けて最後に一言。
中西「14日の後楽園ホールでシリーズが終わって、20日まで5日間空いているけど、休みとは思っていないから。調整するために残された最高の5日間やと思ってる。プロとして、この5日間を有意義に過ごす。ファンの皆さん、中西学がもう一度ベルトを獲りに行く姿を見て下さい。全力を尽くします!」