大好評!ゲームデザイナーの野中大三さんによるプロレスコラム。今回は「BULLET CLUBのブランディング」
■『DOMINION 6.12 in OSAKA-JO HALL』
6月12日(日) 12:30開場/14:00開始
大阪・大阪城ホール
☆チケット情報/☆対戦カード情報
※「ロイヤルシート」は完売、「1階アリーナ」「2階特別席」は残りわずかとなりました。
※駐車場はございません。ご来場の際は、公共交通機関をご利用ください。
☆チケットは各社WEBサイト・コンビニ店頭にて、大会当日15時まで販売します!
【ローソンチケット】 http://l-tike.com/njpw ローソン・ミニストップ店頭Loppi
【チケットぴあ】 http://w.pia.jp/t/njpw/ セブンイレブン各店、ファミリーマート各店(決済・引き取りのみ可)
【イープラス】 http://eplus.jp/njpw/ ファミリーマート各店
※会場での当日券販売は大会当日11時30分~となります。(お買い求めの際にもマスクの着用をお願いします)
※車椅子でご観戦のお客様は、「2階特別席」をお買い求めください。
■第44回「BULLET CLUBのブランディング」
みなさん、こんにちは。
コラム「ゲーム的プロレス論」の野中です。
いきなりですが、『SUPER Jr.』は最高でしたよね!!
『BEST OF THE SUPER Jr.29』は感動の嵐を巻き起こしてくれた忘れることのないシリーズになりました!
トップオブ~の第一回からずっと見ていますが、今回の『SUPER Jr.』は歴代最高クオリティのスーパージュニアだったと思います。実力者揃いのリーグ戦で最終戦まで欠場者が出なかったという幸運もあり、まさしく神シリーズになりました。
スーパージュニアのある時代に生きていることを本当に幸せに思います!
『SUPER Jr.』の次は『DOMINION』です。
今回は6月12日『DOMINION』大阪城ホール大会で重要ポジションを占めるBULLET CLUBについてゲーム的に論じていこうと思います。
結成9年を迎えたBULLET CLUBはもはやユニットではなく、ブランドであるというお話です。
■『DOMINION』はBULLET CLUBが主役?
きっかけは5月1日の『WRESTLING DONTAKU』福岡PayPayドーム大会でした。
しばらく来日のなかったジェイ・ホワイト選手を筆頭にBULLET CLUBメンバーが大勢登場し、各々タイトル戦線へ名乗りを上げました。
その結果『DOMINION』ではBULLET CLUB絡みのタイトルマッチが4試合も組まれました。
ノンタイトル戦も含めると全10試合中6試合がBULLET CLUBの試合という状況を作り上げています。
現在はUSヘビー級とIWGPタッグを保持していますが、IWGP世界ヘビーとNEVER無差別級も奪取しそうな、強い勢いを感じます。
この勢いこそ、BULLET CLUBがブランドである証明なのです。
コロナ禍で渡航ができない期間が2年続いたためジェイ・ホワイト選手をするBULLET CLUBのメンバーは日本マットから離れることになりました。
ところが、BULLET CLUBの再登場は「コロナが落ち着いたから来日してくれた」という印象を全く感じません。
むしろ「世界のヒールユニットが日本に攻めてきた!」という感覚です。
ファンにこのようなとらえ方をさせるのは、コロナ禍であっても歩みを止めることなくユニットとしてポジティブに前進し続けたBULLET CLUBの成果といえるでしょう。
2年振りに来日してビッグマッチの主役を強奪せんとする勢い。
これこそがBULLET CLUBのブランド力なのです。
■ブランドをブランドと定義するのはファンの信頼
「ブランド」と聞くとGUCCIやPRADAといったファッションブランドを連想すると思います。
もちろん正解ですが、今やブランドを戦略として取り入れる産業はとても多く、自動車や食品、そしてゲーム業界でも事例は多く見られます。
ゲームブランドの代表例を挙げると、マリオシリーズ、ソニックシリーズといったシリーズタイトルを指すことがあったり、GTAやRed Dead Redemptionシリーズを手掛けるRock Star Gamesや十三機兵防衛権を手掛けるヴァニラウェア社といったゲームスタジオを指すなど、広い使われ方をされます。
簡単に説明すると「〇〇のゲームだからきっと△△でおもしろいはずだ!」という強い信頼をファンが持っていることが定義と言えるでしょう。
もちろんその信頼はファンが思う、「マリオの新作なんだからきっとマリオらしいワクワクするゲーム体験なんだ!」という期待に答え続けることが必要となります。「こんなのマリオじゃない」と思われてしまうとそこでブランドは失墜となってしまうのです。
ファンからの信頼、支持を維持しているからこそブランドはブランドとして成立するのです。
ジェイ・ホワイトはこの1年間、いろんなアクションをしていきました。
タマ・トンガ選手とタンガ・ロア選手の追放。
BULLET CLUBとしてIMPACT!レスリングとAEWに登場。
クリス・ベイ選手、ジュース・ロビンソン選手、エース・オースティン選手の獲得。
NJPW STRONGでのUSオープンJチャレンジの実施。
カール・アンダーソン選手とドク・ギャローズ選手の復帰。
そしてチームテーマ曲のリニューアル。
これらのアクションはすべてBULLET CLUBの「世界で活躍する強くてワルくてクールなヤツら」というイメージを追求するためのものなのです。そう。これぞまさにブランディングです。
ジェイ選手はBULLET CLUBのブランド作りの名手なのです。
■『DOMINION』でバレクラは何を見せてくれるのか
ジェイ選手がBULLET CLUBをユニットからブランドに昇華させつつあることはもうご理解いただかけたかと思います。
しかし「世界で活躍する強くてワルくてクールなヤツら」という認知が浸透したらもう安心、というわけにはいきません。高まったファンの期待に答え続けるのはそう簡単なことではないのです。
ファン、ユーザーの信頼にこたえることができずファン離れを招いてしまった“元”ブランドが世の中にどれほどあることか。
ブランド価値を保つにはファンの信頼に答え続けることが必要なのです。
BULLET CLUBは2023年5月に結成10周年のアニバーサリーイヤーを迎えます。
ジェイ選手はこのタイミングでBULLET CLUBをまた一つ上のステージに上げようと考えているのではないでしょうか。
世界のプロレス界を横断するBULLET CLUBはプロレス界をまるごと飲み込み、プロレス界の外にも波及する可能性を持っています。
コロナ禍でも前進を止めなかったからこそ、『DOMINION』で主役と言えるポジションを獲得しました。
BULLET CLUBが10周年に向けて大きな一歩を踏み出すには『DOMINION』占拠とも言える強烈な実績が求められます。そのためにジェイ選手はこのタイミングで新日本に攻勢をしかけたのではないでしょうか。
『DOMINION』の次は海の向こうでAEWとの合同興行「FORBIDDEN DOOR」が待ち構えています。
グローバル規模で活躍するBULLET CLUBが新しいステージに上がるにはこれ以上にない最高の舞台です。
BULLET CLUBが世界を巻き込むブランドになるために、『DOMINION』での結果はものすごく重要な意味を持つのです。
■野中大三(のなかだいぞう)
dotswreslerアーティスト、コラムニスト
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに38年。
プロレスラーをドット絵で表現するdotswrestlerをTwitterで公開中。
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