“正々堂々”どんな手を使ってもベルトを獲る(真壁)/9月21日神戸IWGP戦・調印式
9月11日夕刻、新日本プロレス本社にて9月21日神戸大会のIWGPヘビー級選手権試合「武藤敬司vs真壁刀義」の調印式が行なわれ、それぞれタイトルマッチへの意気込みを述べた。
【両選手のコメント】
真壁「オイ、だからよぉ、俺はお前らに何回も言ってるよな? プロレスの砦とかよぉ、最後のビッグネームとかよぉ、テメェらがよぉ、エラく奉りやがるからよぉ、単なるオヤジが調子に乗ってんだよ。いいよ、俺は構わねぇ。オメェらがそうやって言ってるスーパーベビーフェイスをよぉ、クシャクシャにするのが俺の生き甲斐だ。いいか、独自の間? 世界観? そんな地球に優しい“節約プロレス”、そんなモンに付き合わねぇぞ、この野郎! 尊敬? 憧れ? そんなこと一度も思ったことねぇよ、この野郎。いいか、神戸、どんな手を使ってもベルトを獲ってやるよ。この俺のモンだ。いいな、菅林(直樹社長)! それだけだ」
武藤「(同席した菅林社長にささやくように)社長、真壁がベルトを奪還していいの? 気分は映画のランボー。アフガニスタンに単身で乗り込む。まさしくシチュエーションはそんな感じだな。ただ、それは映画の世界。これはプロレスの世界ですから。社長、ぶっちゃけ、こっちは(真壁の反則ファイトで)プッツンきたら、その場でもうドレッシングルームに引き揚げるからね。そこさえしっかりしてもらえばどうってことないよ」
調印式に同席した菅林社長は、「そのファイトスタイルに賛否両論ございますが、火祭りとG1(での準優勝)、IWGPタッグ防衛と素晴らしい実績を残しています」と、真壁選手を次期挑戦者に選定した理由を語った。その上で「神戸では、新日本の選手らしい正々堂々としたファイトスタイルでタイトルを奪還してほしいと願っています」と、反則三昧の無法ファイトをする暴走コングに、クリーンファイトでベルト奪回を果たしてほしいと要望した。
その菅林社長のコメントについて聞かれた真壁選手は、「オイ、正々堂々といつも闘ってるぜ(ニヤリ)。反則? 反則負けしたことないよ、俺」と不敵な笑みで嘯(うそぶ)いた。「どんな手を使ってもベルトを獲ってやるよ」と言った通り、正々堂々と闘う気はさらさら無いようだ。
調印書にサインした真壁選手は、写真撮影の途中で「もういいだろ?」と言い、先に退席。真壁選手の無礼な振舞いに武藤選手は全く動揺せず、余裕の表情で記者の質問に答えた。
–真壁選手は多くのセコンドをつけてくると思うが?
武藤「ぶっちゃけ、先ほどコメントした通りで、あまりにも(真壁のファイトが)理不尽だったら撤退するからね。試合放棄でいいよ。『ベルト、お返しします』でいいんだから。それを守る、守んないはコミッショナー(IWGP実行委員会)があるんだから」
–武藤選手もセコンドをつけるか?
武藤「(新日本が)経費をいっぱい出してくれるんだったら、バスでみんなで行くよ(笑)」
–G1決勝戦での真壁選手の印象は?
武藤「俺がいた頃のG1には、ああいう決勝戦は無かったですね。やっぱり、(介入してくるのが)2、3人のザコぐらいで、かっこいいシチュエーションでね、ランボーのごとく行けたら、それはそれで突き通すかもしれないし、ヤバいと思ったら引き揚げるかもしれない。G・B・Hがどういう戯れ方をしているのか一切分からないからね。さっきも言ったけど、俺の気分はランボーだからね。人質を解放に行く。人質、いねぇけどさ(笑)」
–以前、真壁選手は苦手なタイプではないと言っていたが?
武藤「だって、乗り込む方が多勢に無勢でかっこいいじゃないですか。それでやられちまうかもしれないけど(笑)、そのシチュエーションはプロレスラー冥利に尽きるようなシチュエーションでもあるわけであってさ。ただ、ヤバいと思ったら撤退しようと(笑)。ただ、そうさせないことをする為には、新日本、コミッショナー辺りにしっかりしてもらわないと。俺が(試合の)途中で撤退したら(観戦に来たお客さんが)『金返せ』ってなるよ」
–グレート・ムタ選手と親交のある武藤選手から見て、真壁選手のヒールぶりはどうか?
武藤「まだスキンシップとってないからね。いまいち分からないというか、その後、グレート・ムタさんも(全日本の9月28日)横浜大会で試合がありますので、いいものがあれば吸収しようかなと(笑)。ただ、ムタは(真壁と違って)群れねぇじゃん」
——果たして、タイトルマッチ当日は王者・武藤選手の要望通り、反則・介入の無いクリーンなリングになるのか? それとも無法地帯のリングと化し、真壁選手の独壇場となってしまうのか……!?
9月21日(日)
兵庫・神戸ワールド記念ホール
16:00試合開始