「火祭り」開幕! 中西が田中と痛み分け/7月27日ZERO1後楽園大会試合結果
「熱-1 GP 火祭り’08 -勇王邁進-」
7月27日(日)
東京・後楽園ホール
第6試合
30分1本勝負
火祭りAブロック公式戦
○真壁刀義
(1勝=2点)
(12分28秒 ダイビング・キングコング・ニードロップ→片エビ固め)
×大谷晋二郎
(1敗=0点)
=試合経過=
大会開始前に行われた「火祭り」の開幕式で、真壁はリング上での整列を拒否。うすら笑いを浮かべながら1人リングサイドに陣取る。前年度覇者の田中が、最強の証である火祭り刀を返還してセレモニーが終わると、選手たちが次々と退場。ところが、突如としてリングに駆け上がった真壁が、不意打ちのラリアットで大谷をKO。さらに「もう闘いは始まってるんだよ!」と吐き捨てて屈辱を味合わせた。
そして、第5試合。真壁がイスを携えた本間朋晃と共に入場すると、場内にブーイングと怒号が飛び交う。続いて大谷が入場すると、一転してファンが手拍子で出迎える。その大谷が報復の奇襲攻撃で先制して試合開始。
大谷は顔面ウォッシュで真壁を痛めつけ、ジャーマンスープレックスホイップ。そこからロープへ走るものの、リング下から本間がイスで妨害。大きな「帰れ」コールが起きる中、真壁と本間があっという間に大谷を大流血に追い込む。
そこから真壁が大谷の傷口へ集中砲火。さらに本間も堂々と試合に介入して大谷を追い込んでいく。そんな中、本間が大谷を羽交い絞めにするが、なぜか真壁は攻撃を中止。持っていたチェーンを捨て、本間にリング外へ出るように命じた。しかし、それでも真壁は大谷の傷口にパンチを見舞い、攻撃の手を緩めようとしない。
防戦一方の大谷だったが、カウンターのフロントハイキックで逆転。そして、奪い取ったチェーンを手に巻きつけてパンチ。続いてミサイルキック、ドラゴンスープレックスホイップ2連発。
なおも大谷はフルネルソンの体勢に入るが、クラッチを切った真壁がラリアットで反撃。そこから串刺しラリアット、ジャンピングパワーボム。そしてラリアットを繰り出すが、耐えた大谷がバックドロップで逆襲。すると真壁はすぐにもう1発ラリアットを発射。しかし、大谷もすかさずバックドロップで食い下がる。
そして、大谷はカウンターの延髄斬りからスパイラルボム。さらにもう1度フルネルソンの体勢に入るが、真壁は急所蹴りで脱出。ラリアット、チェーンラリアットと畳み掛け、最後はトップロープからのキングコングニードロップで大谷を仕留めた。
=試合後コメント=
真壁「オイ! 客、レスラー、マスコミ。勘違いすんじゃねぇぞ。『火祭り』? 俺にとっちゃ『火遊び』なんだよ。どのツラ下げて『俺を叩き潰す』だ!? ふざけんじゃねぇぞ。ヤツらが俺に挑戦して来るんだよ! (『途中でチェーンを捨てた理由は?』)俺も人の子だよ。試合中に感慨深くなったもんです……なんて言うと思ったか、この野郎!! 勘違いすんなよ。いつもどおりの新日本のスタイルなんてやる必要がねぇんだよ! 大谷に言っとけ。今と昔じゃ変わってるんだよ。今のこのスタイルが俺なんだよ。昔の頑張り屋の後輩? そんなもんはとうに捨てちまったんだよ! オイ、ZERO1のレスラー。本気でマワシ締めてこねぇと、テメェらの存在を消してやるからな。アウェーこそ俺のグラウンドなんだよ。これだけは言っといてやる。テメェらは束になってかかって来ても、この俺様は倒せねぇよ。いいか、これが現実なんだよ」
第7試合
30分1本勝負
火祭りBブロック公式戦
△田中将斗
(1分=1点)
(30分00秒 時間切れ引き分け)
△中西学
(1分=1点)
=試合経過=
中西と田中の「火祭り」初戦は、4月6日ZERO1 JCBホール大会以来の一騎打ち。
序盤はパワーで勝る中西が優位に試合を進める。これに対し田中は、カウンターの低空ドロップキックを中西のヒザに命中させ、ドラゴンスクリュー。さらに、エプロンの中西めがけて三角飛びフライングラリアット。続いてプランチャでダイブするが、受け止めた中西が場外ボディスラム。そして、アルゼンチンバックブリーカーで田中を担ぎ上げ、そのまま南側客席の階段を上って行く。さらに中西は南側客席の通路で助走をつけたラリアット。だが、かわした田中が反対に“通路”ラリアットをヒットさせた。逆転に成功した田中は、場外に設置した机へ中西を寝かせ、コーナー最上段からダイビングボディプレス。ここで10分経過。
その後、再び場外に机を設置した田中が、コーナー上からブレーンバスターを狙うものの不発。2人がエプロンに立つと、パワーボムを踏ん張った中西が水車落としで反撃。ダメージを負った田中をハイアングルボディスラムで場外の机に叩きつける。
20分過ぎ、中西がジャーマンスープレックスホイップ、ミサイルキック。そして、ヘラクレスカッターを炸裂させるが、レフェリーが巻き込まれて3カウント奪取はならず。
その後、田中がスライディングDで飛び込むが、首を掴んで受け止めた中西が立ち上がってショートレンジラリアット。さらに、串刺しラリアット、ブレーンバスターホイップ、ジャンピングパワーボムとラッシュ。
25分が経過し、田中のローリングエルボーに対し、中西は野人ハンマーで対抗。それでも田中はエルボーを打ち続けて中西を倒し、スライディングDからフォール。これを返した中西は、もう一度ヘラクレスカッターを決めるもののフォールに行けず。これで試合残り時間は2分となる。
両者へのコールが交錯する中、富士山ジャーマンで中西が田中をフォールするが、カウントは2。それならばと中西はもう1発富士山ジャーマンを繰り出すが、これもカウント2。ここで試合終了のゴングが鳴った。
=試合後コメント=
中西「(『引き分けという結果になりましたが?』)終わりみたいな顔すんなよ。あと全部勝ちゃいいんだろ! 決勝リーグに持ち越しじゃい、田中との勝負は(と言い残して去る)」
田中「開幕終わって、これから誰が行くと思う。俺や。俺が一番ズバ抜けとんねん。パワー、スタミナ、体力、スピード、俺に敵うヤツがどこにおんのや。中西は力は確かにあるよ。それは認める。だけど、パワーの差だけ。あとは全て俺が上回っとる。総合点で俺の足元に及ぶヤツ、どこにおんねん。見て分かるやろ? どれだけ俺が調子がいいか。俺は『火祭り』3連覇のために、その体を作っとんねん。去年の俺より、今の俺の方が凄い。このままこっちのリーグ、駆け上がるから。中西は俺と闘ったJCB(ホール大会)以降、覚醒しとるよ。今の覚醒した中西は凄く怖いよ。俺は一番つらい人間(との対戦)が終わって安心や。(同じBブロックにいる)ほかの大森(隆男)、関本(大介)、崔(領二)、そいつらに言っておく。中西学、スゲェぞ」