完走して、決勝トーナメントに残って優勝できれば最高」/「SUPER Jr.」Aブロック・稔選手を直撃!
2勝1敗、勝ち点4という好成績で「BEST OF THE SUPER Jr.XV」の折り返し地点に突入したAブロックの稔選手。
腰などを負傷し手負いの状態ながらもリーグ戦を闘い抜いている稔選手に、残り2戦となったリーグ戦、そして月末に控えているZERO1-MAXでの澤宗紀戦について訊いた——。
–腰を負傷されているそうですが、体調はいかがですか?
稔「腰はしんどいですね。もう最悪です。あとは、肘が元々悪いんですけど、この間のZERO1の(5月29日)後楽園の時に澤がやたらと殴ってきたので、腹が立って殴り返したら肘を痛めてしまって」
–まず、初戦の獣神サンダー・ライガー戦を振り返っていただけますか?
稔「ライガーさんの雪崩式フィッシャーマンバスターを食らった時、もう左足に痺れというか激痛がつま先まで走って。一瞬、一瞬だけですけど、もう投げ出そうと思いましたね。もう最後までできないなと思いましたけど、徐々に(痛みが)引いてきて、最後までできてなんとか勝てたという感じですね」
–2戦目は高岩竜一戦でしたが?
稔「高岩さんの雪崩式デスバレー(ボム)を食らわないように気をつけていたんですけど、やっぱり食らっちゃってですね、あれでまた左足に痺れが来て。次の井上亘戦でも左足の痺れは来なかったんですけど、腰に激痛が走って、最後まで激痛がとれなくて。しんどいですけど、逆に最初は『ライガー戦で潰れてもいいや。高岩戦でも潰れていいや』という気持ちだったのが、こんなボロボロでも意地でも最後まで(リーグ戦を)完走したいなという気持ちになってきたので。あと2戦、大した試合ができないかもしれないですけど、勝っていかないと。どういう結果になろうとも完走はしたいです」
–手負いの状態ながらも3戦を終え、2勝1敗の勝ち点4と好成績を残していますが?
稔「そうですね。ただ、本当に腰が持つかですね。井上戦でも開始10分くらいで腰が痛かったので。もう腰が持つのかが心配ですね。帰るのもしんどかったですから。また大阪の会場が、何気にリングから通路までが遠くてですね。客の前で倒れるわけにもいかなかったですし(苦笑)」
–残る2戦は、田口隆祐戦、裕次郎戦ですが、各選手の印象は?
稔「今はもう本当に余裕がなくて、残りの2つは相手どうこうじゃないですね。腰が潰れればそこで終わっちゃうかもしれないし。もう腰次第です。相手どうこうよりも、死に物狂いでやるしかないですね。完走を絶対したいです。まぁそれが悔しいんですけど。俺は、SUPER Jr.に今回9回目の出場で、過去の8回は全て優勝するつもりで来ているわけですよ。1回目の時もバトラーツから来て、『こんなヤツ、優勝するわけないじゃん』と思われているんですけど、それでも優勝を狙って。でも、今年は『完走できればいいな』と思っている自分が悔しくてですね。年に1回の思い入れのある大会にこんなモチベーションで出たくなくて、休みたいと思ったぐらいなんで。でも、いざ始まったら思い入れのある大会なので、もうぶっ壊れても体を張りたいという気持ちだし、完走したいなという気持ちが出たので。本当は完走できればという気持ちで出ちゃダメなんですけどね。とりあえずまだ1敗で望みはまだある。(リーグ戦を)完走して、決勝トーナメントに残って優勝できれば最高ですね。だから、まずは完走が目標です」
–6月26日ZERO1後楽園大会では、澤選手との一騎打ちも控えていますが?
稔「これもSUPER Jr.で腰が無事であればという感じですね(苦笑)」
–先日、タッグマッチで澤選手と対戦した際は、過去に使用していた白色のコスチュームで登場されましたが?
稔「本当はバトラーツ時代の紫(のコスチューム)にしたかったんですけど、タイツがもう無くてですね。アイツと知り合った頃は、紫、オレンジ、黄色だったんですけど、もう白以外は残ってなかったんですよ。最初は赤と黒のいつものコスチュームで行こうと思ったんですけど、アイツが雑誌で『田中稔を引き出した上で稔に勝つ』と言っていて。それを客にパッと見で表現できればいいと思って、澤とやるためにあのコスチュームを引っ張り出してきました。アイツに引き出されるぐらいなら、自分で引き出しておこうと(笑)。アイツに引き出された事実を残したくないので(笑)」
–澤選手との攻防は、かなりバチバチしたものでしたね。
稔「いつも通りやろうと思ったんですけど、開始早々の澤の張り手があまりにも腹が立ってですね、ちょっとお仕置きしてやろうと思って(笑)。まぁ澤のことは嫌いじゃないし、むしろ人間的には大好きなんですけど、ほんの一瞬なんですけど『コイツ、殺してやろうかな』と思いました(笑)。(パートナーの)望月(成晃)さんにも『一瞬、殺気を感じました』と言われましたから(笑)。あれは、澤だったからああなったんでしょうね。アイツが持ち味を全開にして来てくれたから、“バトラーツの田中稔”が出てきた。まぁ結果的にアイツが田中稔を引き出したんでしょうね。翌日腰は痛かったですけど、気持ちよかったです。なんか懐かしかったし」
–今回のシングルは楽しみな部分があると?
稔「かなり楽しみですね。だから、SUPER Jr.をリタイアしたくないのは、澤との試合という理由もあるからなんですよ。前回のタッグマッチは、望月さんと日高(郁人)の抗争が中心だったので、俺と澤は“刺し身のつま”になる可能性があったけど、客の反応、週プロ(週刊プロレス)の記事を見ても刺し身のつまでは終わってないし、ZERO1もあの試合の翌日、すぐにシングルのオファーをくれたんですよ。ファンとか関係者とかから求められてシングルが組まれたわけだから、喜んで受けさせてもらいますよ。俺の中では、前回もそうだったんですけど、今回も新日本とZERO1の対抗戦という感じではないんですよね。背負っているのは、稔という看板。アイツも澤という看板があるだろうし。腰の状態がどうなっているか分からないけど、アイツがバチバチ来るんであれば、思いっきり返してアイツの気持ちに応えたい。新日本とZERO1の対抗戦、望月さんと日高のシングルもありますけど、俺と澤で“殺気のある凄い試合”をして、その日のベストバウトにして、アイツの気持ちに応えられれば最高ですね。澤とやるためにもSUPER Jr.を乗り切って、白のコスチュームでアイツの前に立ちたいですね」
ZERO1-MAX
「勇猛果敢」最終戦
6月26日(木)
東京・後楽園ホール
19:00試合開始
シングルマッチ
「BATTLE-SOUL-NOW」
澤宗紀
VS
稔
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(10:00〜18:00)