永田裕志選手が現況を報告
2月27日、新日本プロレス本社で記者会見が行なわれ、永田裕志選手が自らの現況を報告した。
永田選手は、後藤洋央紀選手との一騎打ちが予定されていた2月17日両国国技館大会の試合前に、体の不調を訴えて病院に直行(後藤戦は中止)。検査の結果、1ヶ月の静養を取ることになり、3月9日から開幕する「NEW JAPAN CUP 2008」(以下NJC)を欠場することが決定していた。
=永田選手のコメント=
「両国大会直前に、ちょっと体調を崩して欠場してしまい、たくさんのファン方々が期待してくれた試合を急遽キャンセルする形になってしまいまして、本当に申し訳ございません。また、『NJC』にエントリーされていたのですが、それに関しても欠場という形を取らざるを得なかったことに対して、本当に申し訳ございませんでした。
事の経緯を説明しますと、両国大会の日、早めに会場入りしまして、ランニングをして体が温まった頃、リング上でストレッチをしておりました。その時、突然めまいが襲ってきまして、歩く際に左足に違和感がありまして、何かにすがりながら歩かないといけないという状況に陥りました。急遽、トレーナールームに行ったところ、『頭部に異常が出たのではないか?』ということで林(督元)リングドクターにストップをかけられてしまいました。
後藤洋央紀戦というのは、僕自身も楽しみにしておりましたので、なんとか一瞬だけでも平静でいられるような治療はないかと聞いたんですけど、場所が場所だけにということで、急遽キャンセルしてしまいました。欠場が決定しまして、両国国技館を離れる時、チケットをお買い求めになっているファンの列が両国駅の方まで続いておりまして、それを見ながら会場を去って行くことが、悔しさと無念でいっぱいでした。
そこから自宅近くの救急病院に行き、MRIとCTの検査を受けたのですが、何も異常がありませんでした。そんなはずはないので、次の日に別の病院でまた検査したところ、脳に小さな梗塞があるんじゃないかという診断を受けました。それで、土曜日(23日)にさらに大きな病院で検査したところ、幸い脳梗塞ではなかったという診断でした。今、考えられるのは、高血圧からくる出血じゃないかと。もしくは海綿状血管腫という病気、どちらかは考えられるという診断を受けました。ただ、このような病気が、思いのほか軽いものであり、3月いっぱい体を動かすことを禁止して静養し、再度、3月末に検査を受けまして、そこでゴー(サイン)が出れば、おそらく5月には復帰できるんじゃないかというのが、今の見通しですね。
まぁ、40(歳)前で、自分の体にガタが来るかなと思っていたのですが、意外な形で訪れたというのが、正直なところですね。ただ、本当に幸いだったのが、試合中、もしくは試合後ではなく、試合前にこの症状が出て、急遽、強引にドクターストップがかかった。これを僕なりに捉えますと、『まだまだ現役で、最前線でやらなきゃいけないんだから、今日の試合は絶対に出るな』という神様のメッセージだったんじゃないかなと。そういう風に受け止めて、ひと月しっかりと静養して、結果を見て、復帰に向けてスタートした暁には、再びベルト戦線なり、最前線に出て、さらに新日本プロレスを自分の力で活性化させて行きたいという野心があります。しばし、会社には迷惑をかけてしまいますが、ちょっと体のメンテナンスをさせていただきたいと思います。
——現在、永田選手はめまいなどの症状が一切なく、普段の生活をする上ではなんの支障もないとのこと。整体治療などの東洋医学を取り入れて自然治癒能力を高めるなど、完全復活に向けて積極的な治療を行なっている。神から授かった静養期間を経て蘇った時には、今まで以上の活躍を見せてくれるに違いない。