「まずは若い世代のトップを走る!」/後藤洋央紀選手独占インタビュー(後編)
メキシコ遠征からの凱旋試合では、その厚みを増した肉体で強烈なインパクトを残した後藤洋央紀選手。
昨日の前編に引き続き、後編では凱旋試合と自身の今後について余すところ無く語ってもらった——。
–棚橋弘至選手の負傷欠場により急遽凱旋試合が1日早まり、8月25日の松阪大会に登場する事となりましたが?
後藤「(対戦相手だった)中西(学)選手はぶつかり甲斐のある選手なので、良い試運転になった。特に当たり負けしたという意識も無いので、さらに自信を深めたというか。厳しい攻めで来たら厳しい攻めで返す。それだけの体を手に入れたと思っているので」
–その試合ではメキシコでの新兵器“昇天”を披露しましたね。
後藤「まだまだ新技はありますよ。関節技にしても丸め込みにしても、メキシコには派手な見栄えのする技が多いんで、そういった物を日本風にアレンジして使えたらなと。真っ向からぶつかる事だけがプロレスでは無いんでね」
–翌日の後楽園大会では、ファンの大声援を受けましたが?
後藤「期待は感じましたね。『あぁ、俺は忘れられていなかったんだな』と思ったし。その分、プレッシャーも感じていますけど、その期待に応えるという“使命”が出来たんじゃないかなと」
–後藤選手にとってC.T.Uとは?
後藤「プロレスに対する幅を広げてくれたユニットですね。それはメキシコでも凄く役に立ったし。実は、向こうでマスクマンとしてアイスクリームのCMに出る機会があって。昨年(7月30日)のC.T.U興行でプロモーションビデオを撮った経験がそこで生きてきたかなと(笑)。C.T.Uに入った事で、1つの型にはまるのではなくて、色々な角度からプロレスを見れるようになりました」
–その後楽園大会では同世代の山本尚史選手と激しくやり合っていましたが。
後藤「成長は全く感じなかった。蹴りも軽かったしね。まぁ、アイツも焦っているからこそ、あそこで俺に向かって来たんだろうし。俺がいない間にヘビー級戦線でもまれてきたみたいだけど、“結果”が大事だから。試合後に、『俺にアドバイスしてやるよ!』とコメントしていたようだけど、そういうデカイ口を叩くのは結果を出してからにして欲しい。アイツ本人に、その“違い”を分からせてやらないと」
–帰国会見では「G1 CLIMAX 2007」覇者の棚橋選手と、IWGPヘビー級王者の永田裕志選手の名前を出していましたが?
後藤「やっぱり、今の新日本の顔と言ったらその2人でしょ。代わりに俺が新日本の顔になってやる。今、若い者が上を押し上げていくという、そういう波なっているから、そこにトップで乗って行きたい。時代は変わって来ているという事が、結果として出ている訳だから。タイトル云々よりも、まずは若い世代のトップを走る。そうなれば、おのずとベルトは着いてくると思う」
–C.T.U解散後は稔選手らとの共闘を宣言しましたが?
後藤「“イケメン軍団”なので、その中で1人だけ浮かないようにしないと(笑)」
–ベテラン選手5人によるレジェンド軍や、G・B・Hについてはいかがですか?
後藤「レジェンド軍は、『何をしでかすんだろう』という部分で注目はしています。まぁ、彼らと絡んでいかなきゃ駄目だろうし、レジェンドと言っても所詮は昔の話だから、超えて行かないと。
G・B・Hに関しては、今のところ何も。俺が喧嘩を売る理由は何処にも無いし。ベルトとかを持っているんだったら、奪い獲りには行くけど。今、俺のターゲットはG1チャンピオンとIWGPのベルトを持っている永田裕志、つまり本隊という事だね」
——「己の力で天を掴む!」、そう力強く宣言した後藤選手は、さらなるメキシコ土産の投入を予告。
ストロングスタイルとルチャ・リブレを融合させたヘビー級パワーファイターが、再編の時を迎えたヘビー級戦線に殴り込みをかける。