蝶野&曙が「G1 CLIMAX 2007」に向け公開練習!
7月25日、新日本プロレス道場にて、Black軍総帥・蝶野正洋選手が、自軍のメンバーとして「G1 CLIMAX 2007」にエントリーさせた第64代横綱・曙選手と公開練習を行なった。
練習では蝶野選手が、約5ヶ月ぶりにプロレス復帰となる曙選手に対し、実戦で使える技を懇切丁寧に指導した。
ストレッチで体をほぐした後はすぐに実戦で指導開始。
まずはプロレス流のタックルの練習から始まった。曙選手の体当たりはパンチやキックもいっぺんに吹っ飛ばすことのできる強力な武器となる。練習相手となった内藤哲也選手と平澤光秀選手は、曙選手の体に当たった途端にはじき飛ばされ、胸を押さえてうずくまる。
次は頭突き。総合格闘技では禁止されている頭突きだが、プロレスならOK。蝶野選手は「脳天に叩き込め!」と指導。力士特有の安定感抜群の頭部で、しかも上背を生かし高い位置から繰り出される頭突きは、ハンマーによる“もぐら叩き”のような強烈な効果がある。繰り返し頭突きを受け悶絶する内藤選手を尻目に、容赦無く黒い特訓は継続。
最後はサイドスープレックスの指導となった。腰に絡み付く選手を高々と抱え上げ、曙選手の220キロ近い体重を浴びせながら叩き潰せば、まさに殺人兵器となる。今までやったことのない大技に、一瞬躊躇した曙選手だったが、蝶野選手の細かい指導で何度も繰り返し練習するうちに、すっかりコツをつかみ習得。
仕上げとして蝶野選手とスパーリングを行なった。曙選手はスタート直後から蝶野選手をコーナーに押し込むと、習ったばかりの頭突きを連発。さらに容赦ない串刺しのボディアタックで、師である蝶野選手を圧殺。
だが、百戦錬磨の黒い総帥も負けてはいない。靴ひもを直している曙選手にすかさずシャイニングケンカキックを一閃。最後に、油断もスキもないプロレスの厳しさを体感させた。
蝶野選手を圧倒し練習を終えた曙選手は、「蝶野さんはこの会社の偉い人だけれど、リングに入ったらただの選手にしか見えなくて、久しぶりに熱くなりました。サイドスープレックスは使えますね。もっと改良を加えて、今までにないような凄い技にしていきたい。
今日は蝶野さんに教えてもらったけど、『G1』は一人一人の闘いなんで。これから先は8月8日横浜で対戦するまで口もきかないと思います。出るからには全部勝つつもりでやります」とコメント。
最後に「教えてくれた人にこの技がかかったら面白いね…」とニヤリと笑い、道場をあとにした。
蝶野選手は、「『G1』に向けてみんな新技を考えたりするけれど、急にやっても身に付かない。だから、今まで横綱が持っているものを基盤にして、あの体格を生かして出来る、無理のない技を教えた。
横綱の場合、グラウンドになったら不利だから、その前に引っこ抜いてぶん投げるのが得策でしょ。あれだけの体があればスープレックスだけで凄い威力。実際に組んでみると、見た目以上の重力でびっくりした。せっかく『G1』という大きなプロレスイベントに出るのだから、それなりの結果を出してほしいと思うよ。最後のケンカキックは、横綱が頭突きガンガンやってきて、頭にきたからやった。今日やった技は、防衛策がある上で教えたから俺自身は大丈夫。これから8月8日まで曙選手と接触することは無いでしょう」とコメント。
「G1」開幕まであと10日となった。
※蝶野選手と曙選手が激突する横浜大会の詳細は以下のリンクよりご覧ください
8月8日(水)
神奈川・横浜文化体育館
18:30試合開始