「SUPER Jr.」前年覇者を下し現在3連勝中の田口隆祐選手を直撃!
現在開幕中の「BEST OF THE SUPER Jr.XIV」のBブロックに属す田口隆祐選手。開幕戦(6月1日後楽園大会)では、同大会の前年覇者で現IWGP Jr.ヘビー級王者稔に初ピンフォール勝ちを収め、その後内藤哲也戦(6月3日館林大会)、B×Bハルク戦(6月9日高松大会)でも勝ち星をあげた。
Bブロック唯一の“無傷の3連勝”で絶好調な田口選手を直撃した——。
–まず開幕戦の稔戦を振り返っていただきたいのですが?
田口「リーグ戦とは別に、(稔に強奪された)サムライジムの看板の問題があるし、(IWGP Jr.の)ベルトを取りたいというのがあるので、とりあえず稔戦は勝っておきたいというのがありました。大阪(4月13日のIWGP Jr.戦)の時の攻防よりも、さらに深い攻防ができた上で、稔からガッチリ3カウントを取って勝った。稔には、僕の挑戦をもう1回受けてもらいます」
–この稔戦から髪型を変えられましたが、それはSUPER Jr.に対する意気込みから?
田口「実は(エル・サムライ)会長に言われまして……『(会長独特の口調をモノマネして)田口、髪、痛んでんじゃねぇか?』と(笑)。髪といえば、サラサラヘアーの会長ですからね。僕はモジャモジャの方が気に入っていたんですけど、夏も近づいているし、ちょっとサッパリしなさいと。なんか風水的にも毛先が痛んでいると、そこに悪い気が溜まるらしいです。『こっちの方がいい』という周りの声も多かったし、さすが会長だなと思いました!」
–内藤戦では久々に“鹿殺し”を解禁しての勝利でしたが?
田口「鹿殺しはなかなか掛けるタイミングが難しいんですよ。内藤がちょうど掛けやすい体勢になってくれたので、久々に出しました。あの技は、僕がメキシコでビールスという選手に実際にやられた技なんですよ。ビールスは170cm無い位の小柄な選手なんですけど、やられてフォールを取られた瞬間に日本で使おうと思いました。凄い衝撃を受けたので」
–ちなみに内藤戦の試合後コメントで“円盤中毒”という技の存在を明かしていましたが?
田口「ヒントはですね、円盤なので空飛ぶ感じですね。スプラッシュ系の技です。あと、別の技で“スタラマンチ”。昨日、コインランドリーに行ったら“スタラマンチ”と書いてあって、五感のイメージで(この名前が)いいと思いました。でも、名前しか決まっていなくて、技自体はまだ開発中です(笑)。開発したらいずれ公開します」
–昨日は、シングル、タッグ共に対戦経験のなかったハルク選手との初遭遇でしたが?
田口「他の選手が言うほど、技もそんなに軽くなかったです。意外とチョップが効きましたね。ムチで叩かれる感じでした。キックとかの打撃を的確に入れてきて威力がありましたし、実際に対戦してみて技のキレが凄いと思いましたね」
–リーグ戦後半の6月12日福井大会では、サムライ会長との対決を控えていますが?
田口「去年もこんな状況(連勝中)で会長に負けて、そのままズルズルと勝ち星が伸びずに終わったので、逆に会長戦を取れば後はいけるかなと。ただ、会長は攻めていても、効いているのか効いていないのかイマイチ分からない。切り返しも上手いのでいい流れで攻めていても返される場合もあります。それに、会長には“無尽蔵のスタミナ”があるので。でも、サムライジムに入ってから初シングルなので、僕がどれだけ成長しているかを会長に身を持って実感してもらいます」
–6月14日阿南大会では外道選手との一戦ですが?
田口「内藤、ハルク選手にも負けているので、あまり調子がよくないのかと思いますけど、“曲者”ですからね。このメンバーの中で一番、会長と外道が切り返しと裏のかき方が上手いので攻め方が難しいです。向こうのペースにならないように持っていきます」
–6月15日田辺大会で最後のリーグ戦を迎えますが、相手の金本浩二選手については?
田口「シングルは2回目で、初対決はSUPER Jr.の時でした(2004年5月29日草加大会)。僕の(ラ・)マヒストラルが切り返されて、アンクル(ホールド)でやられたので、アンクルは警戒しないといけないですね。色んな体勢から入り方があって進化していますから。金本さんには正面からぶつかっていきたいですね。(5月2日後楽園大会のタッグマッチで)内藤が金本さんにバチバチと向かっていってたのを見て面白そうだと思いましたし。金本さんを怒らせるぐらいまでやって、その上で勝ちにいきたいです」
–最後にSUPER Jr.への意気込みを改めてお願いします。
田口「デビューして今5年目なんですけど、この5年でやってきた成果を出して、まず1つ、5年という区切りのいいところでSUPER Jr.のタイトルというのを取って、10年へ向かってやっていきたいです。そして、IWGPにもう1度挑戦して、サムライジムの看板を(稔から)取り戻すという大きな目標もあるので、ここはなんとしても優勝します! 賞金はジムに“一部”寄付します。『倍にするから』と言われて、会長に全部託すと一気になくなってしまうので(笑)。残りの賞金は自分と(真っ二つに割れた)看板の修理代に回します」