「SUPER Jr.」Aブロック唯一の“無傷の3連勝”井上亘選手を直撃!
6月1日「BEST OF THE SUPER Jr.」開幕戦(後楽園大会)のタイガーマスク戦、翌2日のミラノコレクションA.T.戦(草加大会)で勝利を収め、好スタートを切った井上亘選手。
プリンス・デヴィット選手の不戦勝も含め、3戦全勝の勝ち点6という好成績でリーグ戦前半を終え、折り返し地点に突入した井上選手に直撃インタビューを敢行した——。
–タイガー戦では得意の腕攻め、ミラノ戦では脚攻めと、徹底した一点集中攻撃での勝利が続きましたが?
井上「スピアーからのトライアングルランサーとか、腕攻めは得意な流れを元々持っていたので自信がありましたけど、まだまだ成長していかないとJr.の中でトップに立てないと感じ、僕の足りない部分で脚攻めというのがあったので使い始めました。SUPER Jr.の直前にシングルマッチがあまりなくて、そんなに試せなかったんですけど、ミラノ選手から(1本)取れたことで大きな手ごたえを感じました。こうやって結果が出せているので、自分の(戦法の)幅が広がっていると思います」
–それら以外では、以前4月シリーズで出された“カウントダウンイグニッション”も幅の広がりを証明する技の1つという印象を受けましたが?
井上「最初の形は僕がよく使うバックフリップなんですけど、同じモーションから違う技を出したら効果的だと思いまして。それで、相手が『バックフリップで行くか』と思ったところで意表を突いて違う形で出しました。あれは3カウントが確実に取れる技です。あの技や得意としている腕攻めに加え、脚攻めも出来て、相手の色んなところにダメージを与えられる。そういう武器があるので心に余裕を持てて、試合中に慌てることなく、試合を見極められるようになりました」
–リーグ戦も残すところ3戦となり、明日の明石大会は石狩太一選手との対戦ですが?
井上「石狩選手とは以前に(4月17日)青森大会で試合をしましたけど、正直そんなに効いたと思った技はなかったですね。ただ、最近石狩選手はよく合同練習に参加していて、終わった後に田口(隆祐)選手とよく技の反復練習をしていて、『そう来るか』という柔軟な発想を生み出しているんですよ。僕が見ている前でやっているということは、それ以外にも引き出しをいっぱい隠しているだろうから警戒しています」
–14日阿南大会での獣神サンダー・ライガー戦については?
井上「重要な一戦ですね。シングルマッチで闘う時に特に思うんですけど、ライガー選手はレスリングに対して凄く“頑固オヤジ”という感じがします。常に先々を見て、絶対に(相手に)主導権を握らせない。おととしのSUPER Jr.開幕戦(2005年5月21日平塚大会)で闘った時、『ライガー選手と闘ってどこまでいけるのか』と思っていたんですけど、堤防を壊されたかのように攻められて、僕はペースを掴めませんでした。向こうはキャリアで負けないと言うでしょう。でも、動きの速さや切り返しでは、僕は絶対に負けない自信がある。今回は僕が常に主導権を握って得意の形に持っていって勝ちます」
–リーグ戦最後の相手は裕次郎選手ですが?
井上「裕次郎選手は何度もシングルで対戦しているんですけど、対戦するたびに“裕次郎”という枠を超えている。常に進化しているから注意したいです。僕は今、確かに“無傷の3連勝”ですけど、アクシデントで欠場するかもしれない。油断せずに1試合1試合やっていきます」