大好評!ゲームデザイナーの野中大三さんによるプロレスコラム。今回は、「1.8横浜アリーナの新日本vsノアの対抗戦はここに注目!」
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■『WRESTLE KINGDOM 16 in 横浜アリーナ』
2022年1月8日(土) 15:30開場17:00試合開始
神奈川・横浜アリーナ
★対戦カード情報
※チケットは全席完売となりました。当日券の発売はございません。
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■第40回 新日本vsノアの対抗戦はここに注目!
みなさん、こんにちは。
コラム「ゲーム的プロレス論」の野中です。
『WRESTLE KINGDOM 16』楽しみましたか?
僕は2Daysとも最高に楽しみました!
2021年に勃発したベルト問題はオカダ・カズチカ選手がIWGPヘビー級に別れを告げ、二連勝の末IWGP世界ヘビー級王者になることで決着しました。
両日のメインをはじめとにかく内容の濃い試合が多いのが印象的なドーム大会でした。
ドーム大会が終わると例年新年のスタートという雰囲気が出てくるものですが、今年の『WRESTLE KINGDOM』はまだ終わりません。
1.4、1.5の次は1.8横浜アリーナ大会。そう、新日本プロレスとプロレスリング・ノアの対抗戦です!
対抗戦はプロレス界においてまさにお祭りです。
当コラムはこの突如やってきたお祭りについて僕の楽しみ方を論じていきます。
もはやゲーム的でもなんでもない、ひとりのファンとして述べていきます。
今大会は第0試合を含めて全11試合がラインナップされました。すべてが新日本プロレスとプロレスリング・ノアの対抗戦です。
その中で僕が注目している4試合について述べていきます。
■SHO vs 小峠篤司
今大会唯一のシングルマッチなので注目せざるを得ない一戦です。
シングルマッチでの勝敗は優劣のイメージに直結します。両団体にとってある意味生命線とも言えるカードです。SHO選手は2021年にBULLET CLUB入りを果たし、大きくファイトスタイルを変えたことが注目されていますが、この選手は実は「対抗戦男」です。
2021年7月1日の『GLEAT』旗揚げ戦では新日本プロレスから1人で乗り込み、メインで伊藤貴則選手に勝利しています。
2015年にはノアのグローバルジュニアヘビー級リーグ戦にもヤングライオンながらも出場した経験があります。
対する小峠篤司選手は多彩な技を駆使するテクニシャンタイプですが、頭突きを得意にするという荒々しい一面を持つ選手です。この頭突きが強烈で自他ともに流血することが多いという危険な側面があります。
対抗戦慣れをしているSHO選手と荒々しいファイトをする小峠選手のマッチアップはこの大会が対抗戦であると定義づけてくれる試合になると期待しています。
■ザック・セイバーJr.&金丸義信組 vs 丸藤正道&小川良成組
この試合は長くプロレスを見ているファンにとってはたまらないマッチアップです。
金丸選手と丸藤選手はともに全日本プロレス育ちで、若手時代からジュニアヘビー級の有望選手としてしのぎを削っていた間柄です。なお、丸藤選手のデビュー戦の相手もまた金丸選手です。
両選手ともプロレスリング・ノアの旗揚げに合流し、GHCジュニアヘビー級のシングル戦線、タッグ戦線で何度も激闘を繰り広げた間柄です。
ザック選手と小川選手も非常に深い関係です。ザック選手がノアに参戦していたころ、小川選手と日英テクニシャンタッグを結成し、GHCジュニアヘビー級タッグ王座にも君臨しています。
今は日本マット会屈指のテクニシャンとなったザック選手のファイトスタイルが脚光を浴びるようになったのが小川選手との対戦やタッグでした。
ここまで4選手の経歴を述べましたが、僕が注目しているのはこの4選手が“現在地“でどのように戦うか、という点です。4選手ともタイトル戦線に絡む主力級として活躍している以上、この試合は回顧を楽しむメモリアルマッチにはなりません。金丸選手はヒールマスターだし、ザック選手は元IWGPタッグ王者です。
対するノア軍の丸藤選手もヘビー級のタッグ王はで小川選手はジュニア戦線の中心人物です。
両団体のヘビーとジュニアの主力選手同士のぶつかり合う中に過去の関係性がちらりと顔を見せる、そんな試合になると予想しています。
■鷹木信悟&内藤哲也&SANADA&高橋ヒロム&BUSHI組 vs 中嶋勝彦&拳王&征矢学&タダスケ&亜烈破組
両団体の人気ユニット同士の10人タッグマッチとなります。
ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと金剛はどちらも赤をチームカラーにしたヒールユニットで共通点が多いユニットです。対抗戦で10人タッグという大所帯のカードが組まれたのは非常におもしろいカード編成です。
金剛は2019年に拳王選手が中心となって結成した反体制ユニットです。結成当時は4人でしたが、脱退と加入を繰り返し、現在は7名体制となっています。
ノアのヘビー級2大王座を中嶋選手と拳王選手が保持している点からもノアの中心に君臨するユニットであることが証明されています。
対するL・I・Jは説明不要の制御不能な反体制ユニットです。
インタビューでは鷹木選手も内藤選手もノア側を認める発言をしているものの、L・I・Jの根本にあるのは制御不能思想ですから、試合では金綱を飲み込みにかかることでしょう。
一方の金剛は正面突破の武闘派ユニットですから、目指すはL・I・Jの完全制圧です。
プロレス力、ユニット力が問われるユニット対抗戦。
これぞまさしく令和の対抗戦と言える素晴らしいマッチアップだと言えます。
■オカダ・カズチカ&棚橋弘至組 vs 武藤敬司&清宮海斗組
非常に思想的な意味合いの強い一戦です。
この試合はフォールやギブアップを取れば勝ちというものでありません。
争点はどちらが主役であったかを見るものに印象付けるか、なのです。
一線級の4選手がタッグでぶつかるカードですが、4選手の思惑は全く異なります。
オカダ選手と棚橋選手はそれほど強い熱量を見せておらず、「相手次第」という余裕の姿勢です。
清宮選手は唯一人このカードに強い対抗心を持って挑みます。数年前に口に出したオカダ選手とのマッチアップがついに実現するわけですから、是非とも勝敗にこだわってもらいたい。
武藤選手が狙っているのはこれまた3選手と異なり、「主役になること」でしょう。
このカードはおもしろくならないことはありません。
ミスタープロレスを名乗れる選手が3人も入っているので試合のクオリティは間違いないでしょう。
しかし、この試合を交流戦ではなく、対抗戦にするのは清宮選手唯一人です。
悠然と構える棚橋選手とオカダ選手を動揺させ、試合を作品として完成させようとする武藤選手を対抗戦に巻き込むこと、これが清宮選手に求められることです。
我々ファン的にもぜひこのカードが対抗戦らしい内容になってくれることを期待しています。
今回の対抗戦は唐突に開催が決定しました。
最初に団体間の開催発表を行ったことでビジネスライクな交流戦的な雰囲気が出ていましたが、1.5東京ドーム大会にノアの全選手が乗り込んできたことで雰囲気は一気に対抗戦ムードになりました。
食うか食われるかのピリピリしたムードのなか対抗戦は開催されます。
このムードに乗って、個人抗争に持ち込む選手、団体を超えたタッグを呼びかける選手が出てくることも十分考えられます。ありえないことが起こるのがプロレスの魅力です。
この大会をきっかけに2022年に新たなビジョンを提示する選手が現れると期待しています。
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■野中大三(のなかだいぞう)
dotswreslerアーティスト、コラムニスト
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに37年。
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