『WRESTLE KINGDOM 16 in 東京ドーム』1月4日(火)におこなわれるIWGP世界ヘビー級選手権で、オカダ・カズチカ選手の挑戦を受ける王者・鷹木信悟選手に直撃インタビュー!
■『WRESTLE KINGDOM 16 in 東京ドーム』
・2022年1月4日(火) 15:00開場17:00試合開始
東京・東京ドーム
★チケット情報/★対戦カード情報
※「ロイヤルシート」「アリーナA」「バルコニースタンド」は完売となりました。
※「アリーナB」「1Fスタンド」「2Fスタンド」は余裕がございます。
・2022年1月5日(水) 15:00開場 17:00試合開始
東京・東京ドーム
★チケット情報/★対戦カード情報
※「ロイヤルシート」は完売となりました。
※「アリーナA」「アリーナB」「1Fスタンド」「2Fスタンド」は余裕がございます。
■(2021年)一つの分岐点は、あの1回戦のオカダ戦。アレが今年の一つの分岐点だった
―-さて、鷹木選手。今年は、プロレス大賞MVPという大きな賞を獲得されましたけども、周りの反響はどうでしたか?
鷹木 まあ、IWGP世界ヘビー初戴冠の時の方が反応はデカかったけど。今回のMVPっていうのは、周囲からも「やっぱり鷹木さんしかいないですよ」みたいな声が多かったから。ただ、俺自身はここ1カ月ぐらいマトモに試合してなかったから、「忘れられてるんじゃねーかな」とも思っていたよね。
―-『WORLD TAG』と『SUPERJr.』の参戦は地元の山梨大会と最終戦の両国だけでしたよね。
鷹木 あんまり期待しすぎて結果が違ったらアレだから、「どうなろうと天命を待つだけ」みたいな感じで。どうしてもってわけじゃないけど、MVPは内藤(哲也)なんかも獲ってた賞だから、「獲れるものだったら獲りたいな」っていう気持ちはあったかな。
―-周囲の声にもあったように「今年は俺だろう」という自負はありました?
鷹木 どうだろう? 今年は俺だろうっていうか、やれる限りのことはやってきたから。普通に結果を聞いた時、単純にうれしかった。ひとつ報われた気分というかね。その一方で、「アイツは運がいいだけだ」なんて言われてたけど、運がいいだけでMVPなんか絶対に獲れないわけだから。そういった意味では、鷹木信悟のプロレス人生にさらに“箔”がついたかな。
―-ここ数年、オカダ選手や内藤選手、棚橋選手みたいな固定メンバー、それをちょっと打ち破ったという部分もありますし。
鷹木 歴代のMVPの人を見たらほんとレジェンドばっかりだったから、そこに名前が重なるっていうのは凄くレスラー冥利に尽きるなと。「プロレスやっててよかったな」と思える賞だよね。
―-鷹木選手は、よく名勝負製造機ともよく言われますけども、ベストバウトは獲れなかったっていう部分ではいかがですか?
鷹木 まあ、プロレス大賞がすべてじゃないけど、選考の段階で、7.25東京ドームの棚橋戦も決選投票までいったって聞いたんで、俺はもう、MVP獲れたことがなによりだから、そうやってノミネートされただけでもありがたいなって気持ちはあるよね。
―-今年1年、あらためて振り返ってどんな年でした?
鷹木 まあ、浮き沈みがとことん激しかった1年、かな。
―-とことん激しかった。
鷹木 1月、3月、5月と大敗を喫して、6月にIWGP世界ヘビーを初戴冠したけど8月にコロナ感染っていうこともあったし、今年はホントに“七転び八起き”っていう状況が続いて。でも、転ぶ回数が多かっただけに起き上がる回数も多かったかなと。
―-ただ、勝っても負けてもと言うと失礼ですけど、今年は常に鷹木さんが最前線でタイトルマッチや、メインイベントに絡んでた印象があります。
鷹木 まず、1.5東京ドームでジェフ・コブとやって大勝利を挙げて、棚橋弘至に名古屋でNEVER戦で負けたら、2月のビッグマッチで試合がなかった。その時に「あ、俺、このまんまじゃまずいな」と思って、それで『NEW JAPAN CUP』に懸ける思いっていうのが凄くあって。トーナメントってリーグ戦と違って一発勝負だから、「ここで一気にいくぞ!」っていう気持ちで挑んだね。で、一つの分岐点は、あの1回戦のオカダ戦。アレが今年の一つの分岐点だったかなと。
■「常に選択ミスができない状況」でやってきた。(3代目IWGP世界ヘビー級王座決定戦)あれがある意味ラストチャンスに近かった
―-なるほど。あの試合でかなり運命が変わったというか……。
鷹木 あの直前の大阪城ホールでオカダがEVILを倒して「そろそろIWGPいくぞ!」って言って、客もそれに乗った中で、1回戦のオカダ戦だったから。試合後のマイクで、俺が初めて「鷹木信悟待望論が……」と言ったけど、あれはある意味ほんとに“オカダ待望論”をかぶせて強引に奪っていったって感じだから。
―-言葉は悪いですけど、あの時点ではまだ「大番狂わせ」的な言われ方をしましたよね。
鷹木 「オカダ待ってました!」みたいな空気をあの勝利で強引に変えて。俺はもう「何言ってんだ?」って思われるかもしれないけど、あそこはもう、勝利した勢いでいくしかないと思って。
―-この1年間、新日本に来る前も鷹木さんは、いろんな結果を出されてたと思うんですけど、1年間、新日本のトップとしてずっと走ってみて、評価が変わったり、そういう部分は感じましたか?
鷹木 まあ、ファンの絶対数も多いし、マスコミの注目度もあるから、ンー……そういった中で「常に選択ミスができない状況」でやってきたかなっていう部分はあるかな。
―-求められるものの大きさを、ちゃんと返していくというか。
鷹木 だから、ホントに自分の直感が研ぎ澄まされた一年だったね。いろんな局面で、選択ミスをしてたら、現状のようにはなってなかったと思うし。言ってみたら5月4日(『レスリングどんたく2021』福岡国際センター大会)のタイトルマッチで(ウィル・)オスプレイに負けて、その後、オスプレイが負傷欠場でイギリスに帰っちゃった。まぁ、ちょっとね、新日本でもコロナ感染者が増えて、ちょっと重たい空気の中に、負けたばかりなのにもう1回手を上げるっていう……あれは結構、俺の中でも思い切ったことをしたなっていう。あそこは第2のポイントかな。
―-大田区でのオカダ戦の勝利があって、次に世界ヘビー級戦への名乗りというポイントがあったと。
鷹木 両国で挑戦権をブン捕って負けたくせにね。そして5月の『どんたく』で負けたけど、大会が2週間ぐらい中止になった。で、再開した後の5.22名古屋で、「いや、俺はまだまだIWGPいくぞ!」と。あれがある意味ラストチャンスに近かったんじゃないかな。
―-そういった攻めの姿勢が功を奏した気がします。鷹木選手がお好きな長渕剛さんの「やるなら今しかねぇ」イズムというか。
鷹木 まあ、俺は常に今しかできないことを胸いっぱいやりたいっていう思いがあるから。誰もがこのコロナ禍の状況は想像してなかったと思うけど、「じゃあ、コロナが明けるのを待とう」じゃなくて。逆にお客さんがフルに入れられない、歓声も出せない状況だから、今はちょっと引いとこうみたいな選手もいると思うんだよ。それほど積極的じゃなく、今は少し溜めとこうみたいな選手も。俺はそういう空気も感じ取ったから、「じゃあ、俺が行こう!」と。「ドンドン前に出てやろう!」っていう気持ちだったね。
―-そのハングリーさは凄く感じましたし、棚橋選手も良い意味で「コロナ禍にふさわしいチャンピオン」とおっしゃってました。歓声が出せない状況で、お客さんを鼓舞していくスタイルの鷹木選手がベルトをキープしたのは象徴的というか。
鷹木 やっぱり、プロレスってね、スポーツであり格闘技でありエンターテインメントでもあるのに、そこで選手の我々が今のコロナ禍の状況に影響されたくないなと。俺自身はもう常にMAX盛り上がってるから。どっかの誌面でも言ってるけど、俺の中では拍手だけじゃなく歓声とか、ワン、ツー、キックアウトした時のお客さんの地団駄、そういうモノが全部聞こえてるし。そういうイメージを常に持ちながら、試合してるから。
■(オカダは)非常にクレバーな選手だと思う。試合中も余裕を感じるから、ちょっとした怖さがある。
―-今回、対戦するオカダ選手には今年、2回試合して2回勝利している。肌を合わせて感じた部分もあると思いますが、あらためてオカダ・カズチカはどんな選手でしょうか。
鷹木 非常にクレバーな選手だと思うね。なんとかアイツを感情的にしてやろうと、こっちの世界に引き込んでやろうと思うんだけど、自分のペースを崩さないし、気がついたら「オカダのペースで試合してるな」って感じで。俺自身も自分のスタイルは崩さないけど、向こうも崩さない。あまりにもそうやってお互いがスタイルを崩さないと試合がハマらないこともあるけど。オカダに関しては、試合中もそういう余裕を感じるから、ちょっとした怖さがある。
―-鷹木さんの試合、相手を奮い立たせるというか、本気を引き出すような試合が多いと思うんですけど、オカダ選手の場合は……。
鷹木 常に冷静沈着なイメージかな。
―-6月の大阪城の前には、オカダ選手から「オレと対等にモノを言えると思うなよ」といった辛辣な発言もありました。ある意味、この10年の新日本をリードしてきた選手だと思いますが、オカダ選手からやってきたことの自負みたいな部分は感じますか?
鷹木 もちろん俺も外から新日本プロレスを見てたし、そこで誰が実績を重ねていたのか、誰が試合内容を残したのか。過去の『プロレス大賞』の受賞歴を見ても、誰もが知ってるわけじゃない? 逆に誰もが知ってるからこそ、オカダのハードルが上がってる部分もあるし、“その先を見せなきゃいけないオカダ”っていうのも結構、苦しい部分があるとは思うけど。
――なるほど。
鷹木 別に俺はそこは否定はしてないし、「その通りだよ」とは思ってるけど。でも、リングに上がったら「立場や実績」は関係ないよね。リングに上がったら俺は相手がヤングライオンだろうが誰だろうが関係ないし。キャリアも実績も関係ないのがリング上だから。
―-鷹木さんは、大岩(陵平)選手との試合でも、真正面から向き合う姿勢がありますけど、オカダ選手には包み込む、あるいは突き放すような部分もあるというか。
鷹木 俺はその選手の、例えば大岩なら大岩の目線に下りた方が面白いかなって思っちゃう方だから。まあ、お客さんが乗れるか乗れないかっていうのもあるけど、自分自身が乗れるか乗れないかっていうのが結構、判断基準になってるかな。
―-オカダ選手と鷹木選手では、プロレス観はちょっと違うかもしれないですね。
鷹木 違う部分はあるかもしれないね。俺は結構、誰が相手でも自分自身が熱くなりたいし、それが自分らしさでもあるから。
■今年2連敗してるのはオカダ。オカダの中で焦りや、いろいろ歯車が狂ってる部分があると思う
―-さっき言った、ここ10年の時代を作ってきたオカダ選手のプライド、その象徴的な部分でIWGP4代目ベルトを持ち出した可能性もある気がします。
鷹木 どうかな? 俺は逆にアレは焦りがあっての行動だと思うね。「みんな覚えてるでしょ、4代目を持って輝いてた俺?」っていう。アレはオカダの心理作戦じゃないかなって。もしくは、オカダなりの4代目のベルトに対するケジメなのか。そこはヤツにしかわからないけど。俺は、プロレスって結果論じゃなく、試合までどう客を乗せるかっていうのも大事だと思ってるから、そうした部分で今オカダがやってることって、俺自身がよく理解できていない。ということは、きっとファンも理解できてないから、俺からしたら「もったいねーな」っていう気持ちはあるね。
――なるほど。
鷹木 今回のタイトルマッチに向けて、鷹木の考え、オカダの考えがあって、そこにお客さんが乗れて、東京ドームに向かったらもっと盛り上がるのになって。いま、そこがちょっとグレーな状況じゃない?
―-鷹木選手とオカダ選手が真正面から闘ったら、もの凄い試合になると思いますが、いまはベルト問題がやや前に出すぎてる感はあるかもしれないですね。
鷹木 『G1』もね、優勝決定戦がちょっと不透明な感じで終わっちゃったっていうのがあるから、本人も焦ってる部分や「こんなはずじゃなかった」という気持ちもあったかもしれない。まあ、あの試合も今年1年を象徴する感じだったよね。あらためて「リング上はナマものだな」と思ったし。
―-先ほど、「焦りを感じる」というニュアンスの発言もありましたが。
鷹木 どうこう言ったって、今年もう2連敗してるのはオカダなわけだから。間違いなくそういう結果を残してるわけだから。まあ、本人はね、最初は6月のタイトルマッチは病み上がりだったみたいなことも言ってたけど……。じゃあ俺が9.5メットライフドームで、病み上がりだとか言い訳したかって。
―-あの時の鷹木選手は、まさしく病み上がりでしたよね。
鷹木 ホントに短期間で、もう調整日数なんて10日間だけだよ? 10日で体重5kg戻して、追い込んで酸素カプセルに毎日入ってね。そういう時に、プロが「病み上がりだった」なんてこと言うなよと思ったから。「じゃあ、『NEW JAPAN CUP』1回戦の負けた方はなんか言い訳あんのか?」と。そのへんも含めて、俺はオカダの中で焦りや、いろいろ歯車が狂ってる部分があると思う。
―-その後、4代目IWGPヘビー級王座を権利証代わりに持ち出したことには、ファンからいろいろな意見がありますね。
鷹木 まだ、4代目ベルトに対して感情があるファンも居るだろうね。でも、オカダが言ってることって簡単にいうと……、「時代は令和になった。でも俺は平成が好きだから、今は平成33年です!」とか言い張ってるのと一緒じゃない? それだったら、俺は昭和が好きだから、「今、昭和96年だ」とか言うのかって。
■(ベルト問題に関して)今は、オカダが何を考えてるかわからない状況じゃない? だから、そこには“乗れない”わけよ
―-4代目IWGPを持つオカダ選手に復権してほしいファンもいると思いますけけど、令和のベルトであるIWGP世界ヘビーを推す方がヘルシーだと感じているファンもいるとは思います。
鷹木 もう時代は変わってるし、IWGPも世界ヘビーに変わってるから、俺自身はファンとともに、未来に向かって走っていかきゃいけないと思うんだよね。
―-ただ、鷹木選手の前で言うのは申し訳ないですけど、「オカダ選手が勝ったら、世界ヘビーと4代目ベルトをいったいどうするんだろう?」という興味もありますね。
鷹木 そういう興味を持たすことを、オカダは「期待させる」と思っているのかもしんないけど、俺はいちレスラーとしたら、「タイトルマッチをする前に興味を持たさないといけない」と思うんだよ。「勝ったらこうします」と、政治の世界でいったらマニフェスト、公約みたいなもんだね。
――選挙の時のように、投票する前にマニフェストを出してほしいと。
鷹木 だって、「いま考えてる公約はありますけど、公約は選挙に当選したら言います」とか、そんな政治家いないでしょ?
―-公約が見えないと、有権者も投票しずらいと。
鷹木 「勝ったら、何言うかわかんないから楽しそうだな」って、それも不透明じゃない? そういった部分をひっくるめて、俺自身がいまのオカダに乗れない部分もあるし、ファンも乗れてない部分があるんじゃないって。俺たちレスラーは、結果を見せて「なるほどね」じゃなく、プロの姿勢として、結論を出すまでの過程も見せていかなければいけないんじゃないかって。
―-その期待感と一緒に走っていく感じで。
鷹木 今は、オカダが何を考えてるかわからない状況じゃない? だから、そこには“乗れない”わけよ。もしかしたら、オカダのファンでさえ乗れていない部分がある気がする。「きっとオカダさんなら、凄いことを考えてるんだろうな?」ぐらいで止まってるじゃない? そこをハッキリとマニフェストを言えば、「じゃあ、俺はオカダについていく」「俺は鷹木についていく」という形になるし、それがリング上でぶつかり合うからこそ、凄いモノが見せられると思うんだけどね。ファンの期待感を背負えば、おのずと試合のレベルも上がるし。そういう部分では、俺自身もちょっと煮え切らない部分があるかなと。
■本当の意味でチャンピオンを名乗れるのは、オスプレイに勝ったとき。アイツは“越えなきゃいけない山”だと思ってる。
―-話題を変えまして、1月5日にベルトに挑戦するオスプレイ選手は、「暫定チャンピオン」呼ばわりしたり、鷹木選手にとってはオカダ選手以上にイラ立ちの対象かと思いますが。
鷹木 オスプレイに対しては、5月に欠場してしまって、少しは同情する気持ちもあったんだよ。それは、闘いを通じてシンパシーを感じていた部分もあったから。それが、急に8月にベルトを持ち出して「俺が真のチャンピオンだ。タカギはフェイクだ!」と言われたら、「そりゃ、ないぜ!」ってなるよね。4カ月間も音沙汰がなくて、出てきたらコレかよって。
―-それこそお二人は『BEST OF THE SUPER Jr.』優勝決定戦で誰もが認める凄まじい試合をやった。こちらもいまはベルト問題に隠れちゃってますけど、東京ドームのメインで鷹木vsオスプレイで最高峰のベルトを賭けて試合をすることになったら、もの凄くドラマチックですよね。
鷹木 俺が来年40になる年だけど、心技体をしっかり向上させる一つの理由としてはやっぱり、オスプレイに負けたくないっていう気持ちが強いんだよ。……じつは、いまだに何カ月かに1回ぐらい、あの時の『SUPER Jr.』の試合、見るようにしてるしね。
―-そうなんですか。
鷹木 やっぱり今よりも体重が6~7kg軽いから動きも速いし。あの時のコンディションとかスピードとか。パワーは今の方があるけど、あの試合は自分の中でも一つの基準にしてるというか……。
―-やっぱりそれだけ大きな意味がありますか。
鷹木 しかも、あの試合は大敗。負けてるしね。そのオスプレイと東京ドームで、メインでやれるとなったら、最高だよね。まあ、いろいろ言われても、オスプレイはどこか嫌いになれない。何を考えてるかわからないけど、どこか可愛い部分もあるじゃない? オスプレイって、ちょっと子供っぽいワガママで。やんちゃで、嫌いになれない部分があるから。
―-前日の結果次第ですけど、1.5東京ドームのメインで鷹木vsオスプレイ戦は観てみたい一戦ですね。
鷹木 俺としてはプロレス大賞のMVPまでいただいて、IWGP世界ヘビーで防衛も重ねてきたのに、ここでオスプレイから勝たなかったら意味がないよ。俺がベルトを獲った時にも「本当の意味でチャンピオンを名乗れんのは、オスプレイに勝ったときだ」と言ったから。
―-鷹木さんとしては、オカダ選手、オスプレイ選手を倒さないと本当の意味でチャンピオンとはいえないと。
鷹木 別にオカダを通過点なんて思ってないけど、『G1』覇者は覇者で、俺はまだ『G1』を獲ったことないから大きな壁だしね。そのオカダをシッカリと押さえつけた上で、王者としてオスプレイにたどり着かないといけない。たどり着くだけじゃなく、アイツは“越えなきゃいけない山”だと思ってる。
―-最後に7月にも東京ドームでメインを張っていますけど、やはり1.4東京ドームのメインイベントは、また感慨が違いますか?
鷹木 言ってみたら、レスラーになる前から、テレビで見ていた闘いなんだよね、1.4東京ドームって。リアルタイムで見た記憶がしっかりあるのは97年の1.4かな。チャンピオン橋本真也vs長州力の試合。あれを、なぜか山梨では夕方にやっていたのかな、テレ朝系列で。「わあ、スゲーな」って……。あの時はまだ中学2年生だけど、リアルタイムで見てて、「プロレスラーはスゲーな」と思ったね。しかも今回は7.25とは違ってちゃんと花道があると聞いてテンション上がったよ。設立50周年の節目の1.4のメインに最後に王者として入場するなんて現実なんだけど夢のようだよね。
――大きな感銘を受けた試合が、1.4東京ドームだったと。
鷹木 当時、すでに「プロレスラーになりたい」っていう気持ちもあったから。1.4はずっと意識したし、業界に入ってからも1.4は常にチェックしていたし、近年はチケットを自分で買って観に行っていたぐらいだから。そのメインに上がれるのは感慨深いものが凄くあるけど。そこで俺は性格的に満足するタイプじゃない。「ああ、これで1.4東京ドームのメインをやれたからよかった」だけじゃなく、それにふさわしい試合、ふさわしい勝利を挙げたいなと思ってる。もちろん、その翌日、1.5東京ドームのメインもシッカリと俺が飾りたいね!
そうじゃなきゃ俺の2021年は終わらないし、2022年も始まらないよ。
■『WRESTLE KINGDOM 16 in 東京ドーム』
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