現地時間・10月17日開催したフィラデルフィア大会『NEW JAPAN SHOWDOWN 』にゲイブリエル・キッドが登場。しばらくリングから遠ざかっていたゲイブリエルが、リングに上がってマイク。現在の心境を語った。
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■ゲイブリエル・キッド選手のコメント
「皆にオレの本音を話したい。何百回、何千回と どう言ったらいいか考えていた。オレが言いたいことをわかってくれる人とオレが言いたいことをわかってくれない人もいるだろう。でも、これがオレの本音だ。言わせてもらう。どこで、どのように伝えるか悩んだ。でも本当に伝えたいことは変わらない。
18ヵ月もの間、言葉のわからない国で、それもコロナ禍で暮らすのは大変だった。毎日、体力的にもメンタル的にもギリギリのところまで追い込まれていた。毎日だぞ。世界がロックダウンして、何もかも閉まってしまって。みんな、ステイホームしてネットフリックスを見て……。でも、オレはそれができなかった。オレは新日本の道場で修行していた。毎日だ。中には『お前は恵まれている』という人もいるかもしれない。でも、そのようなプレッシャーはだんだん重くなっていくんだ。そして5月……5月に……とうとう耐えられなくなった。
ある日、街を歩いていたんだが耐えられなくなって、東京のビルの屋上でもう生きたくないと思ったんだ。屋上から地面を見て、ここから飛び降りたら全てが解決すると思った。オレの気持ち、悩み、すべてが消える、と。
でも、その考えを止めてくれるものが2つあった。……一つはオレの母さんへの思い(涙ぐみながら)。そして、二つ目はプロレス! オレはプロレスにすべてをつぎ込んで、ずっと頑張って、ここでその人生を終わらせることができなかった。神に誓ってもいい。18ヵ月の間、家族と会えず、友だちにも会えない。毎日孤独の中 道場を掃除し、トレーニングをして、ちゃんこを作った。18ヵ月頑張った。18ヵ月もだ!」
※会場から「ゲイブ、大好きだ!」という声が飛ぶ。
ゲイブリエル「オレも皆が好きさ(※会場から拍手)。それから、遠い国で年老いたオレのおばあちゃんがどうしてるか心配だった。テキストやフェイスタイムでしかおばあちゃんと連絡が取れなかった。……でも、踏ん張って、進み続けることができた。イギリスにやっと帰ることができて、この感情や新たな経験にたいしてモヤモヤしたまま悩んだ。でも“この瞬間”を何度も思い描いて、前に進めた。いつ、どこで、誰の前でかはわからなかったけど、オレはまた新日本のリングに立つ、ということを原動力に前に進めた(涙を拭きながら)。
そう。 これから何をする? 次は何をする? ここ(フィラデルフィア)で試合をするにはちょっと遅すぎたかな。でも、カリフォルニア州リバーサイドには行く。NJPW STRONGの『DETONATION』! ……オレの対戦相手は決まってないけど、一つ気になったことがある。ジョナサン・グレシャムはさっき凄くいい試合をしたな。 (アレックス・)コグリンを相手にいい試合だった。ジョナサンがリバーサイド大会に来るかわからないけど、今ここにいるなら、ここへ 出てこいよ」
※ここでテーマ曲がかかって、ジョナサン・グレシャムがリングに登場する。
ゲイブリエル「まずは、オレからひとこと言わせてくれ。プロレスラーとして、お前のことリスペクトしている。お前が今やっていること、ROHでやってきたこと。オレが常に追い求めていた純粋なレスリングスタイルを思い出させてくれた。本当に称賛すべきだ。しかし、オレとリングに上がり、イギリス人のレスラーに勝とうと思うならば、スティーブ・グレイ(イギリスの伝説的なレスラー)のテープをもう何本か見なければならないな。で、どうする、ジョン?リバーサイドでオレと対戦するか?」
グレシャム「それはまだ決まってない話だろう。まだ“一線”を越えてはいない。でも、知っておいてほしいことがある。後ろで見ていて思ったんだ。正直に言うと、オレがここで面白いことをしようとしているわけではないのだが……、お前は一体誰なんだ?(※会場からどよめき) 侮辱してるワケじゃないぞ。オレが新日本プロレスに注目していなかったからだ。しかし、オレは今日ここにいる。オレはコグリンと対戦したが、アイツはとても有望だ。アイツはお前のトレーニング・パートナーだから、お前も同じくらいの実力を持っているんだろう。
もしかしたらアイツよりも強いかもな。そんなわけで、お前の挑戦を喜んで受けよう(※会場から歓声)。オレは皆さんとゲイブに最後に言いたい。お前たちにわかっていてもらいたいことがある。長い間、誰もオレにチャンスを与えようとしなかったのは、オレの外見のせいなんだ。わかるか?
オレは 世界最高のプロレスラーになるために、日本、イギリス、ドイツ、メキシコなど、世界中の道場やスクールでトレーニングを行い、非常に厳しい闘いをしてきた。オレは数々のレジェンドたちと闘ってきた。世界最高のレスラー達と闘ってきた。そしてLAでは、ゲイブ、お前は世界最高の生粋なプロレスラーとリングに立つことになる。幸運を祈ってるよ」
※最後にグレシャムが手を出して、ゲイブリエルが握手に応じる。グレシャムは、先にリングを降りる。
ゲイブリエル「最後にもう一つ言わせてくれ。ここに来てる人だって……。この一年はとても辛かったと思う。皆そうだった。辛い思いをしている人がいたら、聞いてくれ。オレも同じだった。でも一人で頑張ろうとするな。友達や家族、寄り添える人が必ずいる。誰かと話したければ、その人と話せばいいんだ。大丈夫だ。前に進もうぜ。じゃあ、ロスで会おう!」
■『DETONATION 2021』
日時:2021年11月15日(月)6時PM開場 7時PM開始 ※アメリカ西部標準時(PT)
会場:Riverside Municipal Auditorium(カルフォルニア州リバーサイド)
住所:3485 Mission Inn Avenue, Riverside, CA 92501
■チケット:
P1=$150
P2=$125
P3=$100
P4=$75
P5=$40
P6=$30
P7=$20
■発売日
8月17日(火)9時AM ※アメリカ太平洋標準時(PT)
■プレイガイド
●チケットマスター
https://www.ticketmaster.com/event/0B005B0CAD3B439C
★会場注意事項:
・マスクポリシー
・持ち込み禁止物