大好評! テレビゲームのプロデュースを行っている、野中大三さんによるプロレスコラム。今回は、開幕目前の『G1 CLIMAX 31』に言及!!
■『G1 CLIMAX 31』
9月18日(土) 15:30開場/17:00開始
大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
☆チケット情報/☆対戦カード情報
※「ロイヤルシート」「2階特別席」は完売となりました。
9月19日(日) 12:30開場/14:00開始
大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
☆チケット情報/☆対戦カード情報
※「ロイヤルシート」「2階特別席」は完売となりました。
☆チケットは”ローソンチケット” ”チケットぴあ” ”イープラス” にて、以下時刻まで販売します。
9/18(土) ⇒ 大会当日18時00分まで
9/19(日) ⇒ 大会当日15時00分まで
■第35回 「G1 CLIMAX RE」
みなさん、こんにちは。
コラム「ゲーム的プロレス論」の野中です。
いよいよ『G1 CLIMAX 31』が今週開幕しますね。
2年連続の秋開催となるG1ですが、開幕前から期待感でわれわれファンの熱量はMAX状態。
キャッチコピーの“灼熱の秋”はまさにわれわれプロレスファンの心理を表現するのにピッタリですね。
今回は『G1 CLIMAX 31』をゲーム的に論じていきます。もちろん毎年恒例の優勝予想と注目カードの解説もしますよ!
■「G1 CLIMAX 31」のテーマは「RE」
開催概要のおさらいをしましょう。
出場選手は全20名。ABブロック各10名に別れ、リーグトップの選手が優勝決定戦に進出します。
初出場の選手はグレート・O・カーン選手、タンガ・ロア選手、チェーズ・オーエンズ選手の3名。
ディフェンディング・チャンピオンは2連覇中の飯伏幸太選手。
シングルタイトルホルダーは鷹木信悟選手と棚橋弘至選手の2名。
優勝経験者は飯伏選手、内藤選手、棚橋選手、オカダ選手の4名。
新日本プロレス初参戦の選手はおらず、現在の新日本マットのヘビー戦線で戦うレギュラーメンバーでのリーグ戦となっています。
混じり気なしの精鋭揃い、というのが表面的な説明かと思いますが、実際のところは各選手に“いろんな状況”がありますね。
その“いろんな状況”からゲーム的に論じていくと、今年の『G1』のテーマはズバリ“RE”であると論じます。
■“RE”をテーマにした選手が多い
『G1』と言えばプロレス界を代表するブランド価値の高いリーグ戦ですので、開催に合わせて選手たちはコンディションを整えてくるのが恒例となっています。ベルトを持って『G1』に臨むために『G1』前にタイトル挑戦をする選手も多くいるくらい選手たちが重要視する、非常にブランド価値の高いリーグ戦です。
しかし、今年の『G1』は欠場明けの選手や不調の選手がとても多い大会となっています。
気になる選手たちを上げて見ましょう。
〇飯伏幸太選手
IWGP世界ヘビー返上から誤嚥性肺炎で長期欠場明け。IWGP世界ヘビー奪還を目指したい。
〇鷹木信悟選手
コロナ欠場明け。『G1』制覇より早くIWGP世界ヘビー戴冠。『G1』も獲得して完全制覇をしたい。
〇内藤哲也選手
2021年はシングルで戴冠歴なし。IWGPタッグも防衛ゼロ回で陥落。東京ドームのメインに復帰したい。
〇オカダ選手
9.5メットライフドーム大会でジェフ・コブ選手に敗戦。同選手にリベンジし、強いオカダを復活させたい。
〇SANADA選手
2.11IWGP二冠戦以降シングルタイトル戦なし。IWGPタッグ王座獲得も防衛ゼロで陥落。
タイトル戦線に復帰したい。
〇EVIL選手
9.5メットライフドーム大会でIWGP世界ヘビー挑戦失敗。鷹木選手にリベンジしたい。
トップ戦線、タイトル戦線への復帰 RETURN。
ライバルへの逆襲 REVENGENCE。
頂点への復活 RESURRECTION。
戦況の逆転 REVERSAL。
いくつもの“RE”がひしめき合うのが今年の『G1』なのです。
レスラー達の必死の思いがにじみ出る、過酷に過酷を重ねるリーグ戦になりそうです。
■ゲーム業界での“RE”は重要なテーマ
ゲーム業界での“RE”は定番になるテーマです。
リマスター(Remaster)、リメイク(Remake)、リミックス(Remix)というタイトルをよく見かけます。
リマスターは「大逆転裁判1&2」や「アランウェイク」などを指し、基本的に編集を加えず、最新のゲーム機に対応させた移植作を指します。
リメイクは「ポケットモンスターブリリアントダイヤモンド/シャイニングパール」などを指し、最新のゲーム機のスペックに合わせて作り直した作品を指します。
リミックスは「カプコンアーケードスタジアム」や「タイトーマイルストーン」といった往年の名作タイトル複数を1本に収録したタイトルを指します。
どれも一度世に出たタイトルに何等かの改修、編集を加えて現在の市場に提供する商品ですが、その本質は「そのゲームのおもしろさを最新技術で現代の環境でお届けする」ことにあります。
新たな楽しみを加えることはあっても、本来のおもしろさを変えることはありません。
長く愛されるタイトルだからこそ、その本質を変えることはせず、むしろその本質がもっと輝くような改修、編集を加えることがリマスター、リメイク、リミックスの役割となるのです。
■長く愛されるシリーズだからこそ本質に磨きをかける
この点は『G1 CLIMAX 31』がまさに該当しますね。
1991年にスタートした『G1 CLIMAX 31』の本質は“過酷なシングルリーグ戦”です。
毎年選手たちがボロボロになりながらも頂点を目指して長期シリーズを戦い抜く姿は感動を呼びます。
ファンが『G1』に期待する部分も本質的には毎年変わっていません。
その本質に毎年磨きがかかるからこそ『G1』は進化し、ファンの期待は大きく成長していくのです。
今年の『G1』にこめられた各選手の“RE”への思いが『G1』の本質にさらなる磨きをかけてくれるのです。
■優勝予想はREがもっとも似合うあの選手
さて、優勝予想に移ります。
“RE”をテーマと読んだ今年の『G1』ですから、優勝と予想する選手ももちろん、“RE”が似合う選手です。
そう、内藤哲也選手です。
Aブロックには内藤選手がREしたい相手がひしめいています。
同学年で今年差をつけられている飯伏選手、鷹木選手。
IWGPタッグ戦でフォールを奪われたザック選手。
『NEW JAPAN CUP』で敗れたオーカーン選手。
今年リベンジしたい選手とたくさん当たります。
分が悪い状態だからこそ、“RE”ロードがより輝いた道になる。
それが内藤選手のプロレスではないでしょうか。
ライバルたちにREVENGENCEを果たし、ドームメインにRETURNし、IWGP王者内藤哲也がRESURRECTIONする。これぞ大逆転を超える超逆転の内藤哲也ではないでしょうか。
逆境を跳ね返し大復活を遂げる内藤選手の姿に、コロナ禍という逆境に苦しむ世間が元気をもらい、コロナウイルスに対する人類の大逆転がはじまる・・・。内藤選手ならそれくらいのエネルギッシュなREドラマを見せてくれるはずです。
優勝決定戦は、絶好調の棚橋弘至選手とのマッチアップを予想します。
好調の棚橋選手と超逆転の内藤選手というコントラストが見てみたいですね。
様々な“RE”が交錯する『G1 CLIMAX 31』、みなさん一緒に盛り上がっていきましょう!
■注目カード
最後に僕が注目するカードを4試合挙げます。
9.18大阪府立体育会館
Aブロック公式戦 内藤哲也 vs ザック・セイバー・Jr
手は合うが、分の悪いザック選手との開幕戦。優勝候補の2人だけに勝敗が重要な一戦です。
10.13ゼビオアリーナ仙台
Aブロック公式戦 鷹木信悟 vs グレート・O・カーン
初出場で勢いに乗るオーカーン選手が王者鷹木選手と当たる注目のシングル初対決です。
10.4後楽園ホール大会
Bブロック公式戦 オカダ・カズチカ vs SANADA
宿命のライバル対決。どうしても白星が欲しい中盤戦。勝ちにこだわるシビアな一戦になるでしょう。
10.12ゼビオアリーナ仙台
Bブロック公式戦 棚橋弘至 vs ジェフ・コブ
『G1』公式戦では初対決となる両雄。ともに好調を維持しているので好勝負間違いなし。仙台の棚橋選手は一味違います。
■野中大三(のなかだいぞう)
dotswreslerアーティスト、コラムニスト
プロレス観戦歴、ゲーム歴ともに37年。
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